前回の呼吸器外科受診の続きである。
あとお聞きしたのは左肺(術側)にある怪しい影のことである。
<赤く○で囲んだところ>
現在指摘されているのはこの一つだけ(約2~3mm)で、これはまだPET-CTにも映らないほどの大きさらしい。
もし手が届くなら指先でプチンとつぶしたくなってしまうが、放置しているとこれがどんどん増殖して僕を肺がんにし、いずれは胸水で溺れさせる力を秘めているのだから癌とは恐ろしいものだ。(注:現時点ではこれが癌とは確定していないけどね。)
しかし今のところ画像を見比べても大きくなっていないようだし、観察は必要だが早急に対処する必要はないと、血液腫瘍内科の教授先生と同じ所見を述べられた。
さて、再発疑惑シリーズもその17を迎えた。
なぜここまで疑惑が確定診断につながらないのか、今までの経緯も含めてもう一度まとめてみる。
① 乳がん摘出手術をした病院の術前CTの結果から、
「前縦隔に44.1㎜×32.5㎜多房性分葉状腫瘤あり。胸腺種か?」(電カルから抜粋)
と前主治医から指摘があったが、「大したことはないと思うし、呼吸器外科は専門外だから乳がんの治療をまず優先しましょう。」とのことだった。(ここから全てが始まった。)
※ この頃日記はつけていたもののあまり詳しく記載する習慣がなかったので、この話があった日と詳細は確認ができなかった。
② 摘出手術後、ケモが始まってからも前述の胸腺腫様の話は主治医から出ることはなく、僕もずっと気にはしていたものの、新たな病気の発覚が怖かったのでそれ以上追求せず。
③ 前主治医、開業のため退職する。(2015.7.23)
82 2015.7.1診察日「バイバイ主治医」
④ たいち、単身赴任のため転院するのを機に、思い切って気になっていた「胸腺種様」の話を次の主治医に告げる。
消失してしまっているのでなんとも言えないが、乳がんのケモで消失したなら乳がんの遠隔転移の可能性が高いとのことだった。(2015.11.16)
「100(回想)縦隔リンパ節転移(その2)「新しい主治医に相談する」」
⑤ 単身赴任先のクリニックでフォローしてもらっていたが、CEA上昇につき、上昇の原因を突き止めないまま転院を示唆される。(2016.9.10)
206 再発疑惑(その3)「クリニックをクビになる」
⑥ 病気以外の理由だったが帰任命令(単身赴任の解除)が発令されたため、手術した病院ではない大学病院の血液腫瘍内科へ転院する。
226 再発疑惑(その10)「大学病院受診」
⑦ CEAさらに上昇、縦隔リンパ節腫大傾向、そして左肺に一つの影あり。
244 再発疑惑(その15)「さらに増悪」
問題は、
① CEAを22.5まで上昇させている原因はなんなのか?肺の影だけではここまで上がらないので、恐らく乳がんが縦隔リンパ節に転移した可能性が高いが、これをはっきりさせなければ治療に移れない。
② 縦隔リンパ節の増大は本当に乳がんの転移なのか?それとも悪性リンパ腫などの違う種類の病気なのか。だとすればCEAを22.5まで上昇させている原因は別にあると考えなければいけない。
③ 縦隔にあった「胸腺種」のようなものはなんだったのか?(これは消えてしまったのでもう調べようがない)
の三点である。
血液腫瘍内科の教授先生は、恐らく縦隔リンパ節の増大は乳がんの転移だと見ているが、呼吸器外科の教授先生は画像だけの鑑別なら「悪性リンパ腫」だという。(その場合、CEAは反応しないので他の臓器を疑う必要があるが。)
なので現在の病変が何なのか、確定診断をつけなければ次の治療に進めないというわけだ。