完レポになりますので、閲覧にはご注意ください。
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暗い海の底へと、まるで誰かに引きずりこまれるように、沈み込んでいく。
(私、ここで死ぬのね……お父さん、お母さん、ごめんなさい……)
(でも、維盛様は生きているわ……どうか、生き延びてください……)
……
…………
……………………
維盛「まな!まな!!」
誰かが私の名前を呼ぶ。
(誰……)
維盛「しっかりしなさい!目を開けて!」
頬を叩かれる。
そして、次にくちびるに熱くてやわらかいものを落ちてくる。
(維盛様……)
これは維盛様のくちびるだ。
そう思った瞬間、肺にいっきに酸素が流れ込んだ。
「ゴホッ……ゴホゴホ!」
私は咳き込むと同時に、飲んでいた水を吐き出した。
維盛「まな!」
「ゴホ……維盛……様……」
維盛「よかった!まな……良かった」
維盛様が私を抱きしめる。
太陽がじんわりと私の濡れた体を温めている。
(……私、生きてる?)
維盛「よかった……あなたが息を吹き返さなかったらどうしようかと……」
維盛様は私の頬を両手で包んだ。
その手がとても温かい。
「維盛様、泣いてる……の?」
彼の両目は真っ赤になっていて、そこからぽろぽろと涙が流れていた。
維盛「嬉し涙ですよ、あなたが生き返ってくれて……あなたは短い間ですが、心臓が止まっていましたから」
教経「生き返ったか!?」
教経様が水を持って走ってきた。
維盛「はい!息を吹き返しました」
教経「そうか、良かったなあ」
教経様の両目も涙で潤んでいた。
「私、ごめ……なさい。岸まで行きつかなくて……」
維盛「そんなことはありません。女の身でよくここまで泳ぎました。本当によく頑張りましたね」
教経「ああ、そうだ。よくやった」
教経様が私の背中をドンと叩いた。
すると、その拍子に私はもう一度むせて、飲み込んでいた海水を吐き出す。
教経「何だ、まだ水を飲んでるな。しっかり吐き出せ」
教経様が乱暴に私の背中を叩いたので、維盛様が慌てた。
維盛「わ、私がやります」
教経「じゃあ、俺は馬を持ってくる」
教経様はまた走っていった。
維盛「息が苦しくなるといけないですから、ちゃんと水を全部出してください」
維盛様が私の顔を下に向けさせて、トントンと私の背中を叩く。
「ゴホッ……ゴホゴホ……」
維盛「苦しい思いをさせてごめんなさいね」
あらかた水を吐いてしまうと、今度は優しく背を撫ぜてくれる。
「はあ……はあっ……」
何だかやっと、肺が軽くなった気がする。
「はあ……」
維盛「……まな、顔をあげてください」
顔をあげた瞬間、激しく口付けられる。
維盛「まな……まな……」
まるで生きていることを確かめるように、強く抱きしめられて、乱暴なほど強く求められる。
「維盛……様……」
維盛「……愛しています。あなたが死んだら、私も死ぬつもりでした」
「……」
息が上がって、うまく答えられない。
維盛「あなたを失わなくて、本当によかった」
私も彼の背中に腕を回し、彼が生きていることを確かめる。
(よかった……生きてる……)
彼の体は温かく、そして力強く心音が動いていた。
維盛「これから、私たちは生まれ変わって、新しい人生を送ります。だから、改めて、あなたにお願いをします」
「何でしょう」
維盛「私の妻になってください。新しい人生でも、私の妻になって、ずっとずっと一緒にいてください」
おでことおでこをくっつけられる。
「はい」
私は迷うことなく頷いた。
維盛「私はこれまでも、これからも、あなたをずっとずっと、愛していきます」
その優しい囁きと共にぎゅっと握られた温かい手を私もぎゅっと握り返した。
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暗い海の底へと、まるで誰かに引きずりこまれるように、沈み込んでいく。
(私、ここで死ぬのね……お父さん、お母さん、ごめんなさい……)
(でも、維盛様は生きているわ……どうか、生き延びてください……)
……
…………
……………………
維盛「まな!まな!!」
誰かが私の名前を呼ぶ。
(誰……)
維盛「しっかりしなさい!目を開けて!」
頬を叩かれる。
そして、次にくちびるに熱くてやわらかいものを落ちてくる。
(維盛様……)
これは維盛様のくちびるだ。
そう思った瞬間、肺にいっきに酸素が流れ込んだ。
「ゴホッ……ゴホゴホ!」
私は咳き込むと同時に、飲んでいた水を吐き出した。
維盛「まな!」
「ゴホ……維盛……様……」
維盛「よかった!まな……良かった」
維盛様が私を抱きしめる。
太陽がじんわりと私の濡れた体を温めている。
(……私、生きてる?)
維盛「よかった……あなたが息を吹き返さなかったらどうしようかと……」
維盛様は私の頬を両手で包んだ。
その手がとても温かい。
「維盛様、泣いてる……の?」
彼の両目は真っ赤になっていて、そこからぽろぽろと涙が流れていた。
維盛「嬉し涙ですよ、あなたが生き返ってくれて……あなたは短い間ですが、心臓が止まっていましたから」
教経「生き返ったか!?」
教経様が水を持って走ってきた。
維盛「はい!息を吹き返しました」
教経「そうか、良かったなあ」
教経様の両目も涙で潤んでいた。
「私、ごめ……なさい。岸まで行きつかなくて……」
維盛「そんなことはありません。女の身でよくここまで泳ぎました。本当によく頑張りましたね」
教経「ああ、そうだ。よくやった」
教経様が私の背中をドンと叩いた。
すると、その拍子に私はもう一度むせて、飲み込んでいた海水を吐き出す。
教経「何だ、まだ水を飲んでるな。しっかり吐き出せ」
教経様が乱暴に私の背中を叩いたので、維盛様が慌てた。
維盛「わ、私がやります」
教経「じゃあ、俺は馬を持ってくる」
教経様はまた走っていった。
維盛「息が苦しくなるといけないですから、ちゃんと水を全部出してください」
維盛様が私の顔を下に向けさせて、トントンと私の背中を叩く。
「ゴホッ……ゴホゴホ……」
維盛「苦しい思いをさせてごめんなさいね」
あらかた水を吐いてしまうと、今度は優しく背を撫ぜてくれる。
「はあ……はあっ……」
何だかやっと、肺が軽くなった気がする。
「はあ……」
維盛「……まな、顔をあげてください」
顔をあげた瞬間、激しく口付けられる。
維盛「まな……まな……」
まるで生きていることを確かめるように、強く抱きしめられて、乱暴なほど強く求められる。
「維盛……様……」
維盛「……愛しています。あなたが死んだら、私も死ぬつもりでした」
「……」
息が上がって、うまく答えられない。
維盛「あなたを失わなくて、本当によかった」
私も彼の背中に腕を回し、彼が生きていることを確かめる。
(よかった……生きてる……)
彼の体は温かく、そして力強く心音が動いていた。
維盛「これから、私たちは生まれ変わって、新しい人生を送ります。だから、改めて、あなたにお願いをします」
「何でしょう」
維盛「私の妻になってください。新しい人生でも、私の妻になって、ずっとずっと一緒にいてください」
おでことおでこをくっつけられる。
「はい」
私は迷うことなく頷いた。
維盛「私はこれまでも、これからも、あなたをずっとずっと、愛していきます」
その優しい囁きと共にぎゅっと握られた温かい手を私もぎゅっと握り返した。