「プロ野球のサービスの満足度調査」

慶應義塾の鈴木秀男准教授という方が2009年と2010年(1月)に行ったインターネット調査レポートです。
これは従来定性的にしか捉えられなかったファンサービスを全球団を並べて定量的に評価するという、プロ野球業界にいるヒトからすればとっても貴重なモノです。
今年の6月には朝日新聞でも取り上げられていたのですね。
2010.6.15朝日新聞 交流戦、成績上位を独占 実力も人気もパ・リーグ
満足度を最低1点、最高10点で採点してもらい、平均値のランキングをとった。
パの6球団はすべて12球団の平均値(6.39)以上だったが、セは「新球場効果」で2位に入った広島以外は低迷した。
いずれの項目でもNo.1だったのはファイターズ。
11位がスワローズ、最下位はベイスターズでした。
ファイターズのスコア平均値が77.00 。
それに比べてベイスターズは46.18と、ファイターズの60%足らずという低いレベル(-_-;)
売却が具体化してしまったベイスターズと、いつもフランチャイズ移転が噂されるスワローズ(神宮球場は大学野球に優先権があって、空いている時間しかプロ野球は使えないのです)とが下位だというのもワタクシからすれば、
「なるほどねー。」
と納得できる結果でした。
このアンケートをまとめた鈴木准教授は、ベイスターズ売却に関してメディアのインタビューに答えています。
2010.10.14 zakzak 横浜身売りを予言した慶応大・鈴木秀男准教授
「ファンを対象にした調査(別項参照)で、横浜への評価が2年連続で断然の最下位だったから、こういうこと(身売り)が起こっても不思議じゃないとは思っていました。
世の中の不満というのは予兆になる」
(横浜スタジアムは)「調査ではだいたいの項目で低評価なんですが、立地のよさは12球団トップ。
駅から近く、東海道線の沿線や東京からもお客が来ている。
(都心から遠い)西武などの他球団がうらやむほどですから。
それに『横浜』という街のブランドもある。
ただ、球場との連携がうまくできていないようですから、ビジネスにつながるようなサービスができるよう、協議したほうがいいでしょうね」
ここでもスタジアムと球団との関係性が指摘されていますね。
やはり、この関係が維持されたままでは、住生活グループが参入をためらったのは妥当な判断だったといえると思います。
...てか、こんな興味深い調査なのに今まで気づかないワタクシ(-_-;)
...てか、こんな興味深い調査なのに、生かしてないベイスターズと横浜スタジアムの経営者って(-_-;)