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がんの予防に運動は効果的か?
結論から言うと、実際に、世界がん研究基金の研究では、
「身体活動量が多い人ほど、がんにかかるリスクが低くなる」
ことが示されています。
男女や年齢に限らずこの傾向は当てはまりますが、特に女性や高齢者、休日の運動頻度が多い人によりはっきりとした低下が見られます
運動のがん予防効果のメカニズムは、まだ完全に明らかになっているわけではありませんが、
主に下の3つが要因として考えられています。
①がんのリスクとなる肥満が改善されること
②マクロファージやナチュラルキラー細胞などの免疫細胞の活動性が向上すること
③運動によってインスリンの感受性が高まり、発がん促進物質であるIGF-1が減少すること
では、どれくらいの運動をすれば良いのでしょう?
これには、厚生労働省から目安が出されています。
64歳以下の人は、
「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分おこなうこと」
「息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分程度おこなうこと」
とされているため、これを目安にすると良いですね。
ちなみに、65歳以上では、
「強度を問わず身体活動を毎日40分以上おこなうこと」が基準です。
いずれにしても、
運動を毎日の習慣にすること
がポイントとなります
ここで言う「身体活動」はスポーツなどに限らず、仕事や家事をする中で身体を動かすことも含まれています。
そのため、日常生活の中でできるだけ活動量が多くなるように心がければ、目標達成もそれほど難しくないかもしれません。
運動強度を比較する時に、「METs(メッツ)」という単位がよく使われます。
座ってじっとしている時の消費カロリーを1METsとして、運動や生活動作をしている時の負担がその何倍にあたるかを示しています。
毎日行うべき「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動」とは、3METs以上の運動のこと。
例えば、洗濯は2METs、軽いウォーキングは3.8METs、キックボクシングは10METsというように動作や種目ごとに基準が定められています。
何より大切なのは、
「継続すること」
毎日行っている日常生活動作の一つひとつが、がん予防効果もある運動に繋がっています。
そう考えると難しいことでもないので、少しだけ意識して取り組んでみても良いかもしれませんね