2016.9.9
この日は急な出張を命じられ、単身赴任先から単身赴任元へと急遽戻ることになった。
前回の記事、「201 LAVの名手に浮腫を相談する」で紹介してもらった大学病院で診察してもらい、僕の左腕のリンパ浮腫はしっかりとLAV手術の適応になり、しかも日帰り手術でできるというような結果だったことを書いた。
この結果を持って、大学病院を紹介してくれた形成外科医に早々に報告に行かねばなるまいと思っていたので、今回の出張は大変ありがたかった。

単身赴任先から単身赴任元へと戻る時は新幹線か飛行機かのどちらかを使うことになる。
僕の場合はSFC修行のためこれまではできるだけ飛行機を使うようにしていたが、先日修行から解脱したことに伴い、最近では予定が決まっている往路は飛行機を使い、帰る時間が未確定な復路は新幹線を使うケースが多い。
しかし僕がよく往路で利用する航空会社は早朝6時25分発しかなく、この飛行機に乗ろうと思えば4時15分にアラームをセットし、5時22分発のリムジンバスが空港への唯一の手段になる。

この便に乗る場合、前夜はできるだけ早めに寝るようにしていたのだが、どうも数日前に取得した夏休みではしゃぎ過ぎた影響が出たのか、大音量で鳴るアラームを無意識に止めてしまったらしい。
はっと気が付いて飛び起きた時は、すでに6時20分だった。
さすがの僕でも自宅から空港まで5分でたどりつける自信はなかった。

まずやったことはPCに飛びついて、ネットからキャンセルの手続きをしたことだった。
飛行機が出発する時間までならいくらかの手数料は取られるものの、まだ払い戻しを受けられるからだ。
この手続きにはなんとか間に合ったが、きっと搭乗口では無線機を手にした女性の地上職員が、
「○○便にご搭乗のたいちさまはいらっしゃいませんか」
と探し回っていることを想像すると胸が痛くなった。
僕のせいで飛行機の出発が遅れなかったことを祈るばかりである。
ネットでキャンセルの手続きを終わらせたので電話まではしなかったのだが、こういう場合は電話したほうがよかったのだろうか・・・。

さて、飛行機は逃したものの出張には予定どおり出かけなければいけない。
慌てて身支度をして8時10分の新幹線に飛び乗った。
病院の診察時間は11時30分までだったが、新幹線を降りるとタクシーに乗り換え、11時20分にはなんとか受付を済ませることができて診察時間にぎりぎり間に合うことができた。

待ち時間は30分ほどだった。
名前を呼ばれて診察室に入ると、マスクをあごまでずり下げた前回と同じ女医さんが出迎えてくれた。
大学病院での話を聞いて手術を受けることを前向きに考えていたのだが、残念ながら先日の検査結果で腫瘍マーカーが上昇し、精査が必要になったことを伝えると、大学病院にはその旨回答しておくと、淡々と診察は終わった。
この日のお会計は210円だった。

まだ再発が確定したわけではないが、再発が確定したとなればまた新たな治療が始まるだろうし、今はきちんと精査してもらい、「シロ」判定をもらわないと先へは進めない。
リンパ浮腫のことはもちろん深刻にとらえているが、今はやはり再発のことが気になってしまい、話を先に進める気持ちにはなれない。