エヴァと文通で深い話をするようになった時、

私はエヴァにこう言った。

 

あなたはとても稀で特別な人。

私は今まで色々な人に会ってきたけど、

あなたのような人に会ったことがない🐰 

 

世界的に人間が病んでいるこのご時世に、

エヴァのように明るくて平和で優しい人の出会えて

文字を紡ぎながら関係を築いてこれたというのは

本当に幸せなことだなって改めて思う。

 

ちょっと古臭くて

時にぎこちなくて

一つ一つに時間がかかる…

まるで手書きの手紙のように。

 

それは現代人が『不便』と読んで

今は毛嫌いされるもの。 

 

でも『不便』は同時に

誠実で

美しく

長続きし

時にロマンを孕んでいるってことを

きっと今の人たちは知らない。

 

私はその『不便』を今も愛してる。

 

母たちの時代にあって

私たちの時代にはなかった

電車の駅にあった伝言を伝える黒板。

 

黒板に見つける好きな人の手書きの文字。

名前が書かれていなくても

「文字で彼だとわかる」、

「お互いにだけわかる言葉を使う」、

なんだかとてもロマンチックだなって

子供の頃に母からこの話を聞いて思ったのを

今も覚えてる。

 

私は現代っ子だけど、

なんだか昭和の人のような性格なのは

きっと両親がそういう人だからかもしれない。

 

この『不便』と呼ばれるものを

エヴァは持っていて、

私はそれがとても好き。

だからお互いにうまく行っているんだと思う。

 

人は不思議な生き物で、

便利になっていつでもそれが手に入るようになると

それをぞんざいに扱う生き物。

 

日常の小さな幸せを見失って

もっともっとと欲張りになる。

 

本当はただ今日 生きていられるだけでも

十分感謝しなければならないのに…。

 

昔、本は高価だった。

文字が書けるように教育された人は少なくて、

文字を書けることはすごいことだった。

そんな時に書かれた物語は

やっぱり現代でスクリーン越しに

日々大量に消費されている物語とは質が全然違う。

 

きっとそこに込められた時間も気持ちも

きっと今のものと比べものにならないほど

重いものだったからだと思う。

 

書いて、消して、書き直す。

それさえも

紙と万年筆だったら大変なことだったから。

 

多分その当時は

文字は今よりももっと崇高なものだった。

 

少なくとも、

日々の鬱憤を晴らすために

誰かを傷つけることに

消費されているものではなかった。

 

 

そして

『不便』は優しさを作ると思う。

 

助け合わないと生きていけないから

必然的に人間が助け合うようになるから。

 

便利になると人が冷たくなるのは

不便な時の苦しさや

助けてもらうありがたみを知らないから。

 

 

私の人生は多分ずっと『不便』だった。

他の人と違う体を持つことは

社会の中で生きていく時に

いつも『不便』だった。

 

子供の頃は

この『不便』が嫌いだった。

 

得ることが大変なのに、

それなのに得たものはあまりにも脆くて

壊れやすいものが多かったから

『不便』が嫌いだった。

 

みんなみたいな便利な生活に憧れて

なんで自分は

便利な世界に生きられないんだろうって思った。

 

早く得られて壊れにくい、

味気ないプラスチックのような

そんなものを望んだ時もあった。

 

でも大人になってからは

『不便』だったからこそ見えたことも

たくさんあったのかもしれないって思う。

 

『不便』は決して悪いものじゃない。

 

『不便』な自分だったからこそ、

その自分の『不便』を一緒に背負ってくれる

エヴァの内側の美しさや

日々の小さな思いやりに

気がつくことができるんだと思う。

 

 

私はこれからもずっと

『不便』を生きていくと思う。

 

でも私はその

脆く儚い『不便』を愛してる。

 

そこには現代人が忘れた

人間らしいものがあるような気がするから。

 

 

大量生産のインスタント食品のような

味気ないスイーツを食べる日々より、

少し焦げた不揃いの

手作りのクッキーを食べる日々の方が、

きっと生きているってことを感じられるから。

 

 

 

 

このブログを書いていて

思い出した曲がある💡

 

U2の

You're The Best Thing About Me

(日本語訳:君は僕の最高のもの)

という曲にこんな歌詞がある🎼

 

君は僕の最高のもの

You're the best thing about me

僕に起こった今までで最高の出来事
The best thing that ever happened a boy
君は僕の最高のもの

You're the best thing about me
僕は君が楽しむ問題のような存在だけど

I'm the kind of trouble that you enjoy

君は僕の最高のもの

You're the best thing about me

でも最高のものは壊れやすいんだ
The best things are easy to destroy

君は僕の最高のもの

You're the best thing about me

君は僕にとって最高のものなんだよ
The best thing about me

 

確かに大切なものほど脆く壊れやすい。

だからこそ大切にしなくちゃいけないんだよね。

 

これは奥さんへ書いた詞なんだって。

素敵だよね💐

 

 

 

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