NHKで放映された『どうする家康』の最終回を観ました。大坂夏の陣での茶々と秀頼の最期で始まり、家康の最期で終わった今回は、見事でした。真田 信繁の家康本陣への突撃、千姫の嘆願、秀頼と茶々の最期など、観応えのある場面ばかりだったのは素敵だったと思ました!
お花畑のような幻の夢と思えた瀬名の構想を、現実ものとするために、家康が生涯かけて頑張ったのだとする、この物語での解釈は、荒唐無稽と思われがちなのですが、最終回を観てありえたことだったのかもしれないと、改めて思いました。 乱世の亡霊と共に命を絶った秀頼や茶々の姿も壮烈で美しく思えたのですが、茶々が最期に 残した呪いの言葉が、家光から慶喜まで、そして明治維新後も受け 継がれた男たちが語る歴史を縛るもの となり、現代日本をも拘束しているのだとしたら、女将軍が続いた日本を幻視して描いた吉永ふみさんの『大奥』は、凄いと思えます。家康を「神の君」とする物語を家光に語った春日局が 女性を将軍にする 物語を作ったとする着想は、凄いですね。
瀬名と信康の幻に逢うことができ、家臣たちと「海老すくい」を舞う夢を見ることで家康が生涯を終えたとする今回の放送は、 素敵だったと思います。
NHKが『 大奥』と『 どうする家康』の最終回の放送を1週間もタイムラグがない 形で行ったことには、感心させられました。