昨日の夜中、Eテレで「バリバラ」(障害者が主役のバラエティー番組)が作ったドラマ
「悪夢」の再放送があった。

あらすじは
統合失調症を患って生き辛い毎日を送っている主人公が、
ある日「食べると障害がなくなる果物」を怪しい男からもらう。
この果物、食べると障害はなくなるが、これまでの記憶もなくなってしまう。
それを食べるか食べないか、障害者と健常者、普通の人って何?・・・
いろんな課題と現実を主人公は突きつけられ、自分の生き方を考える
といった感じ。

本放送と、これまで2回あった再放送は見てみたかったんだけど
いくら寛解してるとはいえ、不安定でもあったし休職中だった事もあり
見る勇気がなかった。
だけど、今回はこれを逃したら見られなくなるかも?と思い
ちょっと怖いけど、見てみた。

バリバラ自体が賛否両論な番組なんだけど、このドラマもなかなかすごかった。
だって、障害者同士でも「いや、私はあなたとは違うし」という区別があったり
「健常者は入ってくるな」とか言う張り紙が出てくるし、主人公の見る幻覚が
全身白塗りの前衛舞踏の人で構成されて、それが追いかけてくる
精神障害をカミングアウトするけど、上手く行かない毎日・・・
まさに悪夢としか言いようのないシーンが続く。
そして、出演してるのは普段「バリバラ」に出てる障害者の方たち。
主人公はハウス加賀谷。みんな、自分を演じていたのが印象的だった。

ドラマの途中に、「障害がなくなるけど、これまでの記憶がなくなる果物があります
あなたは食べますか?」と出演者に聞くシーンが入る。
そこでリアルな障害者の声を聞く事ができた。
おおざっぱにまとめると、大方の人が「この私が私だから、食べません」
という答えだった。中には「今出来ない事をやってみたいから、食べるかも?」
という前向きな言葉も出てきた。
なるほどな・・・

私がもしそんな果物をもらったとしたら、どうだろう?食べるかな、食べないかな?
この病気になった自分も自分って受け入れられたから、きっと食べないだろうな。
それに、病気になってから知り合えた人(リワーク仲間やブロガーのみんな、
主治医の先生、カウンセラーさん)の事を忘れるのは嫌だ。
病気になりたてで、1回目の復職がダメだったときなら食べたかもだけど(笑)


あなたは、この果物を手に入れたら食べる?食べない?