よく耳にする「発達障害」。


当事者・関係者でない限り、何のことだかわからない人がほとんどと思います。


最近、私のまわりで発達障害が話題になり、あらためて考えるきっかけをもらいました。












教師時代、障害児学級の担任をしていたこともあり、「ADHDの会」という会の運営に関わっていました。

研究者の、瀧口眞央さんの呼び掛けで、研究者、教師、保護者が集まって、当事者・関係者の困りごとを共有し、みんなで考えていくという会でした。


「ADHDの会」に10年ほど関わって、発達障害の様々なケースと接し方を学んだことは、教師として子どもに関わる時にとても役立ちました。



発達障害の診断をするのは専門家です。

教師は発達障害の診断はできません。


ですが、口には出しませんが「何か要因があるのかも」と気にとめておくことは、子ども理解・人間理解にとても有効でした。


これは私の見解ですが。

発達障害かそうではないかの見極めって、


「我慢できるか、できないか」 


じゃあないか、と思うのです。



例えば、教室でずっと座っていること。

嫌だなあ、と思っても、

「普通の子」は、耐えられるから、できます。


でも、できない子もいるのです。


それは、やる気がないとか、怠けているのではなく、できないのです。



あるADHDのお子さんは、教室にいることが耐えられませんでした。

そこで、自分で机と椅子をベランダに運び出し、そこに自分の席を作ったそうです。




でもね。


「普通の子」は、

「耐えられるから平気」

かというと、そうではなかったりします。

もちろん平気な場合もありますが、

我慢してるだけの時もあります。


そう考えると、発達障害の子にとって居心地よい環境は、「普通の子」にとっても居心地よいのかもしれません。


もちろん、人それぞれですが。




4月30日、NHKで放映されるそうです。



この記事に書かれていた文章です。

私は、息子を通して、「基本的に人(子ども)を変えることはできない」という当たり前のことを改めて思い知りました。

「発達障害の人がより生きやすくなるために」というような道徳的な視点よりは、むしろ、「自分自身がより生きやすくなるために」という自分視点で見た方が、より幅広い方々に響くのかもしれません。





「自分自身がより生きやすくなるために」


本当にそうだと思いますー。



実は。


「人生カスタマイズ」も、

「ADHDの会」からヒントをもらっているのです。

「できないこと」を我慢したり、変えようとせず、ありのままを受け入れる。

どうしたらうまくいくのか考えて、できる環境を作っていく。

うまくいかなくても、めげすにまた考えればいい。

というマインドは、障害を持つ子のお母さんたちから学んだものです。


まあ、私も診断されたことはないけれど、限りなく発達障害グレーゾーンにいると思うので・・・(^_^;)


《きしだめいこ/まなぶくらす》