2024年度のドラゴンズは、オープン戦や4月の段階では「もしかして」と思わせる成績を残したものの、相も変わらず立浪和義監督はまったく独りよがりの采配を繰り返し、チームの成績は当然のごとく下位に低迷し、今後も浮上する可能性はかなり低いと思われる。

 

立浪監督は、90年近いドラゴンズの歴史で最低の順位を記録し続けているばかりか、プロ野球史に残るんではないかと思わされる程の情けない成績のまま、相変わらず迷走しているように見える。

 

 

~勝負の3年目~

 

監督就任からの3年目である今年、監督自身が「勝負の年」と位置付け、自らの進退を掛けた年にする構えで挑むと言われていた。

「勝負の3年目」と言えば、この2年間で築いた土台を礎に挑むとべきであろうに、蓋を開けてみると、中田翔、中島宏之、山本泰寛、板山祐太郎、ディカーソン、またクリスチャン・ロドリゲスと言った去年まで居なかった選手ばかりを優遇して起用する、言わば寄せ集めの集団で戦っているのである。 

 

これでは、この2年間やって来た事の否定であり、この2年間はまったくの無駄であったと言ってもおかしくないような采配を振るっているのである。

今までやって来た事が間違いであったと言うのならば、きっちり反省と説明をして今後に活かして貰いたいものであるが、そう言った事は何にも無いままであって、もしも今後も立浪政権が続くのであれば同じ失敗が幾度も繰り返されるであろう。

 

そして、立浪監督はチームが勝てないのは未だに「戦力不足」ぐらいの認識しか無いのではないか?

ドラゴンズの全選手の総年俸は、既に12球団中4位に位置する程に「補強」をしている筈なのだが・・・。

「勘ピューター」に加えて「欲しい欲しい病」と言う立浪監督は、長嶋茂雄監督二世どころかそれを超えた存在と言える(長嶋監督は、優勝するなどそれなりの成績を残しているが、立浪監督は最低限の実績も残せていない)。

どう見ても、この監督の下では黄金時代が訪れる事が無いのは間違いないであろう。

 

そんな中にあって、育成上がりの新人である尾田剛樹と言う、概ね代走や守備固めで使われる外野手を、他の選手達を差し置いてずっと一軍に帯同させているのはどう言う訳なのであろうか?

「将来に向けてこの選手を一人前に育てるべくそうしているんだ」とでも言いたいんであろうか?

去年まで、その成績に関わらず使われていた龍空や鵜飼航丞等のその後の扱いを見れば、その言い訳は信用出来まい。

 

 

~個々の選手の能力だけに頼る立浪監督采配~

 

立浪監督の数少ない功績の一つと言えるのが、岡林勇希選手を起用し続けてヒットメーカーに出来た事であろう。

しかし、その岡林が今年は呆れる程の打撃不振で、7/10時点での打率が.189であるばかりか、210もの打席数を与えられながら、打点が僅かに3しか無いと言う考えられない数字である。得点圏打率は実に.091である。

 

バッティング技術や勝負強さの問題もさる事ながら、去年から気になるのがノーアウト一塁の打席において、バント以外の進塁打を打った試しが無い。それどころか、その意思を見せた試しも無く、併殺打崩ればかりが目立っていた。

 

かつては、京田陽太選手が極端に「野球脳が低い」と言われていたものだが、岡林を始め、他の選手への指導も何も出来ていないのではないか?

監督が個々の選手にすべき指導は、状況に応じたプレーをするよう導く事であって、バッティングフォーム等をいじる事では無い筈であろうに。立浪氏の行いは、丸で出来の良くないバッティングコーチではないか?

それも、相手投手の投球を分析したり、狙い球を絞れと言った物では無く、単にバッティング技術の問題等ばかりなのである。

 

立浪采配は選手個々の能力だけに頼っての采配であって、チームとして指揮を取る事ができていない。

 

ドラゴンズに限らず、球界全体が投高打低になっている現在、チームとして一点を取りに行く野球をやるのが正しい選択であろうに、立浪野球は「ここで、この選手が大きいのを打ってくれないかな?」と言った選手個々の選手の能力に頼った采配をしているのである。

 

 

~キャッチャーの起用基準はどうなっているのか?~

 

立浪采配で気になる事は他にも色々とあるけれど、キャッチャーが起用される基準もよく解らない。

 

初年度はほとんどの試合で木下拓哉が起用されていたが、その年にたまに試合に使われていた桂依央利をそのオフにクビにしてしまったり、同じく控え捕手でたまに使われていた大野奨太が翌年には開幕からほとんど二軍暮らしで引退試合まで一軍での出番が無かったり等。

更にアリエル・マルティネスや郡司裕也は一軍の試合でマスクを被る事が1イニングも無いまま放出された反面、去年は高卒2年目の味谷大誠をいきなりスタメンで使ってみたり、シーズン途中で移籍して来たばかりで、まだ右も左も解らないぐらいの段階であろう宇佐見真吾にいきなりマスクを被らせたり等、一体どうなっているのであろうか?

 

もしかしたら、捕手起用は昨年までバッテリーコーチで攻撃時にもサインを出していると言われていた西山秀二元コーチが決めていたのかとも思ったのだが、今年に入っても同じように迷走した捕手起用をしているのを見ると、やはり立浪監督の意思による物が大きいのであろう。

 

 

~能力の足りない独裁者はマズイ~

 

結論として、やはり能力の足りない監督が独裁政権を築いていたのでは何ともならないと言う事である。

作戦では無くて、選手の能力に頼る野球をしながら、毎試合のようにスタメンをいじくりまくる気まぐれなメンバー表を見せられるコーチ陣はどんな心境なんであろうか?と疑問に思うんだが、大西崇之コーチや和田一浩コーチ辺りは監督に対して何らかの助言や提案等が出来ているのであろうか?

何かと残念でならない。