【一〇八恋星☆水滸伝】九紋竜・史進ルート 第一章その① | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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攻略記事を検索して来られた方は、「徒然日記」の「!注意!」という記事に目を通してください!!


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こんばんは!



最近、あちこちのネット記事でよく見る「ビッグなんちゃら」にちょっとイラついてるまなみんです!!



私、大家族モノとか「はじめてのおつ○い」系の番組、大嫌いなんですよね~



だって・・・興味あります?他人の家庭。←冷めすぎwww




さてさて、桂さんのレポが終わり、また幕恋で大久保さんか武市さんのレポしようかと思ってたんですが、シナリオの長さに挫折しました(笑)



てことで史進のレポを始めようと思います~



完レポではないにしても、ネタバレであることにはなんら変わりありませんので、その辺ご注意くださいねっ♪




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




わずかに意識が戻ってくるのがわかった。



(なんだろう、体中が・・・痛い・・・)



目を開けたかったけれど、それも少し億劫な気がした。



(体を動かすのが辛い・・・。でも、この体の痛みは・・・放っておいちゃ・・・いけない気がする・・・。そうだ・・・目を開けなきゃ・・・)


???「・・・・・・おい」


(あれ・・・?誰かそばにいる・・・?)


???「おい、どうした」



ゆっくりと瞼を開けた。



『ブルルルルルッ!!』



(え・・・・・馬っ!?)



視界に飛び込んできた馬の姿に、私は飛び起きた。



郁里「痛っ・・・・・!」

???「怪我をしているのか」



視界が慣れてきて、私は更に驚いた。

馬には人が乗っていたのだ。



???「変わった格好をしているな。異国の者か」

郁里「へっ?」



訊ねられたことが一瞬分からず、間抜けな声を上げてしまう。



???「異国の者か、と聞いている」


(異国の者って・・・あなたのほうこそどこの国の人?どう見たって・・・)


???「言葉が通じていないのか」



独り言のように言うと、男は馬から降りた。



???「困っているなら、助けてやる」



言われて、ようやく私は辺りを見回した。



(ここ・・・どこ!?さっきまで、部屋にいたはずなのに・・・・・!)


www気付くの、遅っwww


???「こんなところで女が一人座っていたら、どんな目に遭うか分からないぞ」



彼の物騒なセリフに、思わず緊張する。



???「もう一度言う。困っているなら、助けてやる。ただし・・・俺が梁山泊の人間でも構わないと言うなら・・・だが」


(りょうざんぱく・・・?)


wwwwww



ぽかんと男の顔を見つめ返す。

男は呆れたようにため息をついた。



???「梁山泊すら知らんのか・・・。要は、山賊だ」


(さ、山賊!?)


郁里「さ、山賊って・・・」



山賊という一言に、瞬間的に恐怖が走る。



???「・・・・・」



彼は涼やかな表情のまま、じっと私を見つめている。



???「怖いか・・・。まあ・・・当然の反応・・・か」



怒ったような表情すらも見せない。



???「もう一度だけ、言う。頼る者がいないなら、来い。医者にも見せてやれる」

郁里「・・・・・」


(この人は、怖い人ではないような気がする・・・。でも、得体が知れないし・・・山賊ってのが・・・気になる・・・)



そう思うと、恐怖で口が利けなくなる。



???「助けが不要なら、早くこの場を立ち去ったほうがいい」



そう言われて、私はもう一度、立ち上がることを試みる。



郁里「つ・・・っ」


(駄目だ・・・捻挫?うまく動かせない・・・)


???「やはりな・・・」



男性は、そう呟くように言うと、私に背を向け、しゃがみこんだ。

背中が「背負ってやる」と言っている。


www背中で語るタイプwww←違


でも私は躊躇して、一歩を踏み出すことができなかった。

すると、男性はまた、冷静に肩から振り返って言った。



???「足を怪我しているんだろう」

郁里「は・・・はい・・・」

???「お前の動きを見ていればわかる。さて、そろそろ決めてくれ。ここで俺に頼るか・・・それとも、追いはぎにいいようにされるのを待つか・・・」


wwwアナタにいいようにされたいですwww←暑さにやられ気味


郁里「・・・あなたは」

???「・・・なんだ」

郁里「あなたは、そんな残忍な山賊ではないの?」

???「・・・・・なるほど。俺が山賊と聞けばそう思うのも仕方ない。だが、よく考えろ」

郁里「なにを・・・ですか」

???「相手が女とはいえ、おまえが手練れだったら、俺の命は既にない」

郁里「・・・・・はい?」


www頭わるいwww


???「見ず知らずのお前にこうして背中を見せているんだ。少しは・・・信用しろ」


(あ・・・そっか・・・・・)



私は男性の背中を見つめながら、頭の中が少し整理できたような気がした。

でも・・・・・。



(不思議な人・・・)



この人の背中を見たとき、私はとても不思議な気分になった。

わざと無防備な姿をさらすことで、私を安心させようという。

その心づかいの仕方が、私の知っている「山賊」と一致しなかったからだ。



???「俺は先を急いでいる。早く決めてくれ」



男性は、相変わらず冷静な声を出した。



郁里「あ・・・は、はい。お願いします」



私は、痛みに顔をゆがめながらゆっくりと立ち上がり、男性の背中に体を任せた。



郁里「お、重いですよ、私・・・」

???「・・・・・?嘘を言え。羽根のように軽い」


www言い過ぎwww天然めwww



そう言うと、言葉どおり、男性は私を背負ったまますくっとその場に立ち上がった。

まるで、私などいないかのような身軽さだ。



(わ・・・首筋・・・すごい筋肉・・・・・。ううん、首というか、体全体がすごいガッシリと・・・・・)


www何を考えてるの、ヒロインちゃんwww


(や、やだ、変なことを意識し始めたら・・・急にドキドキしてきちゃった)



慌てて頭をぷるぷるっと横に振る。



???「どうした」

郁里「い、いえ・・・・・ん?」



ふと視線をおろすと、服からあらわになっている背中の部分に、視線を奪われてしまった。



(これは・・・・・刺青・・・・・?山賊って、ヤクザなんかと同じで刺青を彫る習慣があるのかな)


www助けてもらってこの言い草wwwヤクザ扱いかいwww



筋肉質の首筋といい、チラリと見える刺青といい、私の知らない世界を知っていそうな彼の背中は・・・とにかく私を、どぎまぎさせる・・・。


wwwいまどき、「どぎまぎ」って表現使わないだろうwww



???「待たせて悪かった・・・」



彼は、馬に話しかけた。



郁里「えっ・・・・・」



その声があまりにも柔らかくて、私は驚いてしまった。

馬はとても大きくて、黒の素晴らしい毛並みをしている。



???「もう一人乗せるが、おまえならがんばって走ってくれるよな。すまない、ずいぶん長く駆けてきているというのに」


(馬相手に・・・本気で語りかけている・・・。でも、ずいぶんと優しい話し方をするんだな・・・)



後ろからではその表情を見ることは出来なかったけれど、穏やかな笑みを浮かべているのだろうか、と勝手に想像した。



(・・・あれ・・・・・想像、つかないかも・・・)


wwwちょいちょいヒドイこと言うねwww



冷静な顔つきばかりを見せられていたせいか、笑顔で語りかける彼の顔を、思い描くことができない。



???「よし、では・・・」



男性は私を背負ったまま、軽々とあぶみに足をかけると、ひょいっと馬にまたがった。



???「そのままゆっくり、馬の背に腰を落とせ」


(なるほど・・・これなら、簡単に馬に乗ることができる・・・)



男性の機転に感心しながら、私は言われたとおりに、ゆるゆると腰を下ろす。



郁里「わ・・・・・っ、ゆ、揺れる・・・」

???「馬に乗るのは初めてか?」

郁里「は、はい・・・」



少し怖くなって、思わず男性の腰に腕を回した。



???「・・・・・」

郁里「きゃっ・・・な、なんですか?」



男性が私の腕を掴んでまじまじと見つめている。



???「お前、こんな細い腕でよく生きてこられたな」

郁里「え?ほ、細い?」

???「こんな細腕で後ろに座らせていたら、馬から落ちる。前に座れ」

郁里「えっ・・・・・」



男性は後ろを振り向いて私の腰を掴むと、軽々と持ち上げた。



郁里「・・・・・!?」



サーフボードのように脇に抱えたかと思うと、私の足を振り子のように振って、もう片方の腕でガッシリと掴んだ。

そして、彼の前でお姫様抱っこされたかと思うと・・・膝の上に・・・横座りさせられた・・・・・。


www子供に対する扱いやなwww



(ま、まるで赤ちゃんでも抱えるかのように軽々と・・・・・・っていうより、この状態は・・・・・さすがに恥ずかしいっ!初めて会った男の人の・・・膝の上なんてっっ・・・・・!)


???「これなら落ちない」



顔をわずかに赤くさせている私をよそに、男性は満足げに何やら頷いている。



(もしかして、このまま移動するつもり!?)


郁里「あ、あの・・・」



顔を熱くさせながら、私は思い切って口を開いた。



???「何だ?」



私が呼びかけると、男性の顔が私を見下ろしながら問い返してきた。



郁里「これ、恥ずかしい・・・です・・・」

???「何がだ?」

郁里「この座り方が、です」

???「・・・・・?誰も見ていないではないか」


wwwそういう問題ではナイwww


郁里「それでも、恥ずかしいものは恥ずかしいんです!」

???「なら、前を向くか」


(・・・・・っ!!それだと、後ろから抱きかかえられる形に・・・・・)


wwwwww


???「どうする。決めろ」


www容赦なしwww



1:どうするのが楽ですか?←

2:前を向くのも恥ずかしい

3:やっぱり後ろに行く



郁里「どうするのが、楽ですか?」

???「乗せないのが一番楽だ」


www身もフタもないwww


郁里「・・・あっ・・・」


(それは、そうだよね・・・)


wwwドンマイwww


郁里「すみません・・・」

???「謝らなくていい。助けると申し出たのは俺だ。後ろではお前が振り落とされたとき、俺が気付かぬ。前を向かせると、抱きかかえる必要があって、手綱が握りにくい。それでこの格好なのだが・・・お前が座りたいように座れ」

郁里「・・・はい。このままで・・・」

???「よし」


(はぁ~・・・やっぱり恥ずかしい・・・でも)



もう一度、男性の方を見る。



(あ、あれ?この人、顔が赤い。どうした・・・の?)


???「おい」

郁里「は、はい?」



男性が私に向かってマントのようなものを差し出してきた。



???「羽織れ」

郁里「え?別に寒くないですけど・・・」

???「そうではない・・・・・お前の国の衣装なのかもしれないが、その・・・刺激が強い」



言われて、ふと自分の服に目を落とす。

すると、服がはだけ気味で少し胸元が見えて・・・。



(う、うわ・・・・・っ!これだと、今にも胸が見えちゃうよっ!)


郁里「あ、ありがとうございます・・・お借りします」

???「・・・ああ」



男性は私が布を受け取ると、わずかに視線をそらした。

そんな彼を横目に、私は慌てて布を羽織る。



(山賊で、引き締まった体をしていて・・・女慣れしていそう、なんて勝手に思っていたけど。意外とシャイな人・・・なのかも?)


wwwボロクソwww


???「?今度は何だ?」



私の視線に気がついた彼は、相変わらず冷静に問いかけてくる。



郁里「い、いえ・・・お気遣い、ありがとうございました」

???「・・・気にする必要はない」

郁里「珍しい模様の布ですね。木綿、かな?」

???「麻だ・・・。そういえば、話が途中だった」

郁里「え・・・・・」

???「異国の者か、と先ほど聞いたが・・・一体どこから来た」

郁里「どこからって・・・気がついたら、あそこにいました」


www間違ってはいないけどwww


???「そんなはずは無い。歩くか馬かでここまでやってきたはずだ。まさか降って湧いた・・・わけでもあるまい」


wwwそれが一番近いとかwww


郁里「それはそうなんですけど・・・目が覚めたら、あそこにいて、目の前にあなたがいたんです」

???「ふざけた話を・・・」



その言葉に、私はカチンときてしまった。



郁里「ふざけてる、って言われても、そうなんですからっ!仕方がないじゃないですかっ!」

???「分かった、分かった。分かったから、あまり大声を上げるな。馬が驚く」

郁里「・・・すみません」

???「・・・不安なのだな。煽ってすまん」

郁里「・・・・・いえ・・・」


(やっぱり優しい人、なのかな?)



ところどころ命令口調なのは気になったけど、彼の言葉の端々から、いくつか感じることがあった。



(悪い人では・・・なさそうなんだよね。そんな人が、どうして山賊なんて?そもそも山賊って・・・)


???「・・・今度はどうした」

郁里「いえ・・・山賊って本当にいるんだな、と思って」

???「お前の国では、山賊はいないのか?」

郁里「そりゃあ、盗みをする人はいますけど、山賊だなんて・・・窃盗団がいたら、あっという間に警察に指名手配されて、捕まっちゃいますよ」

???「ケイサツ?」

郁里「犯罪者を取り締まる人たちのことです」

???「・・・役人のことか」

郁里「なんだ、いるんじゃないんですか、そういう人。捕まったりしないんですか?」

???「・・・役人など、使い物にならない。山賊、海賊・・・ここはそんな輩が跋扈している。もっとも、一番の悪は、役人たちだがな」

郁里「えっ」

???「・・・人によってどう思うかは違うが」

郁里「でも、悪い人なら、私を助けてくれたりしないと思います」

???「困っている者がいれば、手を差し伸べる」

郁里「・・・やっぱり、悪者に見えません」

???「・・・そうか」


(あれ?ちょっとだけ、微笑んだ?)



しかし彼の顔は、あっという間に真顔に戻った。



郁里「そういえば、急ぐんじゃないですか?」

???「確かに急ぐが」

郁里「なら、こんなゆっくりじゃ、遅れてしまうんじゃないですか?」

???「馬に乗り慣れていないのに馬足を速めると、振り落とされるぞ」


(あ・・・そうか・・・気遣ってくれてるんだ・・・)


郁里「でも・・・少しくらいなら、急いでもらってもいいですよ」

???「駆け足でも揺れるぞ」

郁里「・・・・・がんばります」

???「ならば、しっかりと掴まっておけ」



男性は私の手を取ると、しっかりと自分の首に回させた。


キャア~(〃∇〃)



(さっきも思ったけど・・・相当、体を鍛えてるよね)



思わず、筋肉を確認してしまっている自分が少し恥ずかしい。


www読んでるこっちはもっと恥ずかしいwww



???「では、行くぞ」



そう言うと、男性は左腕で私の体をギュッと抱えた。

抱きしめられているような状態に、私の鼓動は跳ね上がる・・・・・が。

そんな悠長なことを言っていられたのは、最初だけだった。



???「辛くなったら、すぐに言え」



その言葉を合図に、急に馬のスピードが上がる!

その分揺れも激しくなり、私は思わずぎゅっと男性の体を抱きしめ返した。



(思っていた以上に・・・揺れるっ)



抱きつく腕に、力が入る。

また馬のスピードが少し上がった。



郁里「きゃ・・・・・」



バランスを崩した私は、男性の胸に顔をうずめるような状態になる。

ふわりと、彼の香りが私を包み込んだ。

なんだか、とても安心する匂いだった。



???「・・・おい、大丈夫か」

郁里「は、はい・・・」



男性の手によって、再び体勢を整えてもらう。



郁里「あの・・・大変、申し訳ないんですけど・・・」

???「なんだ?」

郁里「やっぱり、もう少し、ゆっくり走ってもらってもいいですか?」



おそるおそる、申し出てみる。

男性がフッと笑みを浮かべた。



???「やはり、きつかったか」



ふわっと、馬のスピードが落ちる。

途端に馬上の居心地がよくなる。



郁里「ごめんなさい、私が言い出したのに」

???「かまわない。気分が悪くなられても面倒だ」



すでに、男性に笑顔はなかった。



(あんなに柔らかく、微笑むんだな・・・)



一瞬の笑顔のおかげで、まだ警戒心はあるものの、男性に対して私のリラックス度は増していく。



???「ああ、そういえば・・・」



男性が思い出したように口を開いた。



???「俺の名は史進。お前、名は」


www一章終了間際にきて、やっと、自己紹介www


郁里「あ・・・郁里です。原郁里」


(そうだ、まだ名乗ってさえもいなかったんだ)


www今頃気付いたかwww



そんなことを考えていると、史進さんがなにやら訝しげに眉をひそめた。



郁里「どうかしましたか?」

史進「原・・・郁里・・・」


(どうしたんだろう・・・急に押し黙って・・・)


史進「いや、珍しい名前だと思ってな」

郁里「そういう史進さんこそ、名前しかないんですか?」


wwwんなわけあるかwww


史進「・・・?通り名のことか?周りからは、九紋竜と呼ばれているが」

郁里「それが名字?」


wwwもっかい言うわ。んなわけあるかwww


史進「あざなのことか?」

郁里「え?・・・えっと??」

史進「・・・・・?」


wwwwww


(この状況って・・・もしかしなくても、会話がかみ合ってない・・・よね?)


wwwないねwww


(この人には、名字がないってこと?)


www以下略www



郁里「えっと・・・家族がみんな『原』を名乗っていて、私は『郁里』という名前なんです」



史進さんが、ようやく納得したようにうなずいた。



史進「そういうことか。それなら、姓が史、名が進だ」

郁里「じゃあ、史さんですか?」

史進「不思議な呼び方をするんだな」

郁里「え、そうでしょうか」

史進「お前の国の文化か・・・。華陰県(かいんけん)史家村(しかそん)と言えば、そこそこ大きな集落だったんだが」



その時、史進さんの顔が少し曇った。



郁里「まさか、そこの偉い人ですか?」

史進「偉い・・・?単に農民たちの中で一番金を持っていたというだけの話だ」


(それは偉い人だから持っていたのではなくて?)


郁里「じゃあ、えっと・・・史さんって呼べばいいですか?」

史進「わざわざ分けては呼ばない。みな史進と呼ぶ。だからお前も、史進と呼べ」

郁里「あ・・・はい」

史進「お前のことはなんと呼べばいい」



1:好きなように←

2:郁里がいい

3:呼びやすいように



郁里「えっと・・・好きなようにどうぞ」

史進「ああ・・・」



史進さんが、じっと私を見る。



史進「郁里・・・いや、原でいいか」


(あれ?今、一瞬、名前で呼びかけた?・・・原、か。・・・・・あれ?どうしてそう呼ばれたことが・・・寂しく・・・感じられるんだろう)



そのとき、突然史進さんが私の顔をのぞきこんで来た。



史進「お前、もしかして・・・寂しいのか?」

郁里「えっ!?」



史進さんの言葉に、私は思わず口をパクパクさせてしまう。




(私が思っていたことが・・・分かったの・・・?にしたって!突然『寂しいのか』って聞かれて・・・なんて・・・答えればいいのよ・・・)



言葉を失っている私を見て、史進さんはふっと体を離した。



史進「・・・なんでもない」

郁里「え・・・」

史進「なぜだろう。今、おまえの顔を見て、そう思った。寂しいと感じている、と。こんなことを他人に感じたことは、今までなかったのだが・・・」


(史進さん・・・?)



独り言のようにぶつぶつ言いながら首をかしげる史進さん。



(直感?それにしたって、寂しいそぶりなんか見せてないのに・・・)



考えれば考えるほど、不思議なことだった。



(だって・・・恋人だった人でさえ、気持ちに気がつくことなんて、そうそうなかったのに・・・。初めて会った、こんな・・・得体の知れない人に・・・。あ、得体が知れない、なんて言ったら失礼かな・・・)


www今さら、ですな(´∀`)www


史進「・・・得体が知れなくて悪かったな」

郁里「そ、そういうわけではないんですけど・・・って、えっ!?」



まるで筒抜けになっていることに、少し顔を熱くしてしまう。



史進「・・・不思議そうにされても、俺が困る・・・。感じてしまうのだから、仕方が無い。全く、変な奴だな」


www呉用さんと逆バージョンwww


郁里「え!?私ですか?変なのは?」

史進「いや・・・変なのは俺のほうだろうか」



私の抗議を、史進さんは素直に認め、首をかしげる。

それからというもの・・・。

馬を進めている間、私たちの間には特に会話も無かった。

私は何かを言えば心を読まれるような気がしたし、史進さんもそう思って警戒する私の気持ちを・・・読んだのかもしれない。

それから・・・どれほど馬に乗っていただろうか。

馬の歩に合わせた単調な揺れに誘われて、私はいつの間にか眠ってしまっていた・・・。




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




長くなっちゃった!


続きはまた後日!