先週の日曜日、2月5日は、大学時代からの恩師のお通夜でした。

私のピアノ人生を180度変えて下さった恩師でした。


長崎に住んでいた高校時代、普通の進学校に通い、友人達と同じように、国公立を目指していました。転機は高2の夏休み。東京の音大の受験講習会に、3年の先輩と一緒に参加してみては?というお話をいただき、何となく興味を持ち参加してみたところ、俄然、私も行きたくなり、第一志望を音大に変更。そして、無事に合格しましたが、入れたことで目的達成…みたいな学生生活を送っておりました。


ただ、おこがましくもあせる入学後に担当していただいた先生のレッスンには、非常に物足りなさを感じる日々。悩みに悩んで、大学4年に上がる時に、思い切って、担当の先生を変えてもらったのですが、そこで出会ったのが、河村康士先生でした。


康士先生には、もうひと言では、とても言い表せませんが、

 音楽って…

 ピアノって…

 私のそれまでのピアノ人生って、いったい何だったんだろうガーン


というぐらいの、大きな衝撃を与えていただき、卒業後から、私の本当の意味での音楽の勉強をさせていただきました。今の私の礎は、康士先生からの教えあってこそ、と言っても過言ではありません。


門下生の中でも、決して成績優秀でもなく、大して弾ける方でもなかった私に、リサイタルをはじめ、多くの演奏の機会も与えてくださり、応援して下さり、そして、先生自ら醸し出される音の美しさに感動をいただき、ピアノやってて良かったなぁ、幸せだなぁ、でも、私はまだまだヒヨッコだなぁえーんと刺激も下さる、そんな素敵な恩師でした。


レッスンで、最初に通して弾いて、全然ダメダメおーっ!な時も、決して声を荒げたりする事もなく、

 ハ〜

と、溜息を吐かれる時のあの緊張感…苦笑

今となっては、それも心に灯る想い出です。


10年前に、やはり素晴らしいピアニストであり、ピアノ教師でもいらっしゃった奥様を亡くされ、


 早く妻のところに行きたいよ笑


と、よく言われてましたが,たまたま昨年9月に、近くに用があった時に、少し立ち寄らせていただいた時には、私の父が85で頑張ってる話をしましたら、


 僕も負けていられないな、頑張らなくちゃ


と仰っていたのに、残念でなりません…。

享年78歳でした。

感謝の気持ちを込めて、手を合わせて参りました。


先生のコンサートでの演奏が、昨日も献花の間、ずっと流されていて、いろいろな思い出も駆け巡り…。


ピアノを弾き続けて、先生の教えを後世に伝えていくことが、やはり供養になるのだと思うので、これからも、精進してまいりたいと思います。


今頃、天国で、奥様の佑子先生と、手を取り合っていらっしゃるかもしれませんねおねがい

心より御冥福をお祈り致します。




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