
主人公の私「優作」は大学1年生。高校卒業後、上京する。Y社と新聞奨学生の契約を結ぶ。社宅の「T荘」に下宿することになった。下宿先に先輩大学生と同い年の大学生がいた。
【登場人物】
田島:大学2年。ずんぐりむっくりでいつもジャージ姿。
菊田:大学4年。後輩からの信頼が厚い。
京子:食堂で夕食を作るパート職員。30代で1児の母。優作は姉のように慕っていた。
【これまでのあらすじ】
ある日、京子が優作の部屋で音楽を聴きたいと言った。優作は京子を部屋に入れた。女性を部屋に入れるのは初めてだった。
二人は音楽に合わせて踊っていた。
その時でした。
部屋のドアをドンドンと何度もたたく音がしました。何事かと思いドアを開けるとジャージ姿の先輩、田島がいました。嫌いな先輩でした。
「おい、もう配達の時間だぞ」と私に言いました。どこかあせっているようでした。
配達まではまだ十分に時間があります。今まで彼が私を呼びに来ることなどありませんでした。余計なお世話でした。なぜこのタイミングで来たのかわかりませんでした。
「は〜い」と不機嫌そうに答えると、横から京子さんが「一緒に音楽を聞いていたの。」と言い訳をするように田島に言いました。
田島は京子さんを見ると安心したような顔で部屋から出ていき、京子さんも自転車で帰っていきました。
私は何か釈然としないものを感じました。
もしかすると、田島は京子さんが自分の部屋にいると気付いて慌てて乗り込んできたのではないかと思いました。
私はその時から二人の関係を気にするようになりました。
そしてある時気付きました。