「願い」

その睫毛に
触れたいと思った

弦のように
かき鳴らす舌先

両手で頬を挟んで
何度も何度も

思い出せる君との
記憶なんてほとんどない
ただ明日
ただもう少し
僕のそばにいて


雨の粒が
窓に貼りつく

水晶の化身
呪縛を解いて

恥ずかしそうにするから
呼吸も下手になる

思い出せる君を
ひとつだけ僕は
持ってる
瞬きで
落とした視線
一番近くなる

手をつなぐ
見つめ合う
それは叶わない
欲深な願い