高浜市やきものの里かわら美術館にいってきました。
ブラティスラヴィア世界絵本原画展です。
美術館が高浜港駅から徒歩10分ほどなのですが、道中からすでに面白かったです。
かわらを全面に押し出しているんです。
駅前のロータリー。
動物のベンチ?が可愛らしい。
鬼のベンチが並んでいる。
何を見つめているのか気になるたぬきくん。
ドラえもんの映画に出てきそうな近未来的ねこ。
他にも素敵な坂があったり、紅葉が綺麗だったり。
ブラティスラヴァ世界絵本原画展とは、スロヴァキアで二年ごとに開催される世界最大の絵本原画コンクールのこと。
司書の勉強で児童サービス論を齧っている身として、絵本はもっと触れておきたい存在です。
金のりんご賞ってネーミング、可愛いですよね。
知らない言語で文字が書かれていても、なんとなくその世界に入り込めるところが、絵本ならではのいいところ。
作品名は忘れたのですが、その観点から気に入ったものがありました。
女の子が穴に落ちてしまいます。
女の子を助けようと、みんな梯子を持ってきたり励ましの手紙を書いたりします。
しかし、なかなか助からず。
次第にみんなは、助けることに関心がなくなります。
最終的に女の子は助かるのですが、女の子の不安、悲しみ、寂しさ、心細さ…
負の感情がよく伝わってきたのです。
それなら、ただ絵本をみるだけで十分ですが。
原画ということが今回のポイント。
とても大きなキャンバスに描かれていたり、
下の紙の種類が違ったり、
色を何回も重ねていたり…
原画ならではの"実は"という質感が見て取れます。
グランプリを受賞されたチョ・ウンヨンさんの『はしれ、トト!』は、大勢いる人の頭を指の腹で描いていました。
透明なシートに描いてから、それを重ねて配置していました。
ダンボールを使っていました。
そういった手段の多様性が、グランプリに繋がったのでしょうね。
ギャラリートークできいた話では、韓国は芸術の分野に力を注いでいるようで、これはとても驚きでした。
メディアの強引な韓国の宣伝、それに踊らされる人。
わりと韓国に対して冷たい目を向けることが多かったのですが、少し価値観が変わりました。
以前広島市現代美術館にいったとき、ス・ドホさんの"家"をモチーフにした展示があったのですが、それはそれは素晴らしかったのです。
何だか視野が広がった出来事でした。
特別展示で日本のしかけ絵本もみました。
近世・近代にもしかけ絵本が存在していたことに感激しました。
ただめくるだけのしかけが、だんだんと巧妙になっていく過程も面白かったです。
なんやかんや三時間も滞在していました。
いってよかった。
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