ビジネスコミュニケーション、人に好感をもたれる6原則(1)、「人を動かす2」創元社より | 生命(いのち)を輝かせる言葉の森

ビジネスコミュニケーション、人に好感をもたれる6原則(1)、「人を動かす2」創元社より

D.カーネギーの名著「人を動かす」をネット社会の実現した21世紀版にリバイバルさせた「人を動かす2」はオリジナルのポイントを踏襲しつつも、現在の実例をふんだんに入れて、読みやすい現代のコミュニケーションバイブルになっています。

本日から、その第二章、人に好感をもたれる六原則を紹介したいと思います。

6つの内容は、

1 相手の関心事に関心を持つ
2 笑顔を忘れない
3 名前をよぶ
4 話を聴く
5 相手にとって重要なことを話題にする
6 他人をちょっと幸せにする

からなっています。

本日は、その最初、相手の関心事に関心を持つからです。

(引用ここから)

友達をつくるいちばん早い方法は、誰に教えてもらうのがいいか。
(中略)
いちばんのお手本は、じつは人間でさえない。たぶん犬なのだ。

ほんの二分間の外出でも二週間の旅行でも、彼らはまるで英雄の帰還のように私たちを出迎えてくれる。人を見下さず、ばかにせず、デートを嫌がったりもしない。私たちを手助けし、世界の中心とみなして周囲を駆け回る。私たちのそばにいるというだけで、純粋な喜びにあふれている。

犬たちは本能的にしっているのだ。

「相手に心からの関心をもてば、ほんの数分間で友人ができる。相手の関心を引こうとしているときに数か月かかってできる友人よりも、もっと多くの友人ができてしまう。」

これは、犬の常識というだけではない。対人関係の基本原則だ。これがなくては他人の気持ちを本当に惹きつける力は持てないというものだ。
だから人間のやり方は犬には不思議に見えるだろう。
相手にとって重要な存在でありたいという切なる願いは簡単にかなうはずなのに、自分で難しくしているからだ。
私たちの最大のお荷物は「自分本位」だ。人と親密になるのをさまたげる最大のじゃまものだ。

(引用ここまで)

私たちは、経済社会で生き延びる中で、誰かに騙されないようにという教育を受けています。
被害を防ぐためには必要な常識なのですが、自分のメリットを一方でついつい追求してしまう姿勢も学習してしまいます。
その結果、自分に損になることはしないという人間が生まれます。

で、質問。

あなたは自分の損になることはしないという人を友人に加えたいですか?

答は自明だと思いますが、案外、そのくせ、自分が他人に対して何かを要求していることに気付いていません。

犬のように、というこの例えは、相手に関心を持つことで生まれてくる、相手にとっての優れた商品やサービス、人間関係を象徴しています。

そして、この後に続く5つの原則の根底に常にある第一原則になっています。

ではまた。