九州の田舎から名古屋に出てきて約1年。大人になってからの上京で地下鉄の使い方を恥ずかしくて誰にも聞けず、何度か改札にはじかれながらもなんとか最近形になってきたなと思う。

毎日同じ時刻の電車に乗っての通勤で、とあるおじさんがそれなりに混み合った朝の通勤電車を巡回し、何か気に留めた人に声をかけて廻っている。何を話しかけているのかは電車の音にかき消されて分からないが話しかけられた人はどんな人も一様に顔色変えずに聞いている。都会に生きるオトナの対応というのはこういものかと、私もいつか話しかけられるときに備えようと内心ドキドキしていた。

それにしても、おじさん何を話しかけているのかなぁと気になっていた本日、遂に私の番がやってきた。本を読んでいるわたしにひとこと、「こんちわ。」

なんとおじさん、毎朝ただ挨拶をして廻っていたらしい。

何か嫌な言葉を浴びせられると勝手に身構えていた私にとっては拍子抜けで、私も都会のオトナ同様のスルーというリアクションになってしまった。

朝の通勤電車でまさか知らない人から挨拶をされるとは誰も思わない。

また声をかけてほしいとは思わないけど、職場以外で挨拶をされるという経験が新鮮で少し心が和らいだ朝になった。