歴史を振り返ると、あー海がきれいだった、楽しかった、と単純に思う訳にはいかない。
サイパンをウィキると、サイパンは1920年から1944年の途中まで、第一次世界大戦の戦勝国のうちの一つである日本が委任統治していた。
委任統治とは、国際連盟規約第22条に基づき国際連盟によって委任された国が国際連盟理事会の監督下において一定の非独立地域を統治する制度で、委任統治の対象地域は、第一次世界大戦の敗戦国ドイツ帝国のアフリカ及び太平洋の植民地と、敗戦国オスマン帝国の支配下にあった中東地域らしい。
このうち、日本が委任統治したのが太平洋の植民地でそのうちの一つがサイパンだったというわけだな。委任統治って戦勝国側の体のいい呼び方で、実質、植民地支配だったってことらしい。
植民地、占領という言葉の響きはどうにもいけない。。暗い連想しか浮かばない。後世に残したものが、虐殺の歴史であったり、人を虐げる行為、人間の尊厳を否定する蛮行であったり……。そういった行為がなされなかった諸外国のケースもあるとは思うが、基本的には強いものが弱いものを一方的に支配するアンバランスな関係であることには間違いない。
なまじ、戦勝国となってしまったがために植民地支配する側となり、第二次世界大戦勃発時まで続いた結果、バンザイクリフやスーサイドクリフのような悲しい事態となっていく。
あってはならないことは、被害を受けることは勿論だが、むしろ加害者となることだ。狂気の時代、日本人は暗い暗い歴史を残した。日本人はサイパンの人たちにとって良い民族であったろうか?
この海のように平和なときがずっと続くことを強く望む。

