Mexico City
2週間近くかけ、メキシコ北部のめぼしい町をぐるっと巡って首都メキシコシティ帰ってきた頃には、この地域も乾季に入ったようで、前のように雨に降られる心配もなくなっていた。その分秋も深まったらしく朝晩は寒いくらい。まぁここも標高2,400mほどあるのだから致し方ないけど。
さて、メキシコシティ。前回は独立記念日前後に3泊しただけだったので今回は1週間ほど滞在してゆっくり観光する予定、だったけど・・結果からいうと1週間ではこの街の見所は見て周れないほど多かった。
まずはソカロ(街の中心)に向かい、前回入れなかった国立宮殿へ。
ソカロ周辺はメキシコ有数のショッピングエリア
国立宮殿内 ここには有名壁画が状態よく残されている
広い空間一杯に描かれている壁画
描かれている内容は主に独立前後のメキシコの歴史
スペインから独立後、文字の読めない国民が多かったメキシコでは壁画によって民衆に国の歴史や思想を知らせようとする運動が起こり、多くの画家たちが政府の要請によりアステカ帝国の繁栄、スペイン占領時代の苦難、独立戦争時の激動を壁という巨大なキャンパスに描いてきた。今も多く残るそれらの作品は時代と芸術と政治の密接な関係を考えさせられました。
宮殿の前ではアステカ時代から抜け出たようなシャーマンが道行く人にお払い(魔除け?)のような事をしてて暫し見学。
地元民には効果を信じる人もまだ結構いるよう
お払いの様子を興味深そうに横から見ていたらシャーマンに「日本から来たのか?」と元気よく声をかけられ「シー(はい)」と答えると、何やら呪文を唱えた後、私の手に何個かの小さな石を手渡してきた。「これを持ってると・・何やら何やら!日本からようこそ!」と言われけれど、、何やらの所は私のスペイン語力では理解不能。有無を言わせぬそのシャーマンの態度と周りの見物人の穏やかそうな視線から『持ってたら幸運がやってくる』と言ってくれたのかな?と思い頂くことに。でもシャーマンのおじさんはお金は受け取らずプレゼントだと言う。とても見かけからは想像できない陽気で優しいシャーマンでした。
魔力を高め魔法陣と シャーマンからもらった魔除け石(たぶん)
メキシコシティでは遺跡や美術館巡り以外に動物園にも行ってみた。この動物園、動物ごとにスポンサーが付いていて動物の説明の横にPR看板が出ているのだけど、その代わり入場料はタダなのです。なかなかナイスなアイディアじゃありませんか!
バッファローのスポンサーはやはりコカコーラ
この動物園の主役は3頭もいるジャイアントパンダ
前々から何度も書いているようにメキシコは中南米有数(私の中では随一)の食べ歩き天国の国。特にメキシコシティは至る所に屋台が出ていて小腹が空いたときの一つまみに困らなかった。
草餅色のトルティージャにサボテンやサルサを入れたもの
着飾ったセニョール達もこの草餅色トルティージャをお買い上げ
唐土を唐辛子で煮たものと昆虫の干物(右奥) 5ペソ(30円)タコス屋さん
メキシコのお土産と言うとみなマラカスを思い浮かべる人が多いんではなかろうか?私も行く前はその一人だったのだけど、実際お土産屋さんを周るとメキシコ土産の奥深さ、種類、クオリティーの高さに感心してしまい、いつもは物欲が低い私もボリビア・ペルー以来がっつりお買い上げしてしまった。
お土産屋の前に置いてある死者の日をテーマにしたユニークな置物
店の中は置物がいっぱい メキシコと言ったら覆面プロレスラー
その中の一つプロレスの覆面マスクを被って記念写真を撮ったところ、ルームメートに一言「ものすごく弱そう・・このレスラー」と言われてしまった。まぁ逆に「逞しそうで強そう!」って言われても複雑だけどさ。
おお、忘れるところだった!今回泊まっていた宿の近くにはアメリカ発祥の巨大マーケット、ウォルマートがあったのだけど、そこが大火災に遭い、宿周辺は消防車にパトカー、そして野次馬の群衆でテンヤワンヤの大騒ぎとなった。
ものすごい煙で空一面灰色 現場近くまで見物に行く
メキシコは世界有数の野次馬根性の持ち主が多そう
その夜はソカロ周辺で行われていた音楽祭を見に行った。と言ってもこれは毎週土曜日行われているイベントだそうで、ビールやテキーラ(またはジュース)を片手に老若男女の地元民がメキシカンミュージックの生演奏を聴きながら大いに歌い踊るところ。
10組以上はいる演奏隊が至る所で客のリクエストに応じ楽器をかき鳴らし、気持ちよく酔っ払ってる客達が歌い手の声を掻き消すぐらいの大声で歌っている姿はまさにイメージどおりのメキシコって感じだった。
老いも若きも男女差もなく、全てのメキシカンに愛されるメキシカンミュージックって凄い!と感心させられた夜になった。
約2ヶ月近くいたメキシコもそろそろ終わり。こんなに人も交通の便も食べ物も良かった国はそうなかったので離れ難い気持ちはあるけれど、次はいよいよアメリカ。やはり前に暮らしていた国というのは他の国よりも思い入れが強い。しかも今回は大学を卒業して以来の久しぶりの渡米。
ワクワクしてしょうがない!!