new world center in Coraldays
→1話の続きになります
~coral days~
帰り道、人にすれ違うたびに、自分が焼いた甘い甘いお菓子を配るサラ•リナと別れたあと、
心の中でエアールに話しかけてみた。
この世界では、通信機とそれを扱う者は、大宮(たいくう)と呼ばれる絆で結ばれていて、
心で会話ができるようになっている。
通信機たちは、扱える者に出逢うまで、
湾というところに暮らしている
扱う者と、彼らが出会えた瞬間は、まるで恋に落ちたような感覚なのだ。
友達に連れられて、湾に何の気もなしに行った日、私はエアールと出会った。
『エアール、バイオレットの島に行くこと......よく分からないけど、すごく緊張するの..』
私の心の問いに答えて、エアールは包むような安心感を返してくれている。
その繰り返しの中、気がついたら家のドアの前だった。
何の気なしに、家の前でしばらく呆然とした後、
中に入った。
今日は、とにかく、すぐに、眠りたい気持ちだった。
真っ暗な闇の先に、光るものが見えた。
見たこともない形。 見たことのない物。 眩しい。
恐る恐る手にとった途端、
後ろからカイリの声がして、私はびっくりしてそれを落としてしまった。
『白い海でね、見つけたの。 綺麗でしょ?』
と、優しく微笑むカイリをみて、
思わず抱きついた。
『無事に帰ってきたの?白い海には何があったの?他の島には行ったの?』
嬉しくて慌てるわたしとは逆に、カイリはただ、微笑んでいた。
わたしが落としてしまった、キラキラと輝く物は、
カイリと私の間に、繊細に壊れていき
二人の間に、『天空の青く光る天の川』のような境界線が創られた。
それが、なんだか、とても寂しく感じて、目線をカイリに戻した時には、
彼女はもうそこにはいなかった。
夢か。
カイリが消えたと同時に、
わたしは目がさめた。
どうやら、
家に入って、何をする間もないうちに、
モヒートにノックアウトされていた私は、眠りについていたらしい。
ただ、
気になることは、あの輝く何かと、明日には帰ってくるはずのカイリ。
夢に、これから起こることや、
自分の潜在意識がハッキリと現れるわたしには、
今日の夢に何か、大切なメッセージが含まれている、そんな気がした。
~続く~

