化粧品や日用品のメーカー各社が、4月からの消費税率引き上げの影響をにらんで試供品や小容量商品の提供を強化している。財布のひもが固くなる増税後は、失敗せずに、確実に自分に合った商品を選びたいという消費行動が強まると判断。目を引く試供品などで商品を手にしてもらう機会を増やし、売り上げを伸ばそうとの狙いだ。
オルビスは2月に投入した新スキンケアシリーズ「オルビスユー」で、複数商品を1週間分詰め合わせたお試し版「1週間トライアルセット」(1200円・税抜き)を商品化。同商品が発売1カ月で当初計画の約11倍の約8万個を売り上げた。試供品は1回分が一般的だが、「効果が実感できない」という多くの消費者に応え、手頃な価格で提供した「お試し」の商品コンセプトが奏功した,バーキン。
資生堂もすでに、昨年9月に発売した美容液「エリクシール シュペリエル エンリッチドセラム」で成果を挙げている。試供品に、新商品と同じデザインの香水瓶のような豪華ボトルを使い、これを専用の箱に入れて情報発信力のあるブロガーやモデルらを中心に配布。この演出が消費者の話題となり、新商品の売り上げは発売3カ月で当初目標の2・6倍の34万個を記録した。同社マーケティング部の田嶋香代子さんは「サンプルは商品の良さを感じてもらう決め手になる」と、指摘する。
一方、日用品では、ライオンが小容量商品を拡充する。3月に貼り薬「ハリックス」シリーズで、口紅サイズの容器に入れた塗り薬タイプを発売した。続いて薬用歯みがき「デントヘルス」シリーズでも通常の3分の1サイズ(30グラム)を4月に追加。担当者は「自分に合ったものを試す人が増えている」と、最近の消費者行動を分析している。