日銀の正副総裁候補の所信聴取によるドル/円の反応は限定的となっているが、事前の予想の範囲内というのが最も大きい要因だとみている。唯一市場の期待を超えているのは、国債購入の対象年限を3年から5年に延長するという市場のメーンの予想に対して、黒田氏、岩田氏がともにより長いものを購入するとした点。長期金利は下がっているが、為替では、10年債が10ベーシスポイント(bp)低下したところで円安がどれだけ進むかと言えば、限定的。
3月の終わりに日銀の臨時会合が開催される可能性が浮上してきているが、それまで間が少し空く。ドル/円の方向感を決めるうえで、焦点は欧米に移る。イタリアは再選挙の可能性が高まっているほか、米国では経済指標、特に今週は2月米雇用統計が注目されるうえ、27日の暫定予算失効に向けた与野党の攻防が注目になる。特に、米経済についてはやや楽観的な見方が大勢になっているので、あまり悪い指標が続けばインパクトが大きくなるとみている。
米国の指標である程度良いものが続き、イタリアで再選挙が回避され、日本の緩和期待が持続する―─この3つがそろえば、もう一度ドル/円は95円を試すだろうが、材料としてはいったんやり尽くした感があり、どちらかと言えば反落方向をみておきたい。
(東京 5日 ロイター)