DV法に関しての一試論(1)~(10)

(1)近時DV案件につき女性裁判官より問題が提起されている。福田裁判長は「DV被害者の支援制度が、相手親と子供の関係を絶つための手段として悪用される事例が問題化している。弊害の多い現行制度は改善されるべきだ」と言及。この訴訟は個別事例ではないと指摘し、制度見直しを求めているのだ。現状の所謂DV法に関しては余りにも問題が多く、親と子との半年の接近禁止など、実に深甚な事象である。子がいなければ特段の例外があるケースは別にして、暴力の存否の如何に関わらず、当局に保護を求めた配偶者に会いたいと思う者はいない。配偶者との接近禁止命令は財産に関しての問題以外は特段異論はない。

ネットなどで特にDV法制を批判している論者は全て子との離反を問題としているのである。

 

加害者とされた者、子にも精神的ダメージは大きく、接近禁止命令後もさらに保護命令が下りる可能性もあり、住所、電話番号も分からないため、子との今生の別れになるケースも多々認められるのである。

 

斯様な子との接近禁止を伴う決定がごくわずかの時間で裁判官は決定できるのか。即時抗告しても加害者側の顔も見ないで決定が下る。保護、援助とは言え非訟で決定して良いのだろうか。

 

周知の通りわが邦の実体法である民法は主として独法(BGB第一草案)のバンデクテムシステムに、仏法、英国法を吟味し慣習を踏まえ成立している。つまり、欧州系の成文法である。現行DV法は懲罰的賠償制度の下、偽証DV事件に対しても厳しい対応を迫る米国の判例法を基としているのではないか。そうであるなら、実に安易な立法と言わねばならない。独仏両国のDV法は手続法として刑事訴訟法を適用しているのである。

そこにドイツ民法、コードシビルに於いては修正を為し、民事実体法との整合性をもっているのである。両国とも共同親権であり、ドイツに於いては加害行為の態様を三段階に分けて捉え、実質的考慮に反しないしくみとなっている。加害者の教育に配慮されている。不法行為法で完全賠償主義を採る国にしてさもあらむかと思えるところだ。

また、フランスでは相当性判断が重視されているのである。加害者の近親者による子への訪問権も認められている。