こんばんは。

引き続き土木施工管理技士H24年度のコンクリートを学習しましょう。

先ずは穴埋め問題です。

昨年もこれと同様の類似問題が出題されています。

しっかり抑えて於きましょう。

コンクリート打継目の施工に関する次の文章の（イ）～（ホ）に当てはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

(1) コンクリート打継目には、水平打継目と鉛直打継目がある。

(2) 水平打継目の施工にあたっては、十分な強度、耐久性及び水密性を有する打継目を造るために、既に打ち込まれた下層コンクリート上部の（イ）、品質の悪いコンクリート、緩んだ骨材などを取り除いてから打ち継ぐことが必要である。

既に打ち込まれた下層コンクリートの打継面の処理方法には、硬化前と硬化後の方法がある。　硬化前の処理方法としては、コンクリートの（ロ）終了後，高圧の空気または水でコンクリート表面の薄層を除去し、（ハ）粒を露出させる方法が用いられる。

硬化後の処理方法による場合、既に打ち込まれた下層コンクリートがあまり硬くなければ，高圧の空気及び水を吹き付けて入念に洗うか、水をかけながら、ワイヤブラシを用いて表面を（ニ）にする必要がある。

(3) 鉛直打継目の施工にあたっては、硬化後の処理方法による場合、既に打ち込まれ硬化したコンクリートの打継面は、ワイヤブラシで表面を削るか、チッピングなどにより（ニ）にして、十分（ホ）させた後、新しくコンクリートを打ち継がなければならない。

(イ)	(ロ)	（ハ）	（ニ）	（ホ）
レイタンス	凝結	粗骨材	粗	吸水

コンクリートに特別の性能を与えるために，打込みを行う前までに必要に応じて加える混和剤（JIS A 6204，JIS A 6205に規定のもの）を2つあげ，その目的を解答欄に記述しなさい。

(1) AE剤

コンクリートなどの中に多数のエントレインドエアを一様に分布させ、ワーカビリティー及び耐凍害性を向上させる　

参考用語：エントレインドエア＝微細な空気泡

AE剤＝Air Entraining剤であり、空気連行剤と翻訳できる。「Entrain」は「En」「train」で列車などに乗るという意味。

(2) 高性能減水剤

所要のスランプを得るのに必要な単位水量を大幅に減少させるか、単位水量を変えることなくスランプを大幅に増加させる化学混和剤。

(3) 硬化促進剤

セメントの水和を早め、初期材齢の強度を大きくする化学混和剤。

(4) 減水剤

所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤。

(5) AE減水剤

空気連行性能をもち、所要のスランプをえるのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤。

(6) 高性能AE減水剤

空気連行性能をもち、AE減水剤よりも高い減水性能及び良好なスランプ保持性能をもつ化学混和剤

(7) 鉄筋コンクリート防錆剤
コンクリートに含まれる塩化物イオンの作用により発生する鉄筋の腐食を防止、あるいは抑制する目的で使用される。

(8) 流動化剤

あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し、これを攪拌することによって、その流動性を増大させることを主たる目的とする化学混和剤

最低、⑶と⑺以外は、暗記して欲しいと思います。

コンクリートに発生した次のひび割れの状況図からひび割れの名称を2つ選び、各々のひび割れの原因と防止対策を記述しなさい。

(1) 沈みひび割れ

原因　

・コンクリート打設後のブリーディング水上昇によるコンクリートの沈下により上部水平鉄筋にコンクリートが拘束され表面に発生するひび割れ

対策　

・コンクリート凝結前のなるべく遅い時期にタンピング等の再振動を与えブリーディング水を除去して再仕上げを行う

(2) 乾燥収縮ひび割れ

原因　

・コンクリート表面と内部の乾燥収縮量が異なる場合、この差により引張応力が生じ、ひび割れが表面に生じる。

対策　

・高性能減水剤や流動化剤等を、単位水量を少なくする目的で使用する事で、コンクリートの乾燥収縮を低減する。

(3) 水和熱によるひび割れ

原因　

・水和熱による温度の上昇により、コンクリート体積が膨張収縮を起し、その引張力に耐えられない部分でひび割れが発生する。

対策

・中庸セメントや高炉セメントの採用、石灰石等の熱膨張係数の小さい骨材の使用

・養生期間を通常より長くとり急激に冷やさぬように、養生マット等で保温をする。

(4) アルカリシリカ反応によるひび割れ（膨張ひび割れ）

原因　・骨材にアルカリ反応性のものが用いられたか、アルカリイオン濃度が限界値以上の場合におこる。

対策　

① コンクリートに含まれるアルカリ総量を Na2O 換算で 3.0㎏ /㎥以下にする。

② 高炉セメントの内で高炉スラグ混合率40％以上もの、又はフライアッシュセメントの内でフライアッシュ混合率15％以上の混合セメントを使用する。

③ 骨材のアルカリシリカ反応性試験の結果で無害と確認された骨材を使用する。

これ以上簡潔にすると、減点対象になる事も考えられるので内容を理解して覚えてください。

今回はこれでお終いです。

次回更新は次の土曜日です。

H24年1級土木施工管理技士コンクリート過去問