思い起こせば
人生でリアルの人に
恋をしたことなかったかも…
小学4年生の時
そろそろ色気づいた子供たち
ままちーちゃんの好きな人教えてと言われ
なんだか絶対に好きな人がいないとダメ
そんな雰囲気
仕方なくその当時
6年生で生徒会長で美少年だった
T君を指さした
みんなに囃し立てられ
その気になり
私の初恋はT君
とウキウキしたけど…
T君が卒業したら
どうでもよくなった(笑)
中学でも好きな人はできず
私は小説とマンガ一辺倒
高校に入り
たのきん協奏曲で辟易とし
ますますリアルな男の子に興味なし
私はどうして好きな人ができないのかと
密かに悩んだりしたけれど…
実は
恋してたんです
そう
二次元の男性に
T君に恋したはずの小4で
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
(いきなり女性かっ)
そう、あの不朽の名作
ベルサイユのばらの
オスカルさまから始まり
その後も
シャール・イダニス・モルラロール
(エイリアン通り・成田美名子 作)
クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ
(エロイカより愛をこめて・青池保子 作)
長い名前なのに
いまだにフルネーム覚えてる(笑)
恋って
その人を想い
胸がドキドキとし、痛み
思い浮かべるだけで
涙が出るほど溢れる気持ち
何もない日常が
その人の存在だけで
キラキラ輝いて
満たされた気持ちになる
と思うのですが
三次元のリアル男子に
コレ
感じたことないんですよね~
そんな自分はおかしいのか
悩んだ青春時代
いつしか時は流れ
二次元でも三次元でも恋をすることなく
訪れた2002年
それは双子の姉からの
一本の電話から始まりました
姉
「ときメモの女の子用ゲーム売り出したね」
ときメモ
なんじゃそりゃ
ときめきメモリアルという
恋愛シミュレーションゲームが
スゴイ人気で
その女の子用バージョンが発売されるとのこと
「ふぅ~ん」
まったく興味ない(笑)
しかし、それを購入した姉から
毎日のようにメールが来る
面白い面白い
やらなきゃ損だよ
だいぶ経って
ツタヤでそのゲームを見かけた
ちょっとお安くなってる
姉がドはまりしたゲーム
やってみようじゃないの
やりましたよ
やってみましたよ
そしてハマりました(笑)
お目当ての男子に焦点を当て
勉強したり、部活したり
仲良くなってデートして…
なんて楽しいんだろ~
一通りの人物を攻略して
ふと、気になることが…
さっそく姉に電話
私
「ねーたまに出てくるあの…」
姉
「はいはいはい氷室先生ね
先生いいよー最高だよ」
マジか~
あの怖い先生が最高
やってみよっ
しかーし
激ムズ
何回も何回も失敗
ゲーム内の高校の敷地に
教会があって
成功なら、卒業式の時に
そこにお目当ての男性が現れるというラスト
失敗なら誰も現れず
友達に慰められながら帰るんだけど
先生、来ないのよ
頑張っても来ないのよ
その頃には意地になり
ついに攻略本を買ってしまった
が、攻略本買っても
まだ先生落とせない
それでもあきらめずに挑戦してたら
ついに
ついに
長かった…
子育てと家事の合間に
ちまちまとゲームを進め
寝不足に陥りながらも
毎日毎日
ただ、先生を追いかけ
必死で頑張ってきた
教会の扉が開いただけで
すでに涙が溢れた…
必死になって先生のことを追いかけ
毎日、先生のことを考えていた
先生が話し始めた
もう声を聞いただけで
胸が苦しく締め付けられる
バァン!
スゴイ音と共に
扉が開いた
オイ!どうした!
なに泣いてんだ?!
熊登場
唖然とする私
何日も夢見た
先生の告白が聞こえない
だって熊がわーわー喚くんだもの
私はゲームの電源を切った
「あれゲームしてたのか
泣くほど面白いの
え
なんか怒ってる」
えーえーえー
怒ってますとも
感動の告白は邪魔されて
台無しになったけど
氷室零一先生への恋心は
今も私の胸に…
熊
許してないからね!
もーーー