頼むのが面倒だからと、ハイボールが目の前に3杯置かれていた。

しかも、彼の横にはいつの間にか、シャンパンボトルが追加されてる。


『相葉ちゃん、そんなに飲むの?』

[そうそう、オレシャンパンが好きだから。このワインは、リーダーのために注文したよ。]

彼のコースは、シャンパン、ワイン、ウイスキーのストレート。それも、ダブルだ。

先は長い

何となく思い出したよ。

カード作るのも、彼が一番早かったから

成人のお祝いでも、一旦は

彼が支払うことになっていたんだ。

一万は置いてきたけど

いつの間にか、バラエティー番組で、俺が払ってないことになっていた。


『ねぇ、独り暮らしっていつから始めたの?』

と、改めて聞くと

[デビューして………割りと早かったな]

『そうなんだ。』

それじゃ、俺たちが遅いのも本当だな。

[でも、ニノだって早かったよ]

えっ?そうなの?

松潤は、高校までは実家で暮らしていたはずだ。

それでも、デビューして2~3年後には

一人で暮らしていたのかなぁ?

なんて、ぼんやりと飲んでいると


[おーちゃんさぁ。]

『なに?』

[実家の往復って、面倒くさくない?]

と、言いながらシャンパンを注ぐ

彼が自分を[おーちゃん。]と呼ぶときは

機嫌が良いときと、酔っているときだ。

解りやすいんだよね。


『面倒じゃないよ。昔は、電車だったけど。今は送り迎えしてくれるし。』

[誰が?翔ちゃん?]

『伊藤くん(マネージャー)だよっ』


あれ?

めっちゃ、相葉くん近い

肩を組まれてるし。

[おーちゃん。可愛い。ねぇ、キスしても良い?]

『酔ってんのか?』

[酔ってないよ。オレもおーちゃんと暮らしたい]

『ふざけっ』


 

     ………唇を奪われた