灯「とっくりー とっとりー
とっくりー とっとりー
とっくりー とっとりー・・・」
薫(・・・・・・とっくり?鳥取???)
薫「あの、灯さん、それは何かのおまじないですか・・・?」
灯「うーん、合言葉っていうか?
そろそろ はろうぃんじゃん?
『とっくり・鳥取』って言うと、お菓子がもらえるんだって!
今度みんなで はろうぃん旅行するから、練習してるのー」
薫(・・・あ・・・、えーっと・・・)
薫「それは『トリック・オア・トリート』・・・かもしれませんね」
灯「???
横文字はよくわからないわー」
薫「『イタズラかお菓子か』――
イタズラしてほしくなければお菓子をよこせ、という意味の英語です」
灯「じゃあ はろうぃん になったら薫ちゃんにもそれ言うね!」
薫「―――えっ」
灯「お菓子くれないとイタズラしちゃうんだからー」
薫「それは――つまり――・・・・・・」
薫「お菓子とイタズラは交換条件であって・・・
両立はしない、と・・・・・・
そういうことですよね・・・?」
灯「ど、どしたの急に?」
薫(いつもお世話になっている灯さんには、何としてもお菓子を受け取っていただきたい・・・
出来れば私がクッキーなど焼いてさしあげたい・・・
しかしお菓子をあげてしまっては、イタズラしてもらえないという――ジレンマ!!)
灯「薫ちゃん?もしもし??」
薫「くっ―――・・・!」
薫「いえ、灯さんの喜びが私の喜び・・・
灯さんの笑顔のためなら、自分の利益など・・・(ぶつぶつ)」
灯「か、薫ちゃんっ、そんなにイヤだったら、いいよ、別に!?」
~完~