いま、左後頭部の腫瘤が大変なことになっている。
この腫瘤のことについてはこれまでの記事でも何度か触れてきたが、この腫瘤についてもう一度おさらいをしておきたい。
昨年の2016年10月中ごろ、まだ再発が分かる前の話だ。
左後頭部にたんこぶのような大きな固い腫瘤でき、枕に頭を付けられないほどの痛みが出た。
この時は電車に乗った時にうっかり椅子に勢いよく腰をかけてしまい、窓ガラスに後頭部をガツンとぶつけたという心当たりがあったので、多分それが原因だろうと思いあまり気にしなかった。
しかし、窓ガラスに頭をぶつけたのは1週間前のこと。
遅発性のたんこぶ・・・なんてあるのかなぁなんてちょっと首をかしげてたけど、すぐに腫瘤も痛みも解消したのでそのままにしておいた。
しかしそれからおよそ1か月後、また同じ場所に腫瘤ができて大きくなり、前回と同じように痛み出した。
癌患者にとって「腫瘤」というものには敏感にならざるを得ず、すぐに大学病院に行って頭のCTをとってもらったが「所見なし」。
しかし以前に撮ったPET-CTでは後頭部にFDGの集積があったことを告げられるが、「炎症でも光るよ」という説明にあまり釈然としなかったが、一応了解した。
※ 縦郭リンパ節が光ったということは聞いていたが、後頭部が光っていたなんて初めて聞いた。
なぜ僕が尋ねるまで教えてくれなかったのか、この時初めて教授先生に不信感を抱いた。
大学病院では「所見なし」という診断だったので、次に大きくなった時は半分セカンドオピニオンのつもりで地元で有名な脳神経外科に行ってきた。
同じように頭のCTを撮ってもらって診察してもらったところ、やはりここでも「所見なし」。
「左後頭部のぽこっとしたものは頭蓋骨の一部で、首を支える筋や腱がつながっているところだから人間なら誰しもが持っているものだ」
という説明に、
「じゃ、大きくなったり小さくなったり、痛みを生じるのはなぜか?」
という質問に、「うーん・・・」と、言ったままその医師は答えられなかったが、とにかく二つの病院で「異常なし」ということだったのだが、どう考えてもこの後頭部の腫瘤は異常事態だ。
ネットであれこれと調べているうちに、どうもこれは皮膚科や形成外科領域であることが分かり、以前に陥入爪でお世話になった町医者の皮膚科医に診てもらったところ、左後頭部の腫瘤は多分粉瘤で良性のものだろうとのことだった。
しかし、左側頭部他2か所のしこりは皮下癌の可能性があるので詳しく診てもらったほうがいいとのことで、すぐに大学病院の形成外科への紹介状を書いてもらった。
そこで頭部造影MRIの結果、頭皮への多発皮下転移癌の疑いと頭頂部の骨転移の疑いという読影所見が出た。
形成外科の先生曰く、左後頭部の大きな腫瘤も表皮嚢腫にしては深い位置にあるので、疑いを晴らすには生検=摘出手術する必要があるが、教授先生と相談してほしいとのことだった。
しかしこの相談に対する教授先生の冷たい答えはこれまでに紹介してきたとおりだ。
次回の診察は4月25日だが、もはや左後頭部の腫瘤はこれまでのように小さくなるようなことはなく、すっかり定位置にすっぽりと住みついて
しまった。
この時の状況は、
「296 体の状況(ステージⅣ宣告から81日目)」
で書いたとおりだ。
何も悪さをしないのならそれでもよかったが、
軽い頭痛→ふわふわとした浮遊感+目まい→炎症を起こしたようなじんじんとする痛みの出現→頭全体への頭痛
と、たった5日間で明らかに悪いほうへ進行し、1日3回カロナールを服用してなんとか痛みを抑えている。
そして、同じ記事に書いたとおり左後頭部の腫瘍も骨のように固かったのだが、これも砂山が崩れるように平たくなってしまった。
でもこの腫瘤は前に書いたような人差し指で収まるような大きさではなく、散ったというよりかは厚みのある溶岩のように流れて出てしまったと表現すべきだろうか。
触った間隔では首の方向へ7割、右方向へ3割ほど流れ出たようだ。
妻にも確認してもらったが明らかに以前と腫瘤の形が変化し、平べったい厚みが出たと言っていた。
炎症性の痛みは何もしてなくてもずきずきと痛み、顔が自然としかめっ面になって戻らなくなってしまった。
寝る時も頭をつけられないので横向きに寝ようとするが、寝返りを打つたびに痛むのでろくに睡眠もとれやしない。