
読むことに慣れてくると、次に
「400字詰めの原稿用紙をどうやって文字で埋めるのか?」
を子ども達は考えます。
特別な指導をしなくても、大抵、本文の一部を抜き書きして要約らしきことを始めます。始めのうちは字が汚くても、脱字があっても目をつむり、子どもの"原稿用紙を字で埋める欲求"を満たしてあげます。
これほど沢山の文章を書く体験は、学校生活の中でもないと思います。しかも、書籍になるような"正しい日本語"を定期的に書くのですから、写すだけでも大きな効果があります。例えば、読点を打つ場所などのように説明が難しい内容も、写しているうちに学ぶことができます。
"本文抜き書き期"は書くことが楽しい時期です。繰り返し書いていると、自ら脱字を発見し、抜き書きのため辻褄が合わなくなった文章に徐々に言葉を足して、文章を成立させるようになります。すると原稿用紙はあっという間にいっぱいになりますが、今度は"書き過ぎ"感が出てきます。
こうして読むこと、書くことに慣れた子ども達は、次のステップへと進んでいきます。