パイプオルガンコンサート | 週刊まきうさぎ・ブログ版

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日常生活の中で、見たり感じたりしたことが独自の視線でおもしろおかしく書かれています。

先日(たまたまバレンタインデーでしたが)パイプオルガンのコンサートに行って来ました音譜



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私がパイプオルガンと出会ったのは、大学に入った時です。

ミッション系の大学だったので、毎日礼拝があり、

礼拝堂にはパイプオルガン

もともとオルゴールだのガラスの音楽だの

ハンドベルだの風鈴の音だの、

そういう癒し系の音が好きな私は、

すぐにパイプオルガンの音色の虜になりました。

クリスチャンでもない私ですが,

パイプオルガンの音が聞きたくて

時々礼拝に出席していました。



一つの楽器なのに、ある時は鉄琴や木琴のような、

ある時はフルートやオーボエのような、

ある時は尺八のような様々な音色を奏でる巨大な楽器は、

実はその起源が古代のギリシャ・ローマ時代にまで遡れるという古典楽器です。


そうして教会の中ではなくてはならないオルガン音楽と共に進化し、

バッハの登場によって、300年ほど前にはその全盛期を迎えることになるわけです。


現在は新しいコンサートホールができる時には、

必ずと言っていいほどパイプオルガンが設置されています。


本来パイプオルガンは建物に応じて作られるもので、ピアノのようにそれ自体でというより、

建物の構造、大きさ、音響効果などに合わせて作るオーダーメイドな楽器なのです。


最近では阪神淡路大震災の後、街の復興を願う一環として設立された西宮市にある

兵庫県立芸術文化センターにも見事なパイプオルガンが設置されています。



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パイプオルガンのコンサートというと

なにやら眠くなりそうな印象をうけるかもしれませんが、

実に様々な音色が次々と繰り出されるために

飽きることがありません。

広いコンサート会場のバルコニー席に腰を下ろして

目を閉じてその音色を聞いていると、

何とも言えない荘厳な、清々しい気持ちになります。



私が好きな奏者は「トン・コープマン 」とトン・コープマンに師事した鈴木雅明 です。

共に代表的なオルガン奏者であり、その芸術的な才能はまさに神業的な感じをうけます。

なかなかコンサートがないことと、忙しさに紛れて、この1年ほど全くパイプオルガン

生で聞いていないのですが、時々ドライブしながらトン・コープマンのCDを聴くと、

やはり日頃のストレスがす~っと癒される感じがします。


今回はたまたま大阪城のすぐ近くにあるいずみホールでコンサートがあるのを知り、

それがたまたまバレンタインだったので、パイプオルガンを聴いたことないという彼氏に

プレゼントの気持ちもあってチケットをとったのですが、

直前だったことと窓口まで買いに行かずにファックスで申し込んでしまったので、

あいにくいい席は取れませんでした。


週刊まきうさぎ・ブログ版-パイプオルガン2 私はいつも演奏者の手や足の動きが見える

バルコニー席で鑑賞することにしてます。

そうするといかにして演奏されているかがよりわかり、

とっても面白いからです。


パイプオルガンは優雅な音色ですが、

奏者にとっては実はとっても忙しいというか、

音色を変えるためにあちこちのレバーを

引き出したり押し込んだり、

足元にも鍵盤があるので

それを足で上手に弾いたりと

熟練した技術がなければ

演奏がうまくいきません。

でもビックリマーク

当日はとってもラッキーなことに、開演時間ギリギリになっても

すっごくいいバルコニー席がなんと2席空いてるのを見て、

彼氏を連れてそこに行ってみました。


当然時間ギリギリなので係りの人が「お席にご案内します」とやって来ます。

それでまぁ嘘も言えませんから、正直に

「本当はあの席なんですけど、空いているようならそこの席に移動できませんか?」

と聞いてみると、人の良さそうな若い男性係員はちょっと躊躇したのですが

「本日バルコニー席は完売となっておりますので、もし途中でこの席のお客様がいらしたら

元のお席に戻っていただきますが、それでもよろしいですか?」と言ってくれました。


彼氏は「途中でバタバタするのもイヤやし、元の席に行こうか」などと

弱気な感じでしたが、当然演奏が始まってしまえばもう入場はできません。

せめて1曲だけでもそこで聴きたい!これは譲れない!というわけで

私は頑なに彼氏の提案を却下!


そうして演奏が始まり、一曲目が終わった時にバタバタと数名のお客が入場。

幸い私達の席の人は来ませんでした。

遅刻した人にも仕方ない事情があるのだろうとは思いますが、

これは演奏者に対してはとても失礼なことだと思います。

演奏者はその入場が一通り終わり皆が着席するまで、手を顔の前で組み、

静かになるまで自分の心を落ち着かせるように待ってから演奏を再開。


コンサートはたいてい2部構成で、1部では最後の方の曲は長めですが、

初めの2~3曲はそれほど長くはありません。

2部になると演奏曲目は減りますが、その分1曲が長いので聴きごたえがあります。



週刊まきうさぎ・ブログ版-パイプオルガン1 中休みでホワイエに降りていくと、

さっきの係員の男性がいたので

「どうもありがとうございました。

お陰でとっても楽しかったです」とお礼。

男性は微笑んで「2部の時はどうなさいますか?」

と聞いてくれました。

「よければあのままで…」と答えると

「ハイ!もしお客様が来られたら

またお知らせしますので」と。



なんて親切な係員の人!ここまで融通を利かせてくれると本当に感謝です合格


コーヒーを飲んで一息いれてる間に彼氏と話しました。

「2部から来る人なんてほとんどいないから、何かの事情で来れないんだよ、きっと

私達、とってもラッキーだったね、あの係員の人がいい人で…」


こうして私達は最後まで特等席のバルコニー席で演奏を楽しむことができました。

神様ありがとうクラッカー


今回の演奏はアルヴィート・ガスト という奏者でなかなかダンディで上手な奏者でした。



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今回はバッハの曲だけではなく、

バッハの原点となる曲が1部で演奏され、

2部でバッハの曲が演奏されるという

珍しいパターンでした。

特にバッハの「パルティータ!

もう最高でした音譜




あ~また行きたいビックリマーク

この一年はなんとなく行く機会を逃してしまいましたが、

京都でも定期的に演奏会があるので、土曜日も仕事の彼氏は置いといて

ひとりでパイプオルガンの音色を楽しんで来ようと思いますニコ