※ネタバレしてます!!
※本編2ルートクリアでGETできる彼目線ストーリーです!!
※ヒロインの名前は「瀬戸口亜弥子」ちゃんです!!
※萌え、ツッコミあり!!
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大切な人は、もういらない。
守る自信がないから。
全てを捨てることにためらいが生まれるから。
そう思ってオレは生きてきた。
アイツを失った、あの日から。
後藤「・・・・・・新しい一歩を踏み出してもいいか?」
オレは手にしたお守りに問いかける。
『自分の事は自分で決めなさい』
そんな彼女の声が聞こえる気がする。
後藤「・・・・・・・・・」
「もう一度、前を向いてみる。諦めずに生きてみるよ」
オレは空を見上げた。
後藤「ありがとな。夏月・・・・・・」
オレは車のキーを持って立ち上がった。
そろそろ、大学が終わる時間だ。
(最初は夏月に似た性格が、親近感を持たせるのかと思っていた・・・・・・けど、違ったんだよな)
後藤「オレは亜弥子を好きになってたんだな・・・・・・」
自分の気持ちを伝えるため、けじめをつけるため。
長崎行きの航空券を持って、オレは亜弥子の大学に向かった。
車中、これまでの事件を思い返しながら。
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オレは黒澤と狭いホテルの一室で連日の張り込み中だった。
嫌な汗をかいて、仮眠から目覚める。
後藤「・・・・・・ゴホッ、ゴホッ」
身体を起こした拍子に咳き込んで、オレは口を押さえた。
ここ数日体調が優れない。
(こんな時は必ず、あの夢を見る・・・・・・夏月・・・・・・)
『大丈夫、大丈夫。このくらい平気よ』
それがアイツの口グセだった。
万全でない状態で捜査に向かった、その結果・・・・・・
後藤「・・・・・・・・・」
黒澤「ふあぁ・・・後藤さん、大丈夫ですか?うなされてたみたいですよ~」
隣のベッドで寝ていた黒澤が起きてくる。
∑ヾ( ̄0 ̄;ノ初めて見る私服だ!本編でも着てなかった!
後藤「ホテルの空調は身体に合わないんだよ。少し、体調を崩したのかもな」
黒澤「おまけに、ここ数日徹夜続きでしたもんね。オレも身体、怠いっすもん。今日は久々によく寝・・・・・・」
時計を見て、黒澤がベッドから飛び降りる。
黒澤「って、ヤバイ!もうこんな時間!のんびりしてる場合じゃないですよ!」
後藤「わかってる」
黒澤「石神さんに怒られる~!」
wwwwwwwwwwwwww
ばたばたと黒澤が着替え始めるなか、オレも鈍い動きで着替え始めた。
(やれやれ・・・・・・体調不良とか面倒だ・・・・・・)
黒澤「後藤さん、今回のヤマは大きくて、いつもより危険度も高いですから、無理しないでくださいね」
後藤「ああ、わかってる。大丈夫だ」
(大丈夫・・・・・・か)
熱いシャワーで気持ちを切り替え、身体の不調は忘れておくことにした。
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忘れてたフリをしたところで風邪がよくなるワケでもなく。
体温が38度を超えたところで、石神さんから強制的に半休をとらされた。
後藤「具合が悪いと認めると、一気にくるもんだな・・・・・・」
気が付けば、昨日から何も食べていない。
重い身体を起こすと、机の上に置いたお守りが目に入った。
(これを落としちまうなんてな・・・・・・)
わざわざ届けてくれた亜弥子の顔が頭に浮かんでくる。
(お守りって大切なものだと思ったから・・・・・・か)
拾ってくれたのが亜弥子でよかったと思う。
後藤「さて・・・・・・面倒だが、何か食うか・・・・・・」
オレは冷蔵庫に向かった。
後藤「・・・・・・・・・」
冷蔵庫の中にはミネラルウォーターとビールしかなかった。
後藤「まあ、こんなもんだよな・・・・・・チーズが残ってるけど・・・これ、いつのだ?」
チルド室の隅にあったチーズを手にとってみる。
(ずっと、ここにあった気がする・・・)
腹まで壊しては堪らないと思い、オレは固いチーズをゴミ箱に投げた。
後藤「こういう時は自炊ができるローズマリー野郎が羨ましいな・・・・・・」
www彼のはすでに「自炊」の域を超えているwwww
後藤「・・・・・・寝るか」
食べなくても寝ていれば体力は回復するだろう。
再びベッドに戻ろうとしたとき・・・部屋のインターフォンが鳴った。
カメラで確認すると、ドアの前に立っていたのは、亜弥子だった。
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深い眠りに落ちていた。
夢はいつもと同じだ。
暗闇の中で、どんなに手を伸ばしても届かない手・・・・・・
オレの身体はいつもこの闇に呑まれてしまう。
虚しく伸ばした手を見つめていると・・・・・・温かい感触が触れた。
(この手は・・・・・・?)
周囲が明るくなっていく。
オレは・・・穏やかな眠りに入ることができた。
後藤「ん・・・・・・」
目が覚めた時、身体が軽くなっているのを感じた。
関節の痛みも熱っぽさも消えている。
(手・・・・・・)
夢と同じ温もりが残っている。
視線を動かすと、亜弥子がオレの手を握ってベッドサイドで眠っていた。
後藤「アンタか・・・・・・」
(ずっと傍にいてくれたのか・・・)
そっと手を外し、その寝顔を見つめる。
後藤「無防備な顔しやがって・・・」
(帰ってもいいのに・・・相変わらずの人の良さだな・・・・・・)
起こさないようにベッドからおりて、オレはタオルケットを亜弥子の肩に掛ける。
その頬に触れそうになって、オレは手を止めた。
後藤「・・・・・・・・・」
(自分の立場を忘れそうになるな・・・・・・)
公安に入った時に決めたはずだ。
迷いになるような存在はつくらないと。
石神さんと一緒だね(´・ω・`)
知らず知らずのうちに、亜弥子との距離が近くなっていたのを自覚する。
(気を引き締めねぇと)
後藤「・・・・・・ありがとな」
オレは寝室のドアを静かに閉めた。
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長い会議を終え、オレは煙草を1本吸い終える。
亜弥子のお陰で風邪もすっかり良くなった。
(健康第一か・・・少しはオレも私生活を考えた方がいいのかもな・・・)
久しぶりに食べた手料理を思い出していると、黒澤が顔をのぞき込んできた。
黒澤「後藤さーん、なにニヤニヤしてるんですか?」
後藤「誰がニヤついてるだって?」
黒澤「後藤さんですよ。頬が緩んじゃって。良い事でもあったんですか?」
後藤「長い会議が終わったんだ。頬くらい緩むだろ」
黒澤「それだけかなー?後藤さん、最近、笑顔増えましたよね」
後藤「気のせいだろ」
黒澤「いいえ。今までは1日3回笑えばいい方だったのに、最近は1日5回は笑ってます」
wwwこまかっ!よく見てんねwww
黒澤が手帳を取り出して、そんなことを言い出す。
(ったく、何がメモしてあるんだか)
www私も気になりますwww
黒澤「・・・聞きましたよ」
後藤「何を」
黒澤「亜弥子さんと2人でホタルを見たり、亜弥子さんの劇を観に行ったそうじゃないですか」
後藤「お前、その情報どこから・・・・・・」
www真壁・SPルートかと思われますwwww
黒澤「オレだって公安の端くれですよ。それなりの情報網は持ってますって」
(黒澤のこういうところが侮れないんだよな・・・)
黒澤「亜弥子さんといいカンジなんですか?」
後藤「なっ・・・・・・」
黒澤「あ、うろたえましたね?図星ですか?」
後藤「アホか」
黒澤「後藤さんがそーいう顔する時って、なーんかあるんですよね~。この間、寝込んだ時・・・・・・」
石神「いつまで無駄話しているつもりだ?それとも、まだ会議がしたいのか?」
(〃∇〃)キャハー石神さん(はぁと)
黒澤「げっ、石神さん!」
石神「なんだその反応は。お前はますますお祭りチームに似てくるな」
後藤「すみません。すぐ戻ります」
石神「ヤマのアジトの情報が入った」
後藤「本当ですか」
石神「ああ。内偵調査の作業員からの連絡だ。かなり信憑性は高い」
後藤「すぐに向かいます」
石神「後藤」
会議室を出ようとすると、石神さんに呼び止められる。
石神「今回はかなり危険な任務になるだろう。危ないと思ったら退避しろ」
後藤「・・・大丈夫ですよ。オレに失うものなんて、何もないですから」
石神「・・・・・・・・・・・・・・」
(///∇//)かっこいーい
(仕事で死ねるなら本望だと思って、公安に入ったんだ)
石神「後藤、人は変わるものだ。自分を見失うな」
背中に聞こえてきた石神さんの言葉の意味を考える。
(変わる?オレが変わったと石神さんは言いたいのか・・・・・?いや・・・オレは変わってない。今も、これからも一人だ・・・・・・)
そう思った瞬間に、先日の亜弥子の寝顔が頭を過ぎった。
後藤「・・・・・・・・・」
手は亜弥子の温もりを覚えている。
それを打ち消すように軽く首を振って、オレは本部へと戻った。
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石神さんの警告通り、今回の任務は一筋縄ではいかなかった。
負傷したオレは亜弥子の部屋にかくまわれる。
(よりによって、亜弥子の家の近くで追い込まれるとはな・・・・・・)
傷の手当てをした亜弥子が辛そうな目でオレを見ていた。
亜弥子「私は石神さんも後藤さんも黒澤さんも・・・SPのみんなと同じだと思ってますよ。お仕事の内容は違うのかもしれないけど・・・・・・」
後藤「亜弥子・・・」
亜弥子「けど、裏の人間だからって言って、自分と周りの人を遠ざけたりしないでください。そういうの・・・・・・寂しいです」
後藤「・・・・・・・・・」
普通なら甘いことを・・・・・・と切り捨てるはずの言葉が心地いい。
胸が温かくなるのを感じる。
(こんな気持ち、どれくらいぶりだ?オレは・・・・・・亜弥子の存在に救われている・・・・・・)
失いたくない・・・亜弥子の顔を見て、はっきりとそう思った。
後藤「アンタに持っていてほしい」
亜弥子「え・・・」
オレはお守りを亜弥子の手に乗せる。
後藤「大事なものだから、なくすなよ。今度の任務は結構きつくてな・・・・・・また、うっかりなくしたら困る」
亜弥子「でも・・・」
後藤「頼む」
亜弥子「・・・・・・・・・」
ためらう亜弥子にオレは自分の手を重ねた。
後藤「このお守りがアンタも守ってくれるといいな・・・」
大切な人はつくらない・・・・・・そう決めていたはずなのに。
いつの間にか、亜弥子はオレの心の深くに入り込んでいた。
(大切なら、尚更遠ざけなきゃならない・・・・・・)
眠っている亜弥子を見つめる。
今度は触れる手を我慢することはできなかった。
後藤「アンタといると、普通の男になっちまいそうだな」
ただ、傍にいて得られる温もりを、安らぎを。
求め始めている自分を戒めて、亜弥子の部屋をあとにする。
(犯人たちに顔が割れている可能性がある。これ以上、ここにはいられない)
思いを断ち切るように、オレは夜明け前の街に戻った。
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事件はSPチームの協力もあり、無事に解決へと至った。
オレはといえば、病院送りという情けない結果になってしまったが。
見舞いにきた亜弥子が夏月のお守りを返してくる。
亜弥子「このお守り、開けてみたことありますか?」
後藤「いや・・・・・・」
亜弥子「開けて、中に入っている紙を見てみてください」
亜弥子に言われ、お守りの中を開けてみると・・・・・・
『誠二がどんな時でも無事でありますように』
夏月の文字で綴られたメモが出てくる。
後藤「これは・・・・・・」
亜弥子「夏月さんがお守りをずっと持っていたのは、自分のためじゃなかったんです。・・・・・・後藤さんのためだったんです」
亜弥子の言葉に目頭が熱くなるのを感じた。
今になって知る夏月の想いに、どう応えていいのかわからない。
亜弥子「後藤さん」
緊張したような亜弥子の声が耳に届く。
ゆっくりと顔を上げると、亜弥子はまっすぐにオレを見つめていた。
亜弥子「後藤さん・・・私・・・後藤さんのことが好きです」
後藤「・・・・・・!」
亜弥子「後藤さん、ぶっきらぼうに見えるのに優しくて、仲間思いで。それで約束を大事にしてくれるじゃないですか。・・・・・・一緒に滝に行けた時、本当に嬉しかったです。そんな後藤さんに命を粗末になんてしてほしくないです」
どこか泣きそうにも見える目で、亜弥子はオレに気持ちを伝えてくる。
夏月からのメッセージ、亜弥子からの告白。
突然のことに答えられずにいると、回診の時間になってしまった。
医者「後藤さん、調子はいかがですかー?」
看護士「検査のお時間ですよ」
亜弥子「あ、それじゃあ、私はそろそろ失礼します!お大事にしてください!」
後藤「おい!亜弥子!!」
オレの答えを待たずに、亜弥子は病室を出て行った。
後藤「・・・・・・・・」
(まずは落ち着け。深呼吸だ、深呼吸)
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昴「なにブサイクな顔しかめてんだよ」
後藤「一柳・・・・・・」
医者と入れ替わりで、一柳が病室に入ってきた。
後藤「勝手に入ってくんじゃねーよ」
昴「見舞いにきてやったんだから、感謝しろ」
後藤「お前の面を見てると、治るもんも治らねぇな」
昴「女に告白されたくらいで泡食ってる野郎が何言ってやがる」
後藤「!」
(コイツ・・・・・・聞いてたのか・・・・・・)
後藤「・・・・・・お前には関係ねーだろ」
昴「そう言い捨てられれば楽なんだけどな。オレにも亜弥子のお人好しがうつったらしい」
後藤「なに?」
昴「・・・・・・もう、お前は充分頑張ったんじゃねぇのかよ」
一柳の言葉にオレは固まる。
(-""-;)はぁ・・・また昴の美味しいトコどりか。
軽口で返すこともできなかった。
昴「・・・・・・夏月だって、そう思ってるはずだ」
後藤「・・・・・・・・・」
昴「また失うのが怖ぇんだろ」
後藤「・・・・・・っ!お前に、何が・・・・・・!」
昴「わかるよ。オレだって、人の盾になる仕事をしてんだ」
後藤「・・・・・・・・・」
昴「けど、大事なヤツができたなら・・・自分の手で守ってやれよ。逃げてねぇで覚悟決めて、そいつの傍で生きてやれ」
後藤「オレは夏月を死なせた男だぞ!?」
昴「あれは捜査中のアクシデントだ!夏月だって、そんなふうに思っちゃいねぇだろ!」
後藤「オレは・・・・・・」
昴「・・・・・・アイツを泣かすことだけは許さねぇからな」
それだけ言うと、一柳はオレに背を向ける。
昴「いつまでも逃げてんじゃねぇよ。いい加減、過去にケジメをつけろ」
後藤「・・・・・・・・・」
昴「お前は、生きてんだから・・・・・・」
一柳が出て行って、病室には静寂が訪れる。
後藤「逃げてる・・・・・・か」
一柳からの言葉が重く突き刺さる。
命の重みに差はない・・・・・・亜弥子と石神さんからの言葉。
(オレは・・・逃げていたのか・・・・・・)
自分自身を粗末に扱うのは、大切にしてしまえば負わなければいけないものも多くなるから。
後藤「このままで、いいワケねぇよな」
オレは向き合おうと決めた。
置き去りにしたままの過去と、今の自分自身と・・・・・・。
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亜弥子と一緒に夏月の墓参りをした。
気持ちは驚くほど穏やかで晴れやかな気持ちだった。
落ち着かない様子の亜弥子の頬にオレは触れる。
後藤「夏月に似ているからじゃない。オレは・・・亜弥子が好きだ」
亜弥子「・・・・・・っ」
後藤「亜弥子の気持ち・・・・・・変わってないか?」
亜弥子「はい・・・・・・っ」
後藤「亜弥子と生きて、亜弥子を守っていく。それが、オレの生きる理由だ」
泣いている亜弥子を抱きしめる。
ずっと止まったままだった時間が、ようやく動き出したように感じた。
(オレは絶対に・・・・・・亜弥子を守ってみせる・・・・・・)
もう心から笑うことはできないと思っていた。
けど、亜弥子と一緒なら・・・・・・それも近いうちにできるようになる気がする。
(ありがとう、亜弥子・・・・・・)
これからは前を向いて歩いていく。
この温もりを離さずに・・・・・・
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
ごっとんの彼目線ストーリーでした。
案の定、出てきた昴にうんざり(-""-;)
まあ、同期だし夏月さんを知ってるし仕方ないのかも知れないけど、ごっとんの背中を押すのは石神さんと、黒澤さんであって欲しかった・・・・・・
どっかにも書いたけど、ホント運営の昴押しが嫌だ。