ほんとうにあと少しで日本に帰る。


どきどきする。


と同時に、ここを去るというさみしさも。



ゆるやかに過ぎていった留学生活。


もう一度、この地を踏むことはあるのだろうか。



あってほしい。


いつか戻ってきたい。



いいことばかりではなかったのに、なぜかそう思う。


なぜだろう。


やり残したことがあるからかな。


それから、やっぱり長い歴史とそれに伴う伝統をもつイギリスに魅力を感じているからだと思う。



どきどき。


日本に帰ったら、ここで感じたことを忘れずに、いろいろ勉強していきたいと思う。


とりあえず、明日のテストを頑張ろう!!!



先週の日曜日、友達とリバプールへ行ってきた。


マンチェスターからは、電車で西に向かって約1時間。そんなに遠くはない。


その日は、幸運にも快晴でお出かけ日和だった。



私たちは、町をなんとなーく歩き回り、お昼を食べ、ビートルズゆかりの地をまわり、美術館へ行ったりした。


いたって普通の観光だったが、今回の観光は違う「見どころ」があった。



というのも、一緒に行った友達が、フランス人のフラットメイトのローラ、スペイン人のカルメンとナリーア、ボスニア生まれスウェーデン育ちのイヴァだったからである。


まず時間感覚の違い。


国柄のせいでなく、個人の問題かもしれないが、ローラはいつも「遅れ気味」である。


前の日に「8時前に出発するからね!」と言っていたが、その朝7時半過ぎに私の部屋に来て「今起きたから8時に」と言い、結局8時10分ごろに出発した。


にもかかわらず、特に焦る様子も申し訳なさそうな感じもなく、堂々としているからあっぱれだ。


駅で他の3人とも合流し(そのときにナリーアとイヴァには、初めて会った)、リバプールへ向かった。



そして、電車の車内。


9時ごろというのもあって、車内はいたって静かだった。


にもかかわらず、大声でジョークを次から次へと繰り広げるカルメン。


そして、ジョークに大爆笑のスペイン人ナリーアとフランス人ローラ。


このうるささには、イギリス人もびっくりだ。


しかもそのジョークは英語でおこなわれていたので、彼らも理解はできたはずだが、彼らはきょとんとして、時折こちらをふりかえってみた。


そして、私はというと、これがWesternJokeなのか、やっぱりおもしろくない、と行く先を不安に思いつつ、喧噪のなか一人眠りについていた。


リバプールに着き、さっそく観光を開始した。



気付いたこと、写真。


私はどこかにいって写真をとりたがるというのは、日本人の特徴だと思っていた。


けれど、カルメン・ナリーアは写真が大好きだった。


いたるところ(何もないところででさえ)で写真を撮る。


しかも一枚でなく何枚も。そして、笑い、時には歌う。


初めは、私たちも楽しんでいたが、いっこうに前に進めず、先に進むローラと彼らの間にはいつも距離があった。


けれど、彼らはおかまいなし。「もういくから!」といって、もう一枚、さらにもう一枚。


しまいには、写真にあまり興味のないイヴァが「Jesus! まだやってんの、信じらんない」と言うほどまでに。



そんな愉快な私たち。


多少の気遣いはもちろんあるけれど、自分の意見は必ずもっている。


どこへ行きたいか、何を食べたいか。変に遠慮するのではなく、きちんと伝えたほうがお互いにとって良い。


そう改めて思った。



また、お互いの国のことを話す機会もあった。


特に印象的だったのは、ボスニア生まれのイヴァが言っていたこと。


「2歳までしかボスニアにはいなかったけれど、私の故郷はボスニア。今度、ボランティアをしにボスニアへ行くの、まだまだボスニアは貧しいから」


そんなイヴァには、「強さ」を感じた。





Greatな日曜日だった。

今日は、昨日とうってかわって快晴である。

朝起きて一番、パソコンをたちあげ、少しドキドキしながら、BBC Newsをチェックした。

なぜか。

もちろん、昨日行われたイギリス総選挙の結果をみるためである。

イギリスでは、通常選挙は木曜に行われるが、平日である代わりにか10時まで投票が可能らしい。

そしてそこから、開票が始まり、その開票には銀行員がお手伝いをしているという噂だ。

私は朝6時過ぎに起きたので、さすがにもう全て開示されているのかな、と思っていたのだが、

保守党が優勢な状況で、いまだ開票作業が続いていた。

あれだけ話題になっていた "Liberal Democratic Party"は、やはり小選挙区制度の影響か、議席に伸び悩んでいた。

イギリスの政治史をみてても、なんどか「第三党の台頭」の可能性はあったものの、今だ現実のものとはなっていない。

そして、選挙に関するニュースとしてもう一つ。

選挙にならんでいたにも関わらず、長蛇の列のせいで、10時になっても投票にまで辿り着けず、結局投票できなかったという事件。

人々は「Undemocraticだ」とか「Staff不足だ」と憤慨し、当選した議員も「It should never ever happen」と言及していた。

こんな事態は、初めてらしいのだが、私はなんともイギリスらしい、と皮肉っている。

なぜなら、長蛇の列をつくるのは、イギリスの得意技であり、どこにいってもたいていスタッフの数は少なく、またそれを気にしていない様子であるからである。

今回のことを機に、選挙の曜日が変更されるかもね、と友人と話していたのだが、私はこれを機に、他の分野での改善も期待したい。

といったものの、やはりイギリスに見習うところはたくさんある。

私がイギリスに来た時から、Gorden BrownとDavid Cameronの顔見なかった日はないといっても過言ではない。

そのおかげで、すぐに彼らの顔を覚えることができた。

彼らは連日、公衆の前で、テレビで演説し、キャスターの質問に答え、新聞に取り上げられ、そしてそれはどんどんヒートアップしていった。

将来の首相としての力量が、かなり問われる選挙活動であるように思った。

鳩山首相のように、勉強不足ではきっと話にならない。

そしてそんなイギリスの選挙は、国民にとっても一大事であり、特に今日はどこにいってもその話でもちきりであった。

そして、みんなの顔はどこか清々しく、どこか強い眼差をしていたように思った。

新しい何かを期待していると同時に、まだまだ監視しているように見えた。

確かに日本でも民主党が政権をとったときは、同じような雰囲気が漂っていたかもしれない。

けれど、あのときは、もう自民党には任せられないといった消去法であった。

それに、イギリスに比べて、日本の政治は内容が不透明で、きちんとした情報がすくないように思う。

したがって、大事なポイントに集まらずに、議論が進まないのではないだろうか。




みんなが関心をよせている。みんなが政治について考えている。

これが政治のあるべき姿であると思う。

私自身、投票したことは一度しかないが、今度の参議院選、よく考えて投票したい。

そして、できるだけ多くの人と政治について考えてみたい。


イギリス滞在中に、この選挙があったことは、幸運であった。