
主人公の「優作」は大学1年生。高校卒業後、上京してY社と新聞奨学生の契約を結ぶ。アパートに下宿することになった。下宿先に先輩大学生と同い年の大学生がいた。
主な登場人物
田島:大学2年。ずんぐりむっくりで口が達者。
菊田:大学4年。後輩からの信頼が厚い。
京子さん:学生たちに食堂で夕食を作るパート。30代で1児の母。優作は彼女を姉のように慕っていた。
上京してから三ヶ月、大学にも朝夕の配達にも慣れてきた頃でした。
毎朝4時に起きて、原チャリで2時間30分ほどかけて約400件の家に朝刊を配達しました。その後大学に行きます。講義の後、大学の友人とは遊ぶ暇もサークル活動をやる時間もありません。午後4時前には帰ってきて夕刊を配達する毎日でした。
配達から帰ると食堂では京子さんが学生達を待っていました。エプロン姿がよく似合う大人の女性でした。そんな京子さんが作った温かい料理を食べるのが私の毎日の楽しみでした。
京子さんは姉のように優しく接してくれました。いつも私に話しかけてくれました。私も京子さんも洋楽が好きで意気投合していました。
ある日の夕方、食堂で私が京子さんと好きなアーティストの話をしていると「優作さんの部屋でその曲を聞かせて」と言ってきました。
数件先のアパートに私の部屋がありました。
私は軽い気持ちで京子さんを自分の部屋に入れました。