ホロスコープを見るとき、私はいつも「数」のエネルギーを感じます。

古くから「天体は固有の音を発していて、それは数の波動と呼応している」と考えられていました。そのため人間の一生は宇宙波動の反映であるとする占星術と、数秘術とは切っても切れない関係性にあります。

実際、占星術を知れば知るほど、そこには数秘術の要素がたくさん含まれていることに気づきます。

たとえば、数秘術の奇数と偶数の関係性。
奇数=男性性
偶数=女性性

占星術でも同じように、牡羊座(1番目のサイン)=男性性、牡牛座(2番目のサイン)=女性性、双子座(3番目のサイン)=男性性、という具合に奇数の順に男性性、偶数の順に女性性と割り振られています。

そして、数の持つ意味合いについて。
1番目のサインである牡羊座には「スタート」というキーワードがあり、第4ハウスが「家」、第5ハウスが「冒険」など、数秘術の数のキーワードと呼応します。

各サインの度数の違いについても数の性質が表れていて、1度は「スタート」、5度は「冒険」、9度は「哲学」など数のキーワードが表れています。度数を6グループで分けてみても、第1グループが「はじまり」、第2グループが「感受性」を育成するなど、占星術は数秘術がベースにあることを意識させられます。

その他、タロットやオーラソーマにも数秘の考えが含まれていて、数秘術を学んでいたことでこれらのことを理解するのも早かったように思います。

数秘術の歴史を紐解いてみると、紀元前6世紀に活躍したピタゴラスの教えを踏まえており、そのためピタゴラスは「現代数秘術の父」と呼ばれていました。「ピタゴラスの定理」で有名な、あのピタゴラスです(笑)。数学者としての方が有名かしれませんが、実は、神秘家としての側面もあり、様々な秘密結社に参加していたとも言われています。俄然ピタゴラスに興味が湧きました(笑)。

けれど、数学者でありながら、神秘家でもあったというのは、当時では特に不思議なことではなかったのかもしれません。当時、数秘術も占星術も医学と対等な地位を占め、重要な学問とされていたと言われています。しかし、時のエリート層によって、妖いものとして数秘術や占星術は排除されるようになってしまったのです。

歴史を振り返るといつもそういったものごとは、時の権力者たちの迫害を受けて来ています。

彼らは自分たちの力の及ばない、説明できないものについて、その学問を学ぶ人々にいつか自分たちの立場を脅かされるかもしれないという「恐れ」があったのだと思います。それならばと、それらの学問を妖いものとして追いやって、大衆の目に触れないようにとしたのだと考えられます。

今でも数秘術や占星術について「当たる、当たらない」だけでみる「誤解」があります。
数秘術にも占星術にも生きるヒントが隠されています。それは人生の羅針盤のようでもあり、その人の持つエネルギーを理解し最大限に生かして生きるための「ツール」だと思っています。
そして、これらの学問から自分自身の魅力を再発見し、活用し、決して振り回されないで欲しいと思います。これらが生み出された背景には、そういった願いも込められていると感じます。

その価値は、現代において再度見直され、必要とされてきています。

数秘術と占星術のつながりと歴史を紐解くことで、古代の人々の声、叡智が現代に蘇ってきます。それは今だからこそ必要な教えなのかもしれません。

知れば知るほど奥深い数秘術と占星術の世界。

そこから見る世界は魅力にあふれています。


“HDIGABTT?“