珍しく男性乳がんに関する記事が出ていたので、ニュース記事を丸々転載させてもらった。
問題があれば削除します。

〈産経ニュース 2018.3.6〉
女性ではがんの中で最も多い乳がんが男性にも発症することはあまり知られていない。
女性に比べて患者がとても少なく、がんの発見が遅れることもあるという。
NPO法人キャンサーネットジャパン(東京)は、特有の悩みを語り合う患者の交流会を開いて、孤立しがちな患者の支援とこの病気への理解を広める活動を始めた。

◆受診遅れがち?
日本乳癌(がん)学会の登録によると、平成27年に新たに乳がんと診断された患者は8万7千人余り。
このうち男性は1%未満の560人だ。
国立がん研究センター中央病院乳腺・腫瘍内科の下村昭彦医師は「家族歴などの遺伝的要因や年齢、肥満などがリスク因子となると考えられています」と話す。
男性が乳がんに気付くきっかけのほとんどは乳頭直下の「しこり」。
乳の形に左右差が生じることもある。
乳がんを日頃から意識する女性と違い、男性は病気が進んでから受診する人が多いといわれる。
下村医師は「知られていないことが受診の遅れにつながるのでは」と懸念する。
下村医師によると、男性乳がんだけを対象とした治療は開発されていないため、女性に準じて治療される。
手術が可能ならがんを切除し、手術後は抗がん剤や放射線治療などを組み合わせて再発を防ぐ。

◆同病者とは初対面
キャンサーネットジャパンは近年、「男性乳がん患者が同病の人に会う機会がない」との相談が増えた。
このため、患者が集まって気さくに話ができる「メンズBC」(BCは乳がんの英語の頭文字)を企画。
第1回を今年1月に開いた。
初回参加者は3人。
いずれも同病の人と会うのは初めてで「インターネットを含めて情報が少ない」「乳がんと言うと必ず驚かれる、聞き返される」など口々に悩みを話し合った。
講師となった下村医師は「患者のコミュニティーがなく、女性患者なら待合室で話す程度の情報も得られていない」と感じたという。
埼玉県の病院職員の男性(50)は4年前、大腸がんの手術の後でほかに異常がないか検査を受けた際に、左胸に乳がんが見つかった。
男性は、経験談や治療法の情報が乏しいことに驚いたという。
「男性は女性と違い、入院中に患者同士の会話も少ない」と話す。
今では女性主体の患者会にも参加するようになったが、マンモグラフィー(乳房エックス線撮影)検査室を出た際に感じた、居合わせた女性の「えっ」という視線が忘れられないという。

◆次回は4月開催
埼玉県川口市の町田亮二さん(64)は59歳で発症。
左胸に約2センチのしこりができ、かかりつけの医師に相談すると、触診後すぐ「大病院で検査を受けて」と勧められた。
診断された乳がんの病期は既にステージ3Bまで進行していた。
「しこりができて間がなく、早期がんだと思っていたのでショックでした」
手術と抗がん剤で今のところ再発はないが、手足のしびれと冷えが強く、家でも手袋が外せない。
女性より副作用が強いのかと思うものの、ほかの患者の情報がないので分からない。
「男性乳がんを知ってもらい、国にも研究を進めてほしいと考えて取材に応じました」と言う町田さん。
「多くの患者は孤立し、引きこもっているのではないか」と心配する。

キャンサーネットジャパンは、次回4月14日に開く第2回への出席者を募集中だ。
今後、ソーシャルネットワークなどを活用して、病気についての情報提供も進めたいとしている。
参加申し込み、問い合わせは同会ウェブサイトか、(電)03・5840・6072まで。



 

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この「メンズBC」の企画は、とあるブログでご紹介をいただいていたので存じていたが、どんな雰囲気だったのかずっと気になっていた。
でも偶然目にしたこの記事で、少しでも内容を知ることができてよかった。
しかし、参加者は3人だけだったのか・・・。
10人くらいはいたのかなって思っていたけど、存外少なかったな。

 

8万7千人の乳がん患者の中で、男性がたったの560人というのは、「なんで僕が乳がんやねん」と、やっぱり思わざるを得なかった。
これほど少なくても、男性乳がんは希少がんの定義には含まれないらしい。
こういうNPOの取り組みと活動は素晴らしく、心から敬意を表したい。

 

僕がブログを開設したのも、そう、あとに続く男性乳がん患者の役に少しでも立ちたいというのが元々の動機だった。
ここ最近は病状が落ち着いていることをいいことに遊びの記事ばかりアップしているが、これもステージⅣならではの今の僕の生き方や、心理状態を知ってほしいと言う気持ちがあればこそである。
僕がステージⅢだったら、闘病カテには居座ってはいなかっただろう。

 

僕が発症した時の頼りはネットで、男性乳がんの方が開設しているHPやブログを2人ほど知ったけど、社交的でない僕はコンタクトを取ろうなんて全く思わなかった。
後は全て女性が開設したブログを参考にした。
ビビリの僕は、この病気のことや、これからの検査や治療など未知の恐怖に耐えかねて、貪るようにありとあらゆる情報を求めた。
しかし、振り返ってみると病状や副作用なんて人それぞれで、病院での検査の進め方や痛みの感じ方も違った。
自分の病気のことに無知ではいけないが、知らなくてもいい情報に振り回されていたのも事実だった。


ネット情報は誰でも手軽にウソを発信することができるので、信頼できる情報を選別するのはたやすいことではない。
ましてや命に関わる癌を告知されたばかりの患者さんは、判断する力が劣っている可能性が高い。
そういう意味でも、今回のメンズBCの企画は画期的だったと思う。

 

稚拙なブログだけど、それでもたまーに男性乳がん患者、若しくはそのご家族からメールをいただくこともあって、その時ばかりは頑張ってブログをやってきてよかったなと、一人悦に入っている。
僕は性格的にこのような患者会に参加するのは苦手なので、今後もこのブログを通じて、自分が経験してきたことや折々の想いをほそぼそと書き綴っていきたい。

 

 キャンサーネットジャパンさんの、今後の益々のご活躍を期待しています。