ピティナの全国大会の切符を手にするのは、本当に大変で、かなりよく弾けたと思っても、本選優秀賞…とか、あれれ、1回目本選優秀賞だったのに2回目本選奨励賞とか、まぁ、あるあるなことで
なので、ある意味、運もかなりあります
演奏順の運も然り、審査員との相性もあれば、ホールの響き方との相性も。
が、今年、切符を手にしたSくんは、彼の想いがその運も引き寄せたのかもしれません。
今年は、3月下旬に発表会を開催したため、その後からの、課題曲スタート。移籍2年目で、まだ基礎の安定も危なっかしく、春の時点では、全然間に合ってない状態で一度は、苦しさから逃れたくなり、コンクール出るの辞めます…と言ってきた彼。
ピアノは続けたいし、いつかは全国大会という夢もあるけど、練習についていくのが苦しい…、のんびりボチボチ路線に変えたい…と。
4曲の譜読みは、何とか出来たところだし、頑張るのはこれからというところ。
出るの辞めるのは簡単だけど、目の前の山が苦しそうだから努力することを辞める、というのは、これからの人生で、困難にぶち当たった時にも、立ち向かわないで逃げる、という人生になっちゃわないかなぁ、というのが心配…と伝えたところ、再度考え直してチャレンジする事になったのでした。
そこからの頑張りが実り、予選は2回とも通過
そして迎えた本選1回目。
当日の明け方に、ママから連絡が入り、夜中、弟くん(4歳)が体調不良とのこと
引率出来ないので、今日は本選断念します…と。
本人は、元気なだけに、今も泣いてるけど、弟連れて行けないし、置いてもいけないしと
いやはや、間際の追い込みの苦しさ、春からの頑張りが頭を駆け巡ります
で、私は、朝から違う級の生徒の演奏聴きに会場入りして、その日は、お昼休みとA2級を挟んでC級というスケジュール。
お昼に時間があるので、ふと思いついたのが、もしも、一人で新幹線乗って来れるなら、大宮まで迎えに行くよと。
どうする?と連絡したら、「行きます」との返事。
ということで、一人で電車にも乗ったことがないという子が(群馬は車社会なので、子供達はほぼほぼ親の送り迎えか自転車利用)、初めての一人旅それも新幹線。
大宮駅では、新幹線の改札→JRの改札と、改札を二つ通らないといけないのですが、改札出ましたー!というのに、居ないよもやこの広い大宮で行き会えなかったらと右往左往するも、電話しながらの指示で、無事合流
そこから会場に連れていき、弾き終える事が出来ただけで、もう充分よく頑張ったと思っていたら、何と思いがけず本選優秀賞。
そこからの2回目は、気を抜かないで、さらに良い演奏が出来るように…と頑張って臨んだ2回目。
聴きに行けなかったけど、最後の最後までよくぞ頑張ったと感慨深く思っていたら、
えーーーーっ
全国
諦めない心の大切さ。
春に、あっさりチャレンジ辞めさせなくて良かったと
努力したら、全てのことが成功する訳ではないし、どんなに頑張っても身を結ばないことも多々あるのは確かですが、でも、努力してみないと、チャレンジしてみないと、絶対に結果もない。
全国大会では、気持ちよく弾ききってもらえたらと願います