2015.6.25の診察日のことを書く。
いつものようにケモ室で採血を済ませると、そのままがん化学療法認定看護師の問診が始まった。
前回検査にだしていた1CTPの数値を訊ねると、ぎりぎり正常値に戻っていたのでほっと胸をなでおろす。
最近大腿骨や腰のあたりの骨が痛むので、もしかしたら・・・と思っていたが、今回は杞憂で済んだ。
続いて皮膚科に向かう。
今一番僕を悩ませている副作用が、陥入爪と顔に出る皮疹だ。
今回はがん化学療法認定看護師も皮膚科の先生に掛け合ってくれたが、やはり爪を取るといった外科的な処置はしてくれなかった。
「次回はどうしますか?」
と、先生も半ば迷惑気味(と、僕は感じた。)で、一旦は次回の診療予約を入れてもらったが、むしゃくしゃしてあとで主治医の診察の時に予約を強制的に取り消してもらった。
軟膏しか出してくれないのなら受診しても無駄だ。
ロキソニンだけ40回分出してもらったが、ちょっとイライラしてしまった僕は顔の皮疹のことを相談するのを忘れてしまった。
そして外科の診察室に移動し、主治医の診察となる。
血液検査の結果は特に問題はなかったが、貧血気味なのが少し気になる。
病気になる前は貧血とは無縁だったのに、抗がん剤の副作用以外に肉食をやめたことも原因にあるのかなっと、一瞬頭をよぎった。
ともあれ今回で11回目となるハーセプチン投与のGOサインが出た。
次回診察時に、心エコーと腫瘍マーカーを検査するという。
心エコーは仕方がないにしても、また腫瘍マーカーを検査するのかと思わず心の中でぼやく。
確かに僕は再発必至の高リスク患者に違いないけど、2ヶ月に1回の検査はやりすぎではないだろうか。
しかし先生には先生の考えがあるのだろうと思い、また抗議する勇気もないので黙って受け入れる。
通常なら次回もまた3週間後の予約となるのだが、あいにく福岡と東京へ出張の予定が入ってしまったので、だめもとで先生に相談すると1週間うしろにずらしてもいいとのことだった。
ここで先生が、「実はたいちさんに個人的なことで相談がありまして・・・」と、いつになく神妙な面持ちで話しを切り出された。
何ごとだろうと僕も少し緊張したが、先生は7月末でこの病院を退職するのだという。
そして次回の診察時に僕のことを引き継ぐ先生を紹介したいとのことだった。
先輩方のブログでも、主治医が退職したり異動したりということは目にしてきたが、まさか僕の主治医がそうなるとは思わなかった。
なぜなら僕の主治医はこの病院に赴任してきてまだ2年しか経っていないのだ。軽いショックを受けつつどこの病院へ変わるのかと聞くと、ここから新幹線で1駅分くらい離れた距離にある病院だそうで、これじゃ僕は通うことはできない。
主治医の診察もあと一回で最後ということが分かったので、主治医に今まで聞きたいと思っていたことを聞いてみた。
それは、
「術前検査で僕の腋窩リンパ節の転移が分からなかったのか?」
ということだった。
先生は胸部CTの画像をパソコンに表示させながら丁寧に説明してくれたが、結論から言うと、ある程度の大きさにならないと画像から腋窩リンパ節への転移を診断するというのは難しいとのことだった。
予想された答えだったが、CT画像に白く写しだされた僕のリンパ節を指しながら、
「たいちさんのリンパ節が20個あったのでとってみると、全てのリンパ節からがん細胞が出たということです。」
との説明に納得することができた。
僕の人生の中に「ピョコン」と現れて以来、僕の主治医となり、この一年の間本当にお世話になった。
こんなに早くお別れがくるとは思わなかったけれど、今までの僕の治療の流れを知る先生が去るというのはやはり寂しいものだ。
次の僕の主治医となる先生とはうまくやっていけるか、少し不安を感じながら診察室を後にした。
いつものようにケモ室で採血を済ませると、そのままがん化学療法認定看護師の問診が始まった。
前回検査にだしていた1CTPの数値を訊ねると、ぎりぎり正常値に戻っていたのでほっと胸をなでおろす。
最近大腿骨や腰のあたりの骨が痛むので、もしかしたら・・・と思っていたが、今回は杞憂で済んだ。
続いて皮膚科に向かう。
今一番僕を悩ませている副作用が、陥入爪と顔に出る皮疹だ。
今回はがん化学療法認定看護師も皮膚科の先生に掛け合ってくれたが、やはり爪を取るといった外科的な処置はしてくれなかった。
「次回はどうしますか?」
と、先生も半ば迷惑気味(と、僕は感じた。)で、一旦は次回の診療予約を入れてもらったが、むしゃくしゃしてあとで主治医の診察の時に予約を強制的に取り消してもらった。
軟膏しか出してくれないのなら受診しても無駄だ。
ロキソニンだけ40回分出してもらったが、ちょっとイライラしてしまった僕は顔の皮疹のことを相談するのを忘れてしまった。
そして外科の診察室に移動し、主治医の診察となる。
血液検査の結果は特に問題はなかったが、貧血気味なのが少し気になる。
病気になる前は貧血とは無縁だったのに、抗がん剤の副作用以外に肉食をやめたことも原因にあるのかなっと、一瞬頭をよぎった。
ともあれ今回で11回目となるハーセプチン投与のGOサインが出た。
次回診察時に、心エコーと腫瘍マーカーを検査するという。
心エコーは仕方がないにしても、また腫瘍マーカーを検査するのかと思わず心の中でぼやく。
確かに僕は再発必至の高リスク患者に違いないけど、2ヶ月に1回の検査はやりすぎではないだろうか。
しかし先生には先生の考えがあるのだろうと思い、また抗議する勇気もないので黙って受け入れる。
通常なら次回もまた3週間後の予約となるのだが、あいにく福岡と東京へ出張の予定が入ってしまったので、だめもとで先生に相談すると1週間うしろにずらしてもいいとのことだった。
ここで先生が、「実はたいちさんに個人的なことで相談がありまして・・・」と、いつになく神妙な面持ちで話しを切り出された。
何ごとだろうと僕も少し緊張したが、先生は7月末でこの病院を退職するのだという。
そして次回の診察時に僕のことを引き継ぐ先生を紹介したいとのことだった。
先輩方のブログでも、主治医が退職したり異動したりということは目にしてきたが、まさか僕の主治医がそうなるとは思わなかった。
なぜなら僕の主治医はこの病院に赴任してきてまだ2年しか経っていないのだ。軽いショックを受けつつどこの病院へ変わるのかと聞くと、ここから新幹線で1駅分くらい離れた距離にある病院だそうで、これじゃ僕は通うことはできない。
主治医の診察もあと一回で最後ということが分かったので、主治医に今まで聞きたいと思っていたことを聞いてみた。
それは、
「術前検査で僕の腋窩リンパ節の転移が分からなかったのか?」
ということだった。
先生は胸部CTの画像をパソコンに表示させながら丁寧に説明してくれたが、結論から言うと、ある程度の大きさにならないと画像から腋窩リンパ節への転移を診断するというのは難しいとのことだった。
予想された答えだったが、CT画像に白く写しだされた僕のリンパ節を指しながら、
「たいちさんのリンパ節が20個あったのでとってみると、全てのリンパ節からがん細胞が出たということです。」
との説明に納得することができた。
僕の人生の中に「ピョコン」と現れて以来、僕の主治医となり、この一年の間本当にお世話になった。
こんなに早くお別れがくるとは思わなかったけれど、今までの僕の治療の流れを知る先生が去るというのはやはり寂しいものだ。
次の僕の主治医となる先生とはうまくやっていけるか、少し不安を感じながら診察室を後にした。