発達支援外来に通院中の小学低学年のお子様で学校の担任の先生より下記の質問をいただきました。

 

Q.勉強面では、新しい学習に移るときに抵抗があります。

    拒否があるときの対応方法を教えて下さい。

 

A.下記の提案をしました。

・学習量を減らす(一度に求める量を調整)

・既習内容と新内容の割合を4:1にする(安心感を保ちながら徐々に新しい課題へ)

・本人が選べる時間をつくる(新しい課題が2つある場合は1つを本人に選ばせる)

・できなくても努力を認めてほめる(結果よりも「やる姿勢」を強化)

 

次回外来で、

「分かることが嬉しいようで、自分から勉強に取り組むことも出てきました。」
「課題が終わったあとにシールを貼るご褒美で、拒否なく進めています。」
「◯◯ができるようになりました。」

とコメントをいただきました。

 

嬉しことに、ご自宅でも積極的に勉強に取り組んでくれるようになったようです。

 

このような変化は、PRT(Pivotal Response Training:中核反応訓練)というABA(応用行動分析)に基づく支援方法の考え方と一致しています。PRTでは、子どもの自発的な反応を引き出し、学びへの意欲そのものを育むことを重視します。

特に重要とされる要素は次の5つです。

 

<反応のための機会を作る >
1. 主導権のシェア
2. 維持(習得済の)課題と獲得(学習中の)課題の混合
3. 課題の多様性
<反応に対しての強化 >
4. 試み行動(ヤル姿勢)の強化
5. 自然な強化子の提供

 

が大事と言われています。

 

今回は、

・ 主導権のシェア:本人が課題を選ぶ時もある

・維持(習得済の)課題と獲得(学習中の)課題の混合:新しいところは、これまでやったところ4とすると新しいところは1にする

・試み行動(ヤル姿勢)の強化:できなくてもがんばっている姿勢をほめる
・自然な強化子の提供:(達成感そのものを報酬に)

でアプローチさせていただきました。

 

このように、子どもが「分かる」「選べる」「認められる」という経験を積み重ねることで、学びへの意欲と自信が育まれます。今後も学校・ご家庭・医療が協力しながら、自然な形で「やってみよう」という気持ちを支えていきたいと思います。