思えば
お父さんに褒められたのなんて
この一回だけじゃなかろうか。
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数年前に
父が腸閉塞で入院して
退院後に医者に
よく噛んで食べるように言われ
(父は消化に悪いものが好きで早食い)
絶対忘れるやろうなぁと思って
台所にこれを置いといた。
バランスを考えずに「よ」をでかく書いてしまいこうなった
これを見た父は
『ほぉなかなか面白い字をかくなぁ
うまいわ』
『ほーか?笑
適当やけど?笑』
この時
あれ?お父さんが褒めるなんて
初めてじゃね?
って
まぁ子供のころから
特に褒められるようなこと
してこなかったし
褒めるような人でも
なかったし
なんか少し
こそばかったのを覚えてる。
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そんな父も
母の後を追うように
2024年2月8月
旅立っていった
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結局
仲良しかよ
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お母さん、さみしくて呼んだんかな
それともそっちの世界が楽しすぎて
呼んだんかな
例の
お父さんの元カノの話は決着ついたのかな
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私は20代後半くらいまで
2人のような夫婦には
絶対なりたくないと思っていた。
時を経て
お父さん、お母さんと深く向き合う中で
目に見えるものが
全てではないことを知り
結局
わたしは
お父さんもお母さんも
大好きだったんだなぁ
2人の子供に産まれて良かったなぁ
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お父さん
満州から生きて帰ってきてくれてありがとう。
お父さん
私たちのために
たくさん働いてきてくれてありがとう。
お父さん
この世に産まれてきてくれてありがとう。
お父さん
お母さんと出会ってくれてありがとう。
2人のお陰で今、
幸せな私たちがいます。
どうかそちらでお母さんと
ゆっくり休んでください。
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お父さんのおでんとすじ煮
たべたいなぁ
みんなでご飯食べたいなぁ
お父さん
お母さん
ありがとう
2人の若き日のこの写真は宝物