※この記事は[ 【メガストリーム】編/STREAM2: Athletic Atmos  ] 前半の話しかしていません

※該当ストのネタバレを含みます

※書き手はValkyrie中心に世界が動いている信奉者であり、影片みかの幸せを是とする傾向にあります

※全て個人の意見です

※メガスフィア編に対してとても否定的、批判的です

 

 

 

今回のストーリーについては言いたいことが多すぎるのだが、まずはバニー大運動会などという低俗極まりないイベントがValkyrieの見せ場になってしまったのが最も悲しい事実だ。メインストーリーでValkyrieが活躍する日を心待ちにしていたのに、限りなく最低な形でそれがやって来た気がする。思えば予告の時点でかなり苦しかった。私は、『格式高い芸術家斎宮宗』の星5が欲しいだけなのに、クロススカウト以上にときめかない星5が来るなんて。

 

確かに一定の層にはうさ耳の需要があるかもしれない。何故『Valkyrieの斎宮宗』にそれをやらせたのか。せめて個人であったなら(それでも十分絶望はしたが)受け入れることができた。私たちの信仰対象に、Valkyrieに、あまりにも低俗なことをさせる。YouTubeに上げられた動画のサムネイルはよりにもよって Le temps des fleurs の舞台。あの美しい恋物語を穢されたようで、あんスタチャンネルを開く度にお目にかかるのが苦しい。

 

 

 

 

 

前半を読み終えた現段階で残っているのはマリオネット、スタフェス、ゴミ捨て場の歌辺りを読んだ時に近い苦しさと無力感。...だが、報われない現実に直面し、絶望し、藻掻き苦しみながら逆境から這い上がる、綺麗とは言い難い世界で輝き続けるアイドル達の苦難と希望を描いたものこそ『あんスタ』らしいストーリーだと言われればその通り。

 

まず冒頭のナイスP。Valkyrieは特別な何か(業界との繋がりやプロセス)を持っていない状態からセルフプロデュースで現在の地位まで上り詰めた唯一無二のユニットであり、その大衆性を担っているのが他でもない影片みかであることは、返礼祭のストーリーからも明白。それをプロデュースしよう、大衆性を与えようだなんて烏滸がましいにもほどがある。斎宮への評価は異様に高いが影片についてはまるで触れずにその発言。もしかしてナイスPの興味があるのは”斎宮宗”であって、Valkyrieそのものには大して興味がないのでは?なんて考えてしまう。よく知らない第三者から不当な評価を下されたような、追憶で蓮巳敬人が影片を『数合わせ』と称したときに似た気持ち。ぜひ撤回してもらいたい。(一応言っておくと私は決してナイスPが嫌いなわけではなく、むしろオーディション編やエスプリとの絡みは可愛らしくて好き。メガスフィア編でのナイスPは反感を買うような好感度下げ発言しか無くて苦しい。)

 

...流石に”大衆性を身に着けユニットとして成長するためにValkyrieがナイスPとタッグを組む!”なんて展開にはならないよな?そうなってしまえばもうライターの気が狂ったとしか思えない。過去最低の駄作。引退を検討する事案。

 

そもそもValkyrieは大衆のために芸術を届けているのではない。全ては彼等自身のためであり、同時に彼等を愛する”お客様”...そう称していただける我々、信奉者のため。退かず、媚びず、顧みず、来る者は拒まず、去る者は追わず。独自の世界観を持ちファンとは一定の距離を保つアイドル。その芸術の何たるかを知らしめるような気高いステージに魂を揺さぶられ、彼等とともにあることを誓った信奉者で構成されたコミュニティが完成しているにもかかわらず、数字に支配された世界で見世物にされ、配信画面で世間とコミュニケーションをとるValkyrie...一体誰が、そんな残酷を望むのか。メガスフィア編でアイドル達に求められていることの全てが、Valkyrieには合っていないのだ。

 

これがただの過激派信奉者の戯言であればよかったのだが、残念なことに本人たちもこの環境を快く思っていない(どころか過剰なストレスで魘され、落ち込み、憤慨している)ことが今回のストーリーで明かされた。

 

さらに本章で行われたイベントの内容は、極めて最悪。しかもその最悪な部分を全て影片が代弁してくれたので、余計に最悪だ。我々Pがどう感じようが、本人たちに不満が無ければそれで構わない。私自身の気持ちよりも、彼等の幸せが第一だ。だが、私が不愉快に感じたのと同じことをそのまま、影片が口に出して伝えてくれた。

 

うさ耳を強制されるのも、一方的に奪われたものを取り返すのに条件を提示されるのも許されない。エンタメのレベルを越えてる。アイドルに人権はないの?

 

影片は環境に不満を抱きストレスを感じながらも、斎宮のメンタルケアを優先し、自分は平気な顔をして普段通り振舞おうと心掛け、自身の無力さを痛感し、不安に苛まれ、自信は喪失...信じられない、酷すぎる。

 

本当に、プロデューサーは何を思ってこんなイベントを企画したのか。バニー大運動会。ふざけた低俗極まりないイベント。

 

SS編から明るさを全て取っ払ったようなストーリー展開、当然うさ耳だって素直に喜べない(求めていない)。メインストーリーでValkyrieの名が挙がった場合、そこで描かれるのは『不慣れなバラエティに挑戦する斎宮宗』。彼等らしい物語...儚くも力強く、残酷で美しい悲喜劇は、箱イベでしか許されないのか。

 

ここからどう転がっても結末は、うさ耳スポーティー衣装のValkyrie。きっと斎宮はこの環境に適応する。影片は、斎宮が平気ならば問題ない。それだけで、どんな理不尽も受け入れることができる。それで根本的な部分は解消されずに本章は幕を閉じる。そうでなければ本当に最低最悪のストか、思いがけない良ストかの二択になるだろう。

 

どうかValkyrieに幸あれ。