オーナーのコメントなんかを新聞とかで読んだりすると、TBSは①ベイスターズの名称存続、②横浜スタジアムの継続使用を売却条件として挙げているようですね。
まね、最初はそーゆーんですよ、みんな。
1988年に阪急電鉄から球団を買収したオリックスの例を見るとわかります。
あのときも同じ条件がつけられていました。
でも新球団3シーズン目の1991年からフランチャイズは西宮→神戸に移転し、ニックネームもブレーブス→ブルーウェーブに変更されました。
阪急電鉄が所有していた西宮球場は競輪との共用だったので、GWのゲームが組みづらかったことが移転の背景でした。
ニックネームも、ブレーブスの登録商標を最後まで阪急電鉄が譲渡しなかったことがその理由です。
いずれも阪急側の赤字の球団は手放すけどおカネが入ってくるモノは手放さないといったちょっと強欲なことが、結局は球団譲渡時の取り決めをキープできなかったのですね。
そこには永年のファンの声や、40年続いたニックネームの歴史は考慮されなかったワケです。
ナニが言いたいかと言うと、この種の約束はその時の事情でカンタンに変更されちゃうということです。
その意味で、この売却条件はいつまでキープされるかはギモンがイッパイですね。
こんなことは譲渡契約書には書きようがないですし、所詮口約束のレベルです。
それに経営から手を引くTBSとの約束よりも、少しでも赤字を減らすための方策を考えることのほうが買収した企業にとっては大切ですしね。
こないだ、新球団がうまく経営していくためには横浜スタジアムをなんとかしなきゃ、ってことを書きました。
それに関連して何人か同じことを言いだしているのを見聞きしました。
ひとつは産経新聞に出ていたベイスターズ売却についての解説記事です。
【スポーツ経営放談】横浜身売り話 TBS甘かった「詳細調査 」 (2010.10.4付)
書いたのは伊藤忠商事時代にプロバスケットのNBAを初めて日本に呼んだ大坪サンとゆー帝京大の教授です。
一部をコピペします。
(新球団の経営のポイントのひとつは) フランチャイズの将来。
球団と球場の経営の一体化が球団黒字化の最善の方法だ。
だが、横浜球場の現状では一体化は難しく、黒字化は容易ではない。
11年は横浜球場の使用が継続されると予想する。
だから、12年以降の「球団と球場の経営の一体化」実現が球団黒字化の鍵を握っている。
読売新聞のナベツネ会長も横浜スタジアムについてコメントしています。
渡辺会長は、横浜の球団経営のネックとなっている横浜スタジアムとの契約についても言及した。
「横浜球場(スタジアム)は株主が相当がめついんだよ。
球場の広告も相当とられる。使用料も広告も全部持っていかれちゃう。
(本拠地球場を)変えれば、今度のオーナー会社もまともな球団運営ができると思う。
そういうことをやらないと。考えているだけじゃダメだ」。
日刊スポーツ2010.10.1付
ワタクシは上から目線全開のナベツネサンはキライですし、株主がガメツイかどうかは意見があるところでしょうけど、この意見には賛成します。
Twitterでもこの意見をフォローするヒトが。
あのナベツネ氏が球団売却に関して、経営上の問題の第一にスタジアムをあげたことに驚いた。
それだけプロスポーツビジネスが箱ビジネスだとの認識が浸透したってことで、この点での楽天の功績は極めて大きい。
たった6年だがことこの点では多いに進歩したと言ってよいと思う。次はリーグだ。
10/3 23:12
このtweetは石渡進介( http://twitter.com/shinsukeb )サンとゆースポーツマネジメントが専門の弁護士サン。
あのホリエモンこと堀江貴文(http://twitter.com/takapon_jp)サンもこれをRetweet。
スタジアムと一体経営しないと上手く行きません 。
ホリエモンのtweetがキモです。
「球団と球場は一体で経営しないとうまくいかない。」
とゆーことです。
ただ球場を賃借しているだけではとてもプロ野球チームの経営は成り立たないんです。
ジャイアンツでさえ、数年前から自前のスタジアム候補地探しをしていました。
球場を持たないともうからないことに気がついたからです。
結局東京ドームほど交通の便の良いところは見つからなかったみたいですけど。
たびたび例に出しているオリックスは京セラドームを買収しています。
甲子園は阪神電鉄の所有。
ナゴヤドームの運営会社も中日新聞の関連会社の所有です。
西武ドームもそうですね。
とはいっても自前で建設するのはカンタンじゃないです。
イチバンお手軽なのは、自治体が建てた球場の運営だけを球団が行う方法(指定管理者制度)です。
これはメジャーリーグでは一般的な方法で、たとえば西海岸のサンディエゴ市は、住民投票をして増税を決め、パドレスのための球場を新しく作ったりしてます。
ワタクシはこのときたまたまサンディエゴの知り合いに遊びにっていて、住民投票のリーフレットを見て「これが民主主義だよねー。」と、感動したことを覚えています。
日本では、神戸、広島、千葉、仙台がこのパターンです。
これらの球場ではフェンス広告やシーズンシートの販売、グラウンドの貸出しスケジュールの調整まで運営のすべてをやっています。
これだと売上を増やした分だけ球団がもうかる仕組みになります。
マリーンズは、2004年からの5年間で収入が5倍に増えたそうです(日経新聞2010.10.5付)。
でもまだ年間20億円の赤字らしーですけど^^;。
ここまでシツコク細かいことを書いてきました。
じゃあ横浜スタジアムはどうかと。
ここは㈱横浜スタジアムという名前の第3セクターが指定管理者となって運営しています。
これがフシギなほどの 大儲け

売上 35億円の1/10がもうけ(当期利益が3億円)だし。
ま、この分は球団支援費用として支出してるみたいですけど。
このほかに現預金と利益剰余金が合わせて124億円!
球団はざっと年間20億円の赤字なのに!
イチバンのお得意様がおカネが無くてカラダを売っちゃおうとしているのに、使っていただいている球場のほうは大金持ち(>_<)
とゆーことです。
これじゃ誰でも「オイオイッ」って言いますよね。
やっと今日の結論にたどり着きました(長げーし(>_<)) 。
ベイスターズを買収する企業は、
必ず㈱横浜スタジアムも手に入れよー!
そうじゃなければ、またまた経営に行き詰っちゃうかもしれないってことです。
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ふぅ、たかがblogでも疲れますねー(>_<)
スッキリしたけど(^_^)/