不動産屋さんと、内見予定の家の前で待ち合わせ。
娘とワクワクしながら向かいました。
不動産屋さん、優しそう～
まずは玄関から入ってみる。
広くて明るーい
廊下を進んで、トイレ、お風呂、キッチン
リビングと見ていき、リビングから庭に降りてみた。
お庭広ーい
中に戻って娘に助けてもらいながら
２Fに行ってみる。
なかなかいいね
ベランダ広め。
もう一度１Fに戻ってリビングに。
庭を眺める
それまではしゃいでいた私も娘も
なぜか無言。
実家が広い庭だった。
その庭が大好きだった。
沈丁花、金木犀、白樺、紫陽花、無花果、ツツジ、etc.…
母が適当に植えるものだから、
無秩序な楽しい庭だった。
娘がぽつりと
「こんなお庭がある家に住むのが夢だった…」
そのつぶやきを聞いた瞬間。
胸の奥から熱い何かわからないものがこみ上げてきた。
「買います
」
叫ぶように言った私を
不動産屋さんも娘もびっくりして見ている。
バブル時代を生きてきた私は
家や土地は夢のまた夢的なお値段だと思っている。
でも、広告に載っていたこの家は
そんな私の価値観を覆すほどの安値だ。
「この家はホントに広告に載っていたお値段ですか？」
「ハ、ハイっ！そうです
」
私の食いつくような問いに不動産屋さん後ずさる。
「なにか…」
ここで私は言い淀む。
「なにかこう…オバケ的な…それとも事件的な…理由が…？」
それを聞いた不動産屋さん、大爆笑。
「いえいえ！事故も事件もないんです！」
この家は築４０年。
不動産屋さんの手に渡るまでに４家族が住んでいた。
歴代の４家族とも住んでいる間に亡くなった方はおらず、
恐ろしい事件があったわけでもない。
不動産屋さんもこの家はすぐに売れるだろうと思っていたそう。
なのに売れない。
リフォームしても売れない。
見に来る人はたくさんいるのに、なぜか売れない。
不動産屋さん
「私もなぜ売れないのか不思議でね～この周辺を調べてみたんですけどね」
なんにも恐ろしい話は出てこなかったそう。
ホッと一安心
しかし私の収入は低い。
家賃４万でもキビシイ。せいぜい５万くらいまでしかだせない
不動産屋さんが電卓を取り出し、月々のローンが
いくらになるのか計算してくれる。
利息だの利率だの私には理解できない説明をしてくれながら…
「月々のローンは「４万６千円から４万８千円くらいです」
前日にネットで見ていたペットオッケーで
駅から歩いて２０分の２ⅮKのアパートが
家賃６万だったのに、それより安い‼
ギリギリ予算内だ！
「買います！ローン審査してください！」
不動産屋さんに病気のこと、仕事の収入のことなど話て
いろいろと心配してもらって…
数日後。
審査通った…
うっそーー
相変わらずの貯金ゼロ、低収入なのに
契約の書類を前に、不動産屋さんはニコニコと説明してくれる。
「お仕事が介護系の方は強いんです。
お車を持っていらっしゃらないのも良かったです。」
介護職や看護職はローンが通りやすいそう。
辞めてもすぐにお仕事が見つかるから。
それと車のローンがないのもローンが通りやすいそう。
「ままちーさんより全然収入の高い方でも
車のローンがあって住宅ローンが通らない方が多いです。」
へえ～
こうして、この家に住むことになりました
体調は最悪になったけど、
これからの夢のマイホーム生活に思いをはせ
胸を躍らせていました。