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現在、ウクライナをテーマにしたアルバムを
製作しており、東欧の「スラヴ神話」
というものを研究している。
ペルン、ホルス、ダジボグ、ストリボグ、シマルグル、モコシ。
キエフ・ルーシの歴史について書かれた
『原初年代記(過ぎし年月の物語)』
第七章 ヴラヂミルの治世に登場する
「スラヴ神話」の神名である。
このあとには
「人々は悪魔たちに生贄を捧げ大地を汚していた」と続く。
要するに完全にキリスト教化後の立場から
言われている。
それでもこの『原初年代記』がスラヴ神話の
貴重な第一次資料なのである。
そして丘の上に立てられた
複数の「偶像」に関して
神名が列挙されるわずか数行が最もスラヴ神話の世界観を感じる部分である。
つまりそれほどまでに資料が少ないのが
スラヴ神話なのだ。
スラヴ民族-ウクライナ人、ロシア人、ベラルーシ人、チェコ人、スロバキア人、ポーランド人、ブルガリア人、クロアチア人、セルビア人など。印欧語族スラヴ語派に属する。
スラヴの神々は9世紀ごろ中欧〜東欧にキリスト教が入ってきてから、改宗が進むまでそこに居住していたスラヴ民族によって崇拝されていた。
スラヴ民族のうち最も
人口が多いのがロシア人のため
スラヴ神話=ロシアの神話として語られる事が多かった。原初年代記も、ロシア原初年代記とよく言われていた。
882年~1240年にかけて東欧に存在した大国に
キエフ大公国(キエフ・ルーシ)がある。
この国が現在のウクライナ・ロシア・ベラルーシの文化的な始原である。
その中心的な都市が現在のウクライナの
首都であるキーウ(キエフ)である。
前途のとおり『原初年代記』はキエフ・ルーシの歴史書だ。
今のご時世だからこそスラヴ神話を語る上でも
「ウクライナ」を重要視したい。
ロシア原初年代記も『ルーシ原初年代記』と
呼んだほうがそもそも適切と思われる。
余談だが、「ロシアの文化」とされているものも
実はウクライナの文化だった、というものが多い。
ボルシチしかり、コサックダンスしかり。
※スラヴ神話の貴重な資料で、『原初年代記』の
ほかに『イーゴリ遠征物語』があり、「異教」の
神々の名前が登場します。
【展覧会のお知らせ】
12月3日より地元の商店街オリオン通りで個展やります。
小品を中心に沢山の絵を出展する予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。
左の国旗は「シーランド公国」です。
神谷操 Side by Side 2020
12.3(Thu)〜12.8(Tue) 10:00〜18:00
初日13:00より 最終日17:00まで 入場無料
オリオンACぷらざ 宇都宮市江野町3-10
イベント問合せ先050-3479-4810
後援:宇都宮文化協会
第73回 栃木県芸術祭洋画部門 入選いたしました!
栃木県芸術祭美術展 2019.10.5(土)〜10.15日(火)
開館時間9:30〜17:00(入館16:30まで)
会場:栃木県立美術館(宇都宮市桜4-2-7)
どうぞ宜しくお願いいたします。