翔くん。
怒ってる………
当たり前だよね
ちょっと裏切った気持ちあるもん。
2人で暮らすこと分かってるのに
相談もしないで
独り暮らしの物件、勝手に決めちゃった
しかも、
そこは松潤の紹介だった。
彼が以前住んでいた小さな1LDK
でも、ベランダが広く部屋みたいだった。
かなり前に遊びに行ったとき、
居心地が良くて、凄く気に入ったんだ。

そんな事を考えていたら
そっと肩を抱かれた
振り向くと松潤だった。
《翔さんに言ってないんでしょ?
怒ってない?俺から説明しようか?》
松潤が、気を利かせてくれたけど
そんなことしたら、もっと怒っちゃう
『大丈夫だよ』
《引っ越し決まったら教えて。後輩と手伝いに行くから》
『ありがとう。でも、絵の具ぐらいだから。』
とやんわり断ると
あははは………って笑って
《そう言えばそうだったな。》
松潤は、繊細だ
いつから、こんなに大人になったんだろう。
すぐに、気持ちを読み取られてしまう。

基本、着替えと毛布さえあれば、
どこでも寝られる。
松潤は、ここがオレの住みかだと思ってる。
誰かが居たら描けないから
集中して籠って描くときはここで
って、決めてるんだ。


そんな時
〔リーダーさぁ。〕
ふと声をかけたのは、二宮だった。
〔翔さん、今日居なかったけど。一人暮らし始めることは、知ってるよね?〕
そして、メンバー一勘が良いのはコイツ
『…………』
〔あらら。やっぱり?面倒なことになりますよ?〕
そう
言葉が足りないのは、オレの悪い癖だ。
『まだ、言ってないけど(2人でも暮らすから)大丈夫だよ。』
〔絶ってぇ大丈夫じゃないと、思いますよぉ〕
そして、その勘はいつも当たるんだ。

そっか。
やっぱり、大丈夫じゃないか。
でも、もう決めちゃったんだ。
リフォームも始めちゃったし。
あっちは、翔くんに任せてあるんだから。
でも、ニノが言うように
ちゃんと伝えなきゃ

何だかちょっと憂鬱になってきた。