2015.10.17.(土)
転勤先の病院を本格的に探していた僕は、国立がん研究センターの「がん情報サービス」というwebサイトを見ていたのだが、男性乳癌の治療を積極的に受け入れている病院というのが近くにあることが分かり、電話をしてみると相談に乗ってくれるという。標準治療を望む以上、男性乳癌ならではの特殊な治療法があるわけではないだろうけど、どんなものなのかお話を伺ってみることに損はないだろう。
病床数は500床余りのがん診療連携拠点病院であるこの病院は、最寄りの駅からバスに乗り換えて15分くらいのところにある。
アクセスは余りいいとは言えない。
この日は小雨がしとしとと降っていたので、バスではなくタクシーを利用した。
病院に着くと、院内案内図を見て地域医療連携室の中にあるがん相談支援センターへと向かった。
〈がん相談支援センター〉
ノックしてしばらくすると、40歳弱の白衣を着たふくよかな女性相談員が現れ、別室の相談室へ案内された。
最初に僕は自己紹介をし、相談したいポイントをお話させてもらった。
○ 僕が男性乳癌であり、この病院がその治療を積極的に受け入れているというのをwebで見たこと。
○ 今の病院でハーセプチンを施行中で、年内にそれが終わること。
○ 今の病院の主治医は乳腺を見ているものの専門医ではなく、僕が欲する適切なアドバイスを頂けないこと。
○ ハーセプチン終了後の経過観察の方法に関心があること。
○ ケモ終了後の右鎖骨下のCVポートをどうするか迷っていること・・・等々。
ここはがん相談支援センターでありセカンドオピニオンの場ではないことは重々承知しているのだが、なにしろこういうことは初めてなので、中には不適切な質問も混じっていたかとは思うが、女性の相談員はメモをとりながらにこやかに話を聞いてくれた。
まあ、無料なので文句は言えないが、結論から言うと僕が期待していたようなアドバイスはいただけなかった。
相談員曰く、
「確かに男性乳がんの治療もしているが、この病院はアクセスが悪くて日常の診察も混雑しているので、これからの治療が経過観察になるのならば、(具体的な病院名をあげて)違う病院のほうがいいのでは・・。」
と、まるでその違う病院に行ったほうがいい言わんばかりのお話だった。
「当院でセカンドオピニオンや乳腺外来の診察をご希望なら、もちろん積極的にお手伝いをさせていただく」とのお話もされた。
転勤元の病院からの転院を視野に入れながら相談に訪れてみたのだが、僕的には無駄足に近いものとなってしまった。
でもこれからがんの治療を始めるというような人にとっては、ここの相談室はまた違ったものになるのかもしれない。