「マトリックス」は良く知られている事ですが、80年代半ばに日本でもブームを起こした「サーバーパンク」というムーヴメントに強く影響を受けています。僕は当時高校生で、こういうSFが大好きだったので当然「マトリックス」の世界観やその哲学的側面にとても関心がありました(じゃあ何で見てないんだ!と自分でも思います)。
でも僕が実際に観た映画「マトリックス」は「サイバーパンク」の言う「仮想現実社会」の設定だけを拝借した安易な安っぽい、SFアクション映画でした。
まず最初の「マトリックス」はまだ許せました。仮想現実社会の説明がなされ、その謎が説かれます。しかし、「リローデッド」はヒドイ。そのほとんどが格闘シーンとカーアクションシーンでこれでは、僕の大嫌いな「よくあるハリウッド製アクション映画」と同じでこういうのは「シュワちゃん映画」に任せておけば良いようなモノです。しかも、最後には「愛」の力で万能化した主人公が全てを解決しててしまうという結末、今時子供のマンガでも通用しない結末です。
さすがに「レボリューション」は最後なんで、いろいろと説明してくれるんだろうと思っていたのですが、「リローデッド」と同様全編に渡って格闘シーンと宇宙船対ロボット軍団とのバトルの繰り返し、正直もうウンザリです。特にあの「センチネル」というのは、ヒド過ぎる。機械が自分たちを自ら設計したらあんな「イカ」みたいな形になるわけがない!あれは観客に「非人間的な存在」としての敵(つまり相手が心を持っていなくて、どれだけ殺しても良心が痛まない)を印象付けるための子供だましのデザインにしか見えません。
冒頭に書いたように、SF映画の流れを変えた記念碑的作品に違いないと思って見たのですが、単なるエイリアンシリーズの焼き直しにしかすぎない、つまらない映画でした。
僕は一発の銃弾、一人の死について深く考えさせられるような映画の方が好きです。


