思い立ったが吉日。旦那さんがお仕事休みだった平日、早速2人で映画を観て来ました。

これから観に行く方もいると思うので、重要な部分には触れませんが、感じたことを少し綴ろうと思います。

舞台は鎌倉。
そこでは魔物、幽霊、妖怪や神様など、「人ではない存在」が、人と普通に仲良く暮らしています。
映画が始まって、すぐにそういう存在たちがスクリーンに登場して来ます。
そこではそれは当たり前の光景だと言います。

物語の世界観は、今市子の漫画『百鬼夜行抄』や、梨木香歩の小説『家守綺譚』のようで、私は一気に引き込まれていました。(どちらも大好きな作品なので、興味のある方は是非読んでみてください。)

人と人ではないものが当たり前に一緒に暮らしている場所。

今もそういった場所はあると思うし、きっと昔の人たちは、もっと今よりそういった存在と近い暮らしをしていたんじゃないかと感じます。

お墓参りをしたり、お寺や神社に参拝したり、節分や四季の行事、お祭りなど、こういった習慣も、昔の人たちがいかにそういった存在を身近に感じていたかを表していると思います。

特に京都に住み始めて、ここは人と「人ではない存在」が、今の時代も近く、濃い場所のように私は感じました。

 それはきっと街並みだったりが、昔からの景観を大切にしていたり、神社仏閣が多かったり、そこに住む人たちの意識がそういう存在を当たり前に思っていることも関係していると思います。


私は2年前、京都駅の式場で結婚式を行いました。

打ち合わせで式場のスタッフの方が、いろんな場所を案内してくれた時のこと。

駅の踊り場のようなスペースに行き、結婚式当日はそこに式場の椅子などをセッティングする旨説明を受けました。

ちょうどその場所は南北に壁がなく、京都の街並みが一望できる場所でした。
そこからは、まっすぐ道が伸びていて、前にも後ろにも永遠に続くように見えました。

すごく素敵な場所ですね、とスタッフの方に言うと、

「ここは龍神が通る道なんです。だから駅を作る時に壁を作らなかったんですよ。」

とのこと。会話の流れで、普通に返ってきた言葉でした。

ここに住んでいる人にとって、それはごくごく当たり前のことなんだ、ととても納得する出来事でした。

そこは風も気もよく通る場所で、すぐにこの場所で式を挙げることを決めました。

今でもたまに駅に行って、その場所に立ち寄ることがあります。

そのたびに、スタッフさんとのやり取りを思い出します。

京都いい場所だなぁ、としみじみ。

住み始めて日は浅いけれど、京都にはそんな場所がいくつもあると感じさせられます。

『DESTINY 鎌倉ものがたり』を観て、そんなことを思い出していました。

物語も、とても温かく、ホロっと泣ける良い話でした。もちろん最後に流れる宇多田ヒカルの歌も最高で☆

鎌倉にも行ってみたいなぁ。

いろんな時や場所に想いを馳せる、そんな優しい映画でした。


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