練習再開
10月1日にイスラム教の断食月が明けた。選手の大半がイスラム教徒である我がPatriotsは、断食月の期間中は練習を休止していた。断食は日の出から日の入りまで行われ、断食中は食べ物はもちろん、水すら飲むことができないので、日中の練習は無理である。また、この期間中は日の出の前に早起きして朝食(?)を食べ、また眠りにつき、その後はあらためて通常の時間に起床し、日の入りとともに夕食をとる。いった日が沈めば、飲み食いは可能なので、日没後の練習も可能ではあるが、そこは体力的にもかなり厳しいようなので、この時期は「自主練習」としている。また、断食が明けると、イスラム教では言わば「正月」なので、地方出身者は田舎へ帰るなどなどして、一週間ほどは休みの期間が続く。
そんな休みの期間も終わり、昨日は新シーズンに向けてのチームミーティングを開いた。場所はマレーシア唯一のバッティングセンター。Patriotsも自主練習の場所として使うなどチーム御用達の場所である。毎シーズン問題になる新規の道具購入費用(野球がサッカーやバスケットボールほど普及しないのは、これが大きいと思う。)を、今シーズンは選手から毎月徴収ということにした後、キャプテンのSyahから、マラヤ大学で照明付のグランドが借りられるという報告があり、来月からは土曜日の夜にそこで練習をすることになった。私自身は練習時間を増やしたいと思っていたので、これはよい知らせだった。また、その席で新シーズンに向け、チーム力向上のため、複数のポジションが守れるようになって欲しいことを伝え、各選手に自分の守りたいポジションを聞かせてくれるように頼んだ。今週中にSMSで私宛に連絡してくることになっているが、私が想定している守備位置と皆の希望がどのくらい違っているかには興味がある。特に投手の数を増やすことは新シーズンに向けての大きな課題なので、投手をやりたい、といってくる選手がどれだけいるかが最も気になる。Patriotsは過去3シーズン、MakiとSazaliの二人におんぶにだっこだったが、Makiが転勤でマレーシアを去り、Sazali一人だけでは彼が故障したときにシーズンを乗り切ることは不可能なので、昨シーズン、数イニングに登板したFaisal Amini, Salavanan, Aidilを含め、新たな投手を育てることが当面の課題である。
そんな休みの期間も終わり、昨日は新シーズンに向けてのチームミーティングを開いた。場所はマレーシア唯一のバッティングセンター。Patriotsも自主練習の場所として使うなどチーム御用達の場所である。毎シーズン問題になる新規の道具購入費用(野球がサッカーやバスケットボールほど普及しないのは、これが大きいと思う。)を、今シーズンは選手から毎月徴収ということにした後、キャプテンのSyahから、マラヤ大学で照明付のグランドが借りられるという報告があり、来月からは土曜日の夜にそこで練習をすることになった。私自身は練習時間を増やしたいと思っていたので、これはよい知らせだった。また、その席で新シーズンに向け、チーム力向上のため、複数のポジションが守れるようになって欲しいことを伝え、各選手に自分の守りたいポジションを聞かせてくれるように頼んだ。今週中にSMSで私宛に連絡してくることになっているが、私が想定している守備位置と皆の希望がどのくらい違っているかには興味がある。特に投手の数を増やすことは新シーズンに向けての大きな課題なので、投手をやりたい、といってくる選手がどれだけいるかが最も気になる。Patriotsは過去3シーズン、MakiとSazaliの二人におんぶにだっこだったが、Makiが転勤でマレーシアを去り、Sazali一人だけでは彼が故障したときにシーズンを乗り切ることは不可能なので、昨シーズン、数イニングに登板したFaisal Amini, Salavanan, Aidilを含め、新たな投手を育てることが当面の課題である。
MALB決勝トーナメント準決勝
先週終了した予選リーグを6勝2敗の1位で突破したPatriotsは、決勝トーナメントで同3位のAcesとの準決勝に望んだ。前夜からの雨でグランドはかなり重く、試合は予定より1時間10分遅れて開始となった。
Acesの先発Wai Loonの投球練習を見ると、足場が固まらないマウンドのせいで踏ん張りが聞かず、球が高目に浮いている。そこで、追い込まれるまでは低目を狙い球とし、そして叩きつけてゴロを打つように指示を出した。Patirotsのスタメンは以下の通り。1Syah (C), 2 Raja (2B), 3 Faisal Amini (3B), 4 Wan Janggut (RF), 5 Sazali (1B), 6 Aidil (P), 7 Maddy (LF), 8 Salavanan (SS), 9 Sukimi (CF)
1回表 先頭のSyahがセンター前ヒットで出塁するも、左腕Wai Loonの牽制にあっさり誘い出され憤死し、2番のRajaも内野フライを打ち上げるなど、また嫌な雰囲気が漂ったが、3番Faisal Amini、4番Wan Janggutの連続2塁打で先制した。
1回裏 Patriotsは前回のStars戦で好投したAidilが先発したが、いきなり四球、死球、四球でノーアウト満塁してしまった。4番を空振り三振に打ち取ったものの、5番にはまた四球を与えあっという間に同点となった。負ければ終わりのトーナメントなので、ここで早くも2番手のSazaliにスイッチ。6番は詰まらせて打ち取ったはずの打球がレフトとショートの間に落ち、Acesはさらに1点追加。しかし、この後Sazaliは三振、レフトフライと後続を断ち、この回を何とか2失点で終えた。
2回表 Wai Loonは相変わらず制球が定まらず、四球を連発し押し出しで2点をもらったが、続くチャンスにまたフライを打ち上げ、相手を突き放せない状況が続いた。
2回裏 Sazaliは先頭の9番に四球を出すも、相手のまずい走塁もあってこの回は無失点で切り抜けた。
3回表 少しずつ制球が定まり始めたWai Loonからさらに1点を取るも、続くワンアウト2、3塁で上がったショートフライに3塁ランナーのSalavananが無謀にもタッチアップをねらい、併殺でチャンスをつぶした。焦る必要がない場面でこのようなミスが出ると相手に勢いを与えてしまうことがある。
3回裏 Acesは先頭打者が3塁手Faisal Aminiのエラーで出塁。何でもないゴロを脚を動かさずにグローブだけで捕ろうとした軽率なミスで、ボールをファールエリアまで大きくはじき、いきなりノーアウト2塁のピンチ。ここをSazaliが踏ん張り、後続を三振、サードゴロに打ち取りツーアウトとしたが、続く打者にセンター前ヒットを打たれ、Acesが1点追加した。
4回表 取られたらすぐに取り返したいところで、先頭のFaisal Aminiが四球で出塁した。試合時間(この試合は2時間30分を超えてからは新しいイニングに入らないルールが適用されている)が残り45分程になったので、4番のWan Janggutにバントさせることも考えたが、1回にタイムリーヒットを打っていることもあり、右打ちを指示した。しかし、Wan Janggutは三振し、ランナーも進めることができなかった。続くSazaliは内野フライ、Aidilがセカンドゴロで結局、この回は無得点だった。
4回裏 Acesは1番からの攻撃。3回裏と同じような打球をFaisal Aminiが同じようにエラーし、先頭打者が出た。続く2番にはSazaliが四球を与え、ノーアウト2、3塁のピンチ。ここで3番がレフトへ深いフライを打ち上げたが、レフトのMaddyが目測を誤り2塁打とし、Acesが2点を取って逆転。しかも、次打者の初球にSazaliが暴投したが、Syahからホームベースのカバーに入ったSazaliと渡った送球でスタートの遅れた3塁ランナーをホームで刺し、何とか切り抜けた。
5回表 時間制限からこの回が最終回の可能性が高いので、ここは疲れの見え始めたWai Loonに対し、各打者には待球させた。これが上手くはまり、四球に安打を絡めて2点を取って逆転し、さらに満塁のチャンスにSalaが打席に入った。ここでセーフティースクイズの指示を出したが、3塁ランナーのSazaliが通常のスクイズのつもりで投球と同時にスタートを切り、Salavananがボール球を見逃したため、本塁でタッチアウト。また走塁ミスで得点機を無駄にした。さらに本塁でSazaliが相手のキャッチャーと交錯し、脚を痛めるオマケまでついた。
5回裏 脚を痛めたSazaliを3塁に回し、Faisal Aminiをマウンドに上げた。先頭打者は詰まりながらもレフト前に落とし、いきなりノーアウト1塁。しかし、ここで次打者の初球に盗塁を試みた走者をSyahの好送球で刺し、ピンチを切り抜けた。しかし、続く打者が今度はピッチャーのすぐ後ろに詰まった打球を打ち上げたが、これがまた内野安打となりピンチが続く。しかし、続く打者はセカンドゴロで1塁走者を二封して2アウト。次の打者は平凡なサードゴロだったが、これをSazaliがお手玉し、しかも1塁へ悪送球して、ランナーはそれぞれ2塁と3塁へ進んだ。一打同点どころか逆転サヨナラの胃が痛くなるような状況だったが、ここでFaisal Aminiが踏ん張り、最後の打者から空振り三振を奪い試合終了。それにしても最後までハラハラさせてくれるのがPatriotsの悪い癖である。
MALB決勝トーナメント準決勝第一試合: Patriots 6 - 5 Aces
Patriots 121 02 6
Aces 201 20 5
これで3シーズン連続の決勝進出となり、MALB3連覇の舞台は整った。決勝は来週の日曜日を挟んだ2週間後なので、来週は練習で守備の連携など最終チェックを行って決勝に備えたい。
Acesの先発Wai Loonの投球練習を見ると、足場が固まらないマウンドのせいで踏ん張りが聞かず、球が高目に浮いている。そこで、追い込まれるまでは低目を狙い球とし、そして叩きつけてゴロを打つように指示を出した。Patirotsのスタメンは以下の通り。1Syah (C), 2 Raja (2B), 3 Faisal Amini (3B), 4 Wan Janggut (RF), 5 Sazali (1B), 6 Aidil (P), 7 Maddy (LF), 8 Salavanan (SS), 9 Sukimi (CF)
1回表 先頭のSyahがセンター前ヒットで出塁するも、左腕Wai Loonの牽制にあっさり誘い出され憤死し、2番のRajaも内野フライを打ち上げるなど、また嫌な雰囲気が漂ったが、3番Faisal Amini、4番Wan Janggutの連続2塁打で先制した。
1回裏 Patriotsは前回のStars戦で好投したAidilが先発したが、いきなり四球、死球、四球でノーアウト満塁してしまった。4番を空振り三振に打ち取ったものの、5番にはまた四球を与えあっという間に同点となった。負ければ終わりのトーナメントなので、ここで早くも2番手のSazaliにスイッチ。6番は詰まらせて打ち取ったはずの打球がレフトとショートの間に落ち、Acesはさらに1点追加。しかし、この後Sazaliは三振、レフトフライと後続を断ち、この回を何とか2失点で終えた。
2回表 Wai Loonは相変わらず制球が定まらず、四球を連発し押し出しで2点をもらったが、続くチャンスにまたフライを打ち上げ、相手を突き放せない状況が続いた。
2回裏 Sazaliは先頭の9番に四球を出すも、相手のまずい走塁もあってこの回は無失点で切り抜けた。
3回表 少しずつ制球が定まり始めたWai Loonからさらに1点を取るも、続くワンアウト2、3塁で上がったショートフライに3塁ランナーのSalavananが無謀にもタッチアップをねらい、併殺でチャンスをつぶした。焦る必要がない場面でこのようなミスが出ると相手に勢いを与えてしまうことがある。
3回裏 Acesは先頭打者が3塁手Faisal Aminiのエラーで出塁。何でもないゴロを脚を動かさずにグローブだけで捕ろうとした軽率なミスで、ボールをファールエリアまで大きくはじき、いきなりノーアウト2塁のピンチ。ここをSazaliが踏ん張り、後続を三振、サードゴロに打ち取りツーアウトとしたが、続く打者にセンター前ヒットを打たれ、Acesが1点追加した。
4回表 取られたらすぐに取り返したいところで、先頭のFaisal Aminiが四球で出塁した。試合時間(この試合は2時間30分を超えてからは新しいイニングに入らないルールが適用されている)が残り45分程になったので、4番のWan Janggutにバントさせることも考えたが、1回にタイムリーヒットを打っていることもあり、右打ちを指示した。しかし、Wan Janggutは三振し、ランナーも進めることができなかった。続くSazaliは内野フライ、Aidilがセカンドゴロで結局、この回は無得点だった。
4回裏 Acesは1番からの攻撃。3回裏と同じような打球をFaisal Aminiが同じようにエラーし、先頭打者が出た。続く2番にはSazaliが四球を与え、ノーアウト2、3塁のピンチ。ここで3番がレフトへ深いフライを打ち上げたが、レフトのMaddyが目測を誤り2塁打とし、Acesが2点を取って逆転。しかも、次打者の初球にSazaliが暴投したが、Syahからホームベースのカバーに入ったSazaliと渡った送球でスタートの遅れた3塁ランナーをホームで刺し、何とか切り抜けた。
5回表 時間制限からこの回が最終回の可能性が高いので、ここは疲れの見え始めたWai Loonに対し、各打者には待球させた。これが上手くはまり、四球に安打を絡めて2点を取って逆転し、さらに満塁のチャンスにSalaが打席に入った。ここでセーフティースクイズの指示を出したが、3塁ランナーのSazaliが通常のスクイズのつもりで投球と同時にスタートを切り、Salavananがボール球を見逃したため、本塁でタッチアウト。また走塁ミスで得点機を無駄にした。さらに本塁でSazaliが相手のキャッチャーと交錯し、脚を痛めるオマケまでついた。
5回裏 脚を痛めたSazaliを3塁に回し、Faisal Aminiをマウンドに上げた。先頭打者は詰まりながらもレフト前に落とし、いきなりノーアウト1塁。しかし、ここで次打者の初球に盗塁を試みた走者をSyahの好送球で刺し、ピンチを切り抜けた。しかし、続く打者が今度はピッチャーのすぐ後ろに詰まった打球を打ち上げたが、これがまた内野安打となりピンチが続く。しかし、続く打者はセカンドゴロで1塁走者を二封して2アウト。次の打者は平凡なサードゴロだったが、これをSazaliがお手玉し、しかも1塁へ悪送球して、ランナーはそれぞれ2塁と3塁へ進んだ。一打同点どころか逆転サヨナラの胃が痛くなるような状況だったが、ここでFaisal Aminiが踏ん張り、最後の打者から空振り三振を奪い試合終了。それにしても最後までハラハラさせてくれるのがPatriotsの悪い癖である。
MALB決勝トーナメント準決勝第一試合: Patriots 6 - 5 Aces
Patriots 121 02 6
Aces 201 20 5
これで3シーズン連続の決勝進出となり、MALB3連覇の舞台は整った。決勝は来週の日曜日を挟んだ2週間後なので、来週は練習で守備の連携など最終チェックを行って決勝に備えたい。
MALB第7戦
予定されていたRoninsとの試合が相手の棄権で不戦勝となったので、このStarsとの試合が予選リーグの最終戦となった。この試合で勝った方が予選リーグの1位となり、いわば首位攻防戦だったのだが、予選リーグ1位は既に順位が決まっている3位のAcesと準決勝で対戦することになっている。このAcesは昨年の準優勝チームでもある。ちなみにリーグ2位は4位のKL Yankeesともう1試合の準決勝のカードで対戦することから、StarsはKL Yankees与し易しと考えたようで、敢えて真剣勝負を挑んでこなかった。生憎とこちらにはそのような考えはなかったので、この試合には全力で臨み完勝した。この結果、勝敗数は同じだが、得失点差によりPatriotsが予選リーグ1位、Starsが2位、以下Aces、KL Yankees、Roninsとなった。
MALB第10週第1試合: Patriots 15-2 Stars
Patriots 960 12 Pats(8試合6勝2敗)
Stars 200 2 KLYs(8試合6勝2敗)
今日のヒーローはなんと言っても、先発完投したAidilだろう。3回を投げ46球というところからも、この試合での制球の良さが分かるだろう。打者13人に対し、被安打0、与四球2、奪三振4という成績だが、特筆すべきは与四球2という数字で、投球回より少ない与四球というのは、今シーズン初めてだ。また、この13人に対してカウントが0-2(ノーストライク、2ボール)以上になったのがたった1度しかなく、ストライクが先行するピッチングだった。
ピッチャーが良いリズムで投げていれば、攻撃にも良い影響を与えるのは明らかで、Stars先発のRamziに初回から襲いかかり9点を奪い、その後投入されたエースMohamad Noor、そしてRoslinからも追加点を奪い快勝した。こちらは前回の対戦では2回を完璧に押さえられたMohd Norから得点するなど、彼に対して良いイメージを持つことができた。準決勝でAcesを倒せば、おそらくこのStarsと決勝であたることになるはずで、最終的にStarsはAcesとの対戦を避けることはできたかも知れないが、こちらにも大いに収穫があった試合だった。さぁ、来週はいよいよ決勝トーナメント開幕だ。
MALB第10週第1試合: Patriots 15-2 Stars
Patriots 960 12 Pats(8試合6勝2敗)
Stars 200 2 KLYs(8試合6勝2敗)
今日のヒーローはなんと言っても、先発完投したAidilだろう。3回を投げ46球というところからも、この試合での制球の良さが分かるだろう。打者13人に対し、被安打0、与四球2、奪三振4という成績だが、特筆すべきは与四球2という数字で、投球回より少ない与四球というのは、今シーズン初めてだ。また、この13人に対してカウントが0-2(ノーストライク、2ボール)以上になったのがたった1度しかなく、ストライクが先行するピッチングだった。
ピッチャーが良いリズムで投げていれば、攻撃にも良い影響を与えるのは明らかで、Stars先発のRamziに初回から襲いかかり9点を奪い、その後投入されたエースMohamad Noor、そしてRoslinからも追加点を奪い快勝した。こちらは前回の対戦では2回を完璧に押さえられたMohd Norから得点するなど、彼に対して良いイメージを持つことができた。準決勝でAcesを倒せば、おそらくこのStarsと決勝であたることになるはずで、最終的にStarsはAcesとの対戦を避けることはできたかも知れないが、こちらにも大いに収穫があった試合だった。さぁ、来週はいよいよ決勝トーナメント開幕だ。
