2015.10.6
15回目のハーセプチン投与の日となる。
放射線治療が終了する2日前の9月24日に37.8分の熱を出し、その時はロキソニンでなんとか熱を下げたものの、その後も酷い倦怠感、喉の痛みと咳、頭痛等の風邪様の症状が今日まで続き、体調が本調子ではない。
時々微熱も出しており、ブログの更新が滞っていたのもこの体調不良のせいである。
さて本日の診察日、病院に着いていつものようにケモ室で採血をしてもらい、がん化学療法認定看護師の問診の時に体調不良のことを話すと、主治医に胸のレントゲンを撮ってもらうよう進言してくれた。
採血後、言われたとおり胸部X-Pを撮りに行き、それからおよそ1時間後、血液検査の結果がでてから主治医の診察を受ける。
机の上の縦型のモニターには、先ほど撮った僕の胸のレントゲン写真が写し出されている。
右鎖骨下にはCVポートが鮮明に写っていた。
まず血液検査の結果からで、前回検査した腫瘍マーカーはCEA、CA15-3、1CTPともに正常値であった。
僕の場合、1CTPはなぜだかいつも正常高値(5.0)を示す。
その他貧血気味であるということと、CRPに少し反応が出たものの、白血球などに問題はないようだった。
先生は、
「レントゲンからは肺炎のような症状は確認できず、きれいな肺をしている。ただ、風邪でしんどいのだったら、今日は無理してハーセプチンを打たなくても大丈夫だ。1回くらい飛ばしても問題はないよ。」
と仰る。
今日打てばあと3回・・・つまり年内でハーセプチンが終わることになる。
できれば延期したくないし、今の体調は万全とは言えないまでも打てないほどでもない。
血液検査の結果も問題ないと思われたので、折角の先生の進言だったがGOサインを出してもらった。
しかしきっちり電カルに、
「休薬を勧めるが、本人の強い希望により施行する」
と書かれてしまった。
次回は心エコーの検査をするとのことだった。
話は変わるが、乳がんであることを発表された北斗晶さんのことを少し書きたい。
他のブロガーやネットでも話題になっていることなので書くこともあるまいと思っていたが、
北斗さんが主治医から、
「腋窩リンパ節まで転移しているので5年生存率は50%」
と告げられたという下りでは、久々にショックを受けてしまった。
僕自身の病理結果が判明してから、ネットで自分のステージや生存率など散々調べまくってぐっと落ち込んだ経験があるし、主治医から転移のリスクは極めて高いと言われて将来を悲観したこともあったので、もう少々のことでは驚かない自信があった。
しかし今回の北斗さんの話を聞いて、
「現実は厳しいんだな」
と言うことを、改めて感じさせられた。
もちろん、病気の進行具合なんて人それぞれだし、5年生存率が何を示している数字なのかも理解しているつもりだ。
僕は北斗さんとは違う・・・。
でも術後1年と少しが経過し、これから再発する確率が最も高い期間に突入していく身にとっては、今回のこの発言によってナーバスな気持ちにさせられたことは事実である。
まもなくフルコースと呼ばれている一通りの治療が終わる。
腋窩リンパ節を郭清し左胸も失ったが、副作用も少しづつ抜けていき、体の状態は病気をする前とあまり変わらなくなるだろう。
「もしかして自分は再発しないのでは?」
なんて気持ちが芽生えないこともないが、そんなことを考えるだけでなぜだか「罰」が当るような気がして、慌ててそれを打ち消す自分がいる。
確率という数字をどうとらえるかは人それぞれだろうけど、もし降水確率が50%だったら僕は傘を持って行くだろう。
決して雨が振らないほうに賭けたりはしない。