Mamahualiの活動を支えている皆様へ


高橋 亨平の二男 高橋 荘平と申します。

いつも様々な形での支援、ありがとうございます。

 

 震災以降、様々なことがありました。私たちの住むところは福島第一原発から20km~30kmの間で避難準備区域と設定され、放射能のリスクも考えなければなりませんでした。

 父は産婦人科医としてこの町で40年間過ごしたこともあり、「患者を残して避難などしていられない」との気持ちから、二日で避難を切り上げ、南相馬に戻りました。

 幸いなことに支えてくれるスタッフもおり、薬の目途もつき、再開したことで町に残った患者さんや市民のお役にたてたと思っております。

 当初は放射能に関する正しい情報が少なく、不安を感じていた妊婦さんも多かったのは間違いありません。 言葉で伝えても、不安を拭いきるのは難しい状況でした。

 そういった中で、Mamahuali さんのように気持ちの伝わる支援をしてくださった方が、不安を抱えた妊婦さんや母親を支えた側面が大きいと思っております。

 私自身もそう感じることが多いのですが、「誰かが応援してくれている」と言う感覚は何よりも心強かったことと思います。


 父は1月22日に亡くなりましたが、皆様との繋がりが出来た事、患者さんが来てくれる事、仲間が出来た事、一つ一つが父の命を伸ばしてくれたと実感しております。

 父も病気の影響で苦しい面も多かったとは思います、ですがそれ以上に人の出会いに感謝していたり、新しいチャレンジを楽しんでいたりと充実していた面も多かったと近くで見て感じておりました。

 もう少し復興していく街の姿を見せたかったとの思いはありますが、全力で走ってきたのでゆっくり休んで遠くから見てもらえれば、との思いもありました。どこかで見ている父に笑われないように今後も頑張ってまいります。


 今後も微力ではありますが、除染に限らず、不安の解消や未来に希望が持てるような事、植物工場や再生エネルギーなども含め、災害により困っている人たちのために歩んでいきたいと考えております。

 ご支援、誠にありがとうございました。


平成25年4月

一般社団法人 南相馬除染研究所

理事長 高橋 荘平



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ブログ掲載の許可をいただき、皆様へお知らせしたく、ご報告させていただきます。


高橋先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


ご丁寧なお手紙をありがとうございました。